テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
追憶
『護は良い子だから誕生日くらい我儘しても良いんだぞ』と父が言い、『ならみんなでドライブがしたい!』と僕は言った。
父の仕事は忙しく家にいることがあまりない
なので、僕が家事や妹のお世話をしていた
誕生日の日は休みをとり一緒にドライブをしてくれる約束をした。
その日は強く雨が降っていた
なかなか休みを取れない父がいるのだ
僕は意地でも雨でもドライブがしたかった。
そんな僕に父は嬉しそうだった。普段我儘を言わない僕を見れたからと言っていた。
雨は次第に強くなった。突然強い風に車が押された、ブレーキを掛けたが車は耐えきれず横転
車は炎上、僕は昏倒し、雨の中目を覚ました時には父と妹の様なモノは黒く焼け焦げていた。
通りがかった車が通報してくれた
直ぐに葬式は行われた
『何で巡が死んでっ!あんな子が生きてるのよっ!!!?ねえっ!!!!』
『あのガキ一人だけ無傷だったらしいぞ』
『もしかして能力で巡を焼き殺したのか?』
『おい…誰があのガキ引き取るんだよ!?』
『能力者なら学園行きだろ』
わからない…わからない…なんで?
…どうして?なんで僕は生きてるの?
なんで僕だけが生きてるの?
僕が我儘なんか言わなければ、あの日ドライブなんて行かなかったのに。僕がいなければ
僕が…僕が…んだら良かったのに。
学園島
俺は学園島に在籍中の高等部2年の七五三 護
父の葬儀の時に能力者疑惑がありそこから無理矢理(言わば追放だが)入学させられた。
お前の能力は父も妹までも焼き殺した炎だろーと言われてきたが違った。全く的外れ
これは誰にも言っていないが俺の能力は能力の無効化、一切能力が効かないのだ。
能力による物理系、精神系、なんでもな
親戚の奴らとは俺を追放してから連絡をとっていない。俺も島から出ないので別にいいが
血縁殺しの俺とは顔を合わせたくないのだろう
…炎能力じゃないから父を殺していない
…車はガソリンは漏れていない
…ならなぜ燃えた?
俺が無傷なのは無効能力のおかげなら父は第三者の能力者に殺された、炎使いの。
あと、風使いもいたはず。ブレーキの効かない風なんてあるか?
俺は父と妹を殺した奴を許さない。復讐は何も生まれないと言うが。
ーーそれでも俺は復讐を果たしてやる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!