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わんくっしょん


紗奈は私達を見て咄嗟に口角を上げ、笑ってみせる。

「紗奈、何があったん?」

私の瞳には写っている。紗奈は苦しんでいる。どうせ、富永が何か余計なことを言ったのだろう。

「…富永、先生に紗奈は学校には、来れとるから…っ体育祭に参加出来るよねっって……」

相槌を打ちつつ、私達は静かに話を聞く。

「それで…行きたくなくて、これが私だって…分かん、なくなっちゃっ、てっっ」

紗奈にもペースがある。心の発達段階は人によって違う。何故、それすらも分かってあげられないのだろう。慧は床の方を見つつ

「さーなはどうしたい…?」

と、聞いた。その内容によっては紗奈への助け方が変わってくるのだ。

紗奈はやっと口を開いたと思ったら

「体育祭に行きたくないっ!!でも」

でも?と、相槌を打つ。

「……星螺と慧と過ごしたい気持ちはある。」

紗奈は頬を赤くして手で顔を隠している。確実に恥ずかしがっている。

その言葉を聞いた慧は珍しく満面の笑みを見せてくれた。(ちょっとかわいい…かも。)

「さーな…出場しなくてもいい。保健室借りて一緒に見よっ!あわよくば私のリレー見てくれると嬉しいなぁ」

ふわふわした感情がころころと零れ出して、爽やかな空気感を感じられた。

「…っうん!慧のリレー見てみたい。」

紗奈は安心したのか涙目になっていく。

「今から、自習室に行こ?そこで勉強して心落ち着かせよ?」

私の提案がお気に召したのかは分からないが手をとってくれた。そんな紗奈が愛おしくてたまらない。


私達は自習室に向かう。親友なんだから死なせない。死ぬくらいだったらずっと一緒に居るし学校にだって来なくていい。ただ、傍で生きていて欲しい。どんなに辛いことがあっても一人寂しく死ぬ選択肢だけは絶対に与えない。

「紗奈?」

「んー?なぁに?」

色々と考え、結局この言葉に行き着いた。

────これからもよろしく!

「うん!星螺!慧!これからもよろしく!」

これからも紗奈は生きていく。死ぬという選択肢でも生きるという選択肢でもない。紗奈が選んだのは私達の傍に居ることだ。


生きていこうよ、ね?

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