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おやすみ、僕のお姫様
赤「ゴホッゴホッ」
頭が痛い。体もだるい。
あぁ最悪だ。何でこのタイミングで。
今日は黄ちゃんとデートなのに。
赤「とりあえず熱はからなきゃ……」
ベッドの横にある引き出しから体温計を取り出す。
ピピピっピピピっ
39.7℃
かなりの高温だ。
赤「今日のデート、どうしよ…」
赤「とりあえず連絡…」
ガチャっ
赤「……あれ?」
黄「赤……?」
赤「黄ちゃっ……何で……?」
黄「何でって約束の時間になっても来ないから心配になって……」
赤「え?!嘘!」
時計を見ると10:30を指している。
黄ちゃんとのデートの約束は9時だったはずだ。
赤「本当にごめん今から準備……」
する、そう言いたかった。
黄「赤?!」
赤「黄ちゃ…?」
ぼやけていく視界の中、黄ちゃんの焦った声が聞こえてきた。
赤「黄ちゃん……?」
黄「赤!起きました?具合は大丈夫ですか?」
赤「大丈夫……」
赤「あの?ごめっ……デートのこと…」
黄「そんなことはどうでもいいです」
黄「それよりはやく元気になってください」
赤「黄ちゃん……ありがとう」
黄「ほらほら、薬飲んだらはやく寝てください」
赤「はーい」
こんな優しい彼氏がいてほんと俺って幸せだ。
赤「おやすみ黄ちゃん」
黄「おやすみ、赤」
黄「もう寝たかな?」
黄「お粥でも作るか……」
ベッドから離れようとしたら。
赤「黄ちゃん……」
そう、聞こえた気がした。
寝言だろうか。
黄「赤は夢に出てくるほど僕のことが好きなんですね」
そっと、頬にキスをしてお粥を作るため、 その場を離れる。
「はやく元気になってね、僕のお姫様」
没