ニキしろ SS
ニキ視点
僕は、あるものをネットで買った。嘘でも迷信でも良い。ただ、そういうものに興味があったのだ。僕が手に取っているのは俗に言う、媚薬。
飲み物に数滴垂らして混ぜて飲ませることで、数分後相手を興奮状態にできるらしい。効果の度合いは人それぞれらしいが、効き目が特にいいと噂のものを買った。それを今夜、ボビーに使う。
簡単な夕食を2人で済まして、食器を片付ける。洗い物は分担されていて、今日は僕がやる日。ボビーは椅子に座ってゆっくりテレビを眺めている。
「ニキー」
「なぁにー」
「飲み物とってやー」
「いいよー、コップ持っておいで」
「おうー」
こんなにタイミングのいい会話があるだろうか。僕はボビーのコップを受け取って、水を注ぐ。そして、それの中に隠し持っていた媚薬を4滴垂らす。推奨されているのは5滴だったが、効き目が強かった場合を考えて1回減らした。
「どうぞー」
「ありがとなー……ん?」
「どした」
「いや、なんでもない」
ボビーは味に違和感を感じているようだった。エキスは甘味料があるのか、少し甘いらしい。試していないから分からないけれど。これで作戦は成功した。しばらくボビーの様子を見ようと思う。
食器洗いを終えて数十分。2人でテレビをぼーっと眺めていた。すると、ボビーがやけにうずうずしたように体を動かしていることに気づく。心無しか顔も少し火照っているような。耳を澄ますと、呼吸が少し荒い。
「ボビー?どうしたの」
「……っ、な、なんや」
「顔…赤いよ?」
「なっなんでも、ないから」
「……そう」
面白いから少し放っておこう。このまま時間が経ったらどれだけ効いてくるのか楽しみだった。数分ごとにボビーはだんだん呼吸が乱れてきて、胸の当たりをたまに押さえたりしている。
「に、にき……っ」
「どうしたの?」
「な……んか、身体、おかし……っ」
「おかしいって?」
「ん…っ…どきどき、する、心臓はやい…」
「どきどきするの?……ここ?」
「ふぁ……あッ♡♡」
僕はボビーの心臓にそっと手を置いた。ボビーはそれだけなのに、可愛い声をあげていた。相当効いてきたようで、僕はニヤニヤしてしまう。
「ほんとだ。心臓の音…はやいね」
「ん…っ♡おかし……ぃ、おかしい……っ」
「そうだね、なにがおかしい?」
「う……ぅ…♡♡からだ、うずうずする…ッ、奥のほう…ッが、さみ……しぃ…」
「んー、そっか。僕はどうしたらいいかな?」
「さ、わって……触って…ッ、お願い」
「どこ、触って欲しい?」
「ぜんぶ……っ、も、ナカさみしくて…くるし、はやく、にき…っ♡♡」
ボビーは体も呼吸も熱くして、隣に座る僕に思い切り抱きついてきた。荒い呼吸が耳元で聞こえてきて興奮する。抱きしめる力も強くなるし、まだ完全に勃っていないのにも関わらず、何度も腰を押し付けてくる。多分、無意識なんだろうと思うと愛しくて仕方がない。
「わかった。触ってあげるから、僕のベッド行こ?」
「ん…♡♡」
手を引いて僕の部屋に連れていく。既に媚薬で腰が砕けそうになっているのか、裕太の歩幅が狭い。ちょこちょこ歩く裕太を連れて、そのままベッドに押し倒す。
「じゃ、シよっか」
「にき、はやく…ッ♡♡」
「焦っちゃダメだよ、ゆっくりね?」
「んんんっッ♡♡っあ♡♡はぁっ……あっ……んぅ…うぅっッ♡♡」
裕太の服の中に手を入れて、熱い体に手を置いてなぞるようにして体を愛撫する。それだけで裕太は感じてしまっているようで、腰がどんどん浮いていく。そして、いつも触ってあげているように、乳首に触れる。
