『この世界から消えてしまう君と』の解説していきま〜す。
ちょっと内容複雑だったので。
自己解釈で楽しみたいよ〜って人は見なくても全然大丈夫です!
気になる人はぜひ見てください。
※ネタバレがあるので 未読の方は事前に本編を読むことをおすすめします
〈主な登場人物〉
○亜子
本作の主人公。白テキストはすべて彼女の心情である。“彼”が多重人格であることを知っている人物。罪悪感をかき消すため、人格を消す前に色々なことを計画し楽しませている。年齢は24歳。
○“彼”
亜子の恋人。『僕が空を見上げた理由。』の語り手。高校卒業後、親元から逃げ出し一人暮らしをしている。子供の頃から多重人格を患っているが本人は自覚していない。年齢は24歳。
○晴空
“彼”の人格の1人。亜子のことは近所のお姉さんのような感覚で接している。自身が人格の1つであることは自覚しておらず、消滅する側であることも知らなかった。精神年齢は17歳だが身体年齢は“彼”と同じ24歳である。
〈題名の秘密〉
『この世界から消えてしまう君と』が指す“君”とは晴空のことだ。題名の秘密はこれだけではない。
実はこの題名、各話のタイトルと繋がっている。
第1話のタイトルは『やっておきたい10のこと』。これを題名と繋げると『この世界から消えてしまう君と やっておきたい10のこと』になる。やっておきたい10のことを提示したのは亜子のため、1話でどちらが消えるのか明言されていた。
2話以降も繋がっているが、特に重要な意味は隠されていないためここでは割愛する。
〈時系列〉
この物語は現在と過去の2部に分かれている。現在の話が1話〜11話、過去の話は12話〜15話。
つまり時系列がもっとも早いのは12話。そして15話の次が1話になり、11話で終了。
“彼”と亜子が出会う
↓
“彼”が多重人格者であると発覚する
↓
晴空が生まれる
↓
人格を1つにする決断をする
↓
満が消える
↓
晴空が消える
〈伏線〉
・晴空の問いに曖昧な回答をしている
→消える=死ぬというわけではない
・亜子がホラー映画を観ようとする晴空を心配している
→他人格にホラー映画が苦手な者がいる
・晴空の家にやたら詳しい亜子
→晴空が生まれる前から何度も家に行ったことがある
・未成年飲酒を『連想』させる
→晴空の身体年齢は24歳のため客観的に見れば合法
・学校に行ったことがない晴空
→人格の1つのため行ける機会がなかった
・晴空の名前がすぐに出てこない教師
→教師が知っているのは“彼”だけ
・晴空に年齢を尋ねる高校生
→晴空の見た目は大人
・やたらカロリーを気にする亜子
→死が迫っているのならそんなもの気にする必要は無い
・デートですかと尋ねるスタッフ
→7つも離れているなら兄弟ですかと聞かれるほうが自然
・晴空と誰かを間違える亜子
→別の人格と見た
とまあ、こんな感じでございました。
みんな脳鍛えられすぎ。
鋭いとこ突かれてこっちがハラハラしちゃったよ。
ここまで見てくださりありがとうございました!
コメント
8件
エッッッッグ 題名が繋がるとか全然気づかんかった…まじ鳥肌たったんだけど 時系列そっちなんだ!え、じゃあ満消えてたんだ…… 1話1話に伏線散りばめてすっご! 見てねめっちゃ楽しかったんだけど! 文才ありすぎでしょ姉貴!! 最高でしたよ!よく思いつくね!天才が!!
うぐぅぅぅぅぅッハッハッ!!!!!!! マジ天才。ヤバい。も、なに?やばッッッ!!!! 小説家デビューまじ待ってます。ガチで。 これが小説ってことなんだね。もうホント何から何まで最高でした!!この解説を踏まえてもう一回イッキ見して来ます!!
うわ細かいっ!! 解説されればされるほどすごー!?ってなりましたw ほんとに連載お疲れさまでした!!