「ひぁッ♡♡ぁッ♡♡あぁっ……うっ♡♡」
「いつもより気持ちいい?」
「んぅぅ…きもち、ぃ……ッ♡♡あ゛っ、やら、やら…ぁっッ♡あ゛っあ゛ぁっ…♡♡」
「……裕太?」
「うぅ……ッ♡♡」
「イッちゃった?」
「んぅ…ッ、きもち…ぃ…♡にきの手、好き……っ♡♡」
裕太は僕の手を愛おしそうに抱きしめていた。おもちゃを離さない子犬みたいで可愛い。裕太の呼吸はまだ熱かった。
「裕太、まだできる?」
「うん……して、まだ、まだナカ…さみし…♡」
「いいよ、じゃあ解そうね」
「ん……触って…?♡」
「いいよ。洋服脱いで、膝ついて後ろ向いて?」
裕太自身に洋服を脱がせて、四つん這いで後ろを向かせる。その姿がえろすぎて、僕自身も熱くなってくる。
「中、指挿れるよ」
「ん…んッ♡♡あぁっ……は……ぁ…♡♡」
「力抜いて、もっと奥入れるから」
「あ゛っ♡♡ううっ……ッ♡♡んっ、あ、あっあ……あぁっ…♡♡」
「これだけで気持ちいの?」
「う……ん、きもち…♡♡ ナカ、ぐちゅぐちゅされる……ッの、すき♡♡」
「へぇ……そんなこと思ってんだ」
「んんッ♡♡んっ、あ゛、っ……はや、く、にきの……ほし…ぃ♡」
「……煽んなよ、マジで」
裕太が可愛すぎてキレてしまいそうになる。媚薬の効果で素直になっているのか、言動がやけに素直だった。普段はこんなこと言わずに感じているのに、今日はとことん素直に発言している。
「裕太、そのまま膝ついてて。ちゃんと腕で支えてるんだよ……ッ!」
「あ゛あ゛っ…ッ♡♡あ゛ッ♡♡うぅッ…んんッ♡♡むり、むりっ、むり、…い゛ッ♡♡♡♡」
ナカに挿れて、少し動いただけで呆気なく果ててしまっていた。その瞬間、裕太は腕の力が抜けたようで、腰を上げたままへたってしまった。腰だけ持ち上げているこの姿が官能的過ぎて、さらに腰を動かす。
「はあ゛っ♡♡あ゛っ♡♡むりッ、むり♡♡イッ……た、ばっか…ぁあ゛ッ♡♡ん゛ッんん゛♡♡」
裕太はまたイッてしまったようで、足をガクガクと震わせている。僕はそれを見てまたナカに入れたものを固くする。うつ伏せになってしまう裕太をそっとひっくり返して仰向けにさせる。もう裕太のそれはドロドロに蕩けていた。
「や……ぁ、♡♡おっき…ぃ、ナカ来て…る♡♡」
「そ……だね、もう、どうなっても知らないからね……っ」
「うあ゛ッ♡♡あ゛ぁっあっあ、あっ♡♡は、ぅ……うぅっ♡♡う゛ぅ♡ッんぅぅ♡」
「勝手にイくなよ、耐えて…?」
「ひ…ぃう゛あ゛ッ♡♡あ゛あ゛っ……んんッむり、むり…や…ってぇ゛♡♡」
「だ……めっ、僕が良いよって言うまでっだめ」
「い、や゛ぁッ♡♡あ゛ッ♡♡んんんッ…ッん、あ…あっぁっああ、あっ♡♡」
「仕方ないな……良いよ」
「はぁあ゛ああ゛ッッ!?!♡♡♡♡」
裕太は奥を突かれる度に、仰け反ってしまうほど強い快楽を感じているようだった。その姿が愛おしくてたまらない。こんなに感じている裕太を見るのは初めてで、いじめたい気持ちが大きくなっていく。
「は……ぁ゛っ……はぁ…♡♡」
「気持ちいいね?」
「ん……♡♡きもち……ぃ」
「もっと奥…欲しいでしょ。ね。あげる…っ」
「……ッ?!?♡♡っ!?♡♡♡♡ッ?!!?!!?!♡♡♡♡♡♡」
声にならない声を上げて、またイッている。腰が砕けてしまいそうなほど震えていて、裕太は全身で僕を感じていた。
「……??♡♡?♡♡」
「もうわかんないね、気持ちいのも」
「…ッ♡♡んんんっッ♡♡♡!???!♡♡」
「ほら……ほらっ、さみしくさせないからね」
「お゛っ♡♡あ゛あ゛っ♡♡くる、ッきもち、きもち…ぃい゛っ♡♡」
「はー……かわい…♡」
「んッんん゛ッ♡♡♡」
「トんじゃって、いいよ……ほらッ」
「___ッ?!?!!♡♡♡」
僕達は、裕太の意識が無くなる直前まで抱き合った。完全に理性がトんでしまった裕太をむちゃくちゃに抱き潰すのは楽しくて愛おしくて苦しかった。喘ぎ声が苦しそうに聞こえても、裕太のナカは僕を縛り付けて離さなかった。
裕太は快楽に溺れたまま意識を失って、僕の隣で眠っている。裸のままだと冷えてしまうから、布団をかけた。裕太の白い肌が綺麗で、整った可愛い顔立ちにまた愛おしさを感じた。サラサラの髪を撫でて、裕太に寄り添って僕も少し眠った。
「ん……ボビー?」
「……痛い」
「…どこ?」
「腰が……いた…い」
「そりゃそうだろうな……」
「お前、なんか仕組んだやろ」
「い、いやぁ……???」
「こんな……記憶飛ぶまでシたことなんてないやろ……絶対なんかあるて……」
「大丈夫大丈夫、なーんにもないよ?」
僕は近くに置いてあった媚薬の瓶を隠した。
「……っていうか、あんま覚えてない?」
「覚えと……らん。んーでも、全部は覚えとらんって感じやなぁ」
「じゃあ、部分的には覚えてる?」
「そんなところやな」
「何を覚えてんの?」
「ニキに水貰って飲んで、そのあとからしばらく動悸がすごくて……気づいたらめっちゃムラムラしよって、なんかおかしいと思って……ん?」
「ん?」
「あん時の水、変な味したんよな」
「へ、へぇ」
「甘かったんよ、ちょっと、変な甘さ」
「そ、そう」
「……ニキ」
「はい」
「何したん」
「何もしてないです」
僕は目をそらす。手元に目線を送らないように。
「ニキ」
「はい」
「隠しとるな」
「いいえ」
「その手はなんや」
「違います」
「何がや!見せろ!!」
「いやっ!!ちょ!待って!!!」
呆気なくボビーに媚薬の瓶を盗まれてしまった。ボビーはその瓶の成分表などを見て、しばらく黙っていた。
「その……ボビー?」
「こんなん使ってまで、俺としたかったん…?」
「へ…?」
「俺、今までニキのこと満足させてやれへんかったん…?」
「い、いや、ちが、違うよ?」
「……なら、いいんやけど…」
「だ、大丈夫ボビー!あの、興味本位で買っただけで!いつも以上にドロドロに蕩けてるボビーを抱き潰したかっただけっていうか、今までが満足してなかった訳じゃないから、その……」
「もうええ、ええから、わかった!」
「は、はい…」
「こんなん頼らんでも……誘ってや」
「え……いいの?」
「……ええよ」
僕はボビーを思い切り抱きしめた。ボビーが僕との行為を嫌がっていたわけでもなく、ちゃんと前向きに考えていてくれたことを知って嬉しかった。この後は、お互いシャワーを浴びてソファーに戻った。
「もうアレ、使うなよ」
「んー、どうかなぁー?」
「ふざけんな」
「ごめん」
「……たまに、なら」
「ん?」
「年に、1回くらいなら。な」
コメント
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ごちそうさまでした(^q^)
うっわ、1番好きありがとう…尊死 =͟͟͞͞⸜(^ཫ︎^)⸝┏┛墓┗┓