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夜7時の路地裏。表では東京の歌舞伎町のように賑やかで戦兎の耳には苦痛でしか無かった。騒音が耳の奥でキーンとなる。騒がしいところが苦手だった。溜息をして目を瞑りながら歩いているとなにかに体当たりをされた。痛っ、と声を上げて目を開けると自分より一回り小さいボロボロで制服姿の少年がいた。
「 ぁ 、 ごめんなさい 、 急いでるんでっ 、、!」
といい 、 謝罪はしたものの そのまま路地裏へと逃げていった。なんだったのだろう気にせずイヤホンをしようとカバンを漁っていると一人の男が来た。
「 こんくらいの 茶髪の子供 見ませんでした 、!?」
「 ぇ あぁ 、 それなら あっちに 。」
戦兎は路地裏に指を指した。すると男はありがとうございますといい路地裏の中へと入っていった。なんだったんだと考えながらも先程のことを思い出す。少年はボロボロで腕に何個もアザがあった。顔にも血や、アザなどがあり痛々しかった。男はと言うと歌舞伎町には沢山居そうなガラの悪い男で腕にはタトゥーが入っており、ヤリラフィーみたいだった。ここである推測が生まれた。もしやあの少年は虐待をされているのではないか?と考えるが俺には関係の無いことだと歩こうとしたが少年のことが気になり路地裏へ走っていった。
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奥まで行くと怒鳴り声と殴る音が聞こえた。慌てて走っていくと戦兎の感が当たってしまったのだ。
少年が泣きながら殴られている。俺にはどうすることも、と思ったが自慢の頭で考え出た答えが警察が来たと嘘をつくことだった。何ともまぁ馬鹿でも思いつきそうな策なのだろう。仕方ない。救うためだといい1度遠い所へ行き 動画から警察の警報音を流す。そして男の元へ走っていった。
「 あの っ 、!! 警察があなたのこと追ってて 、!!」
「 はっ、!?!マジかよ!!!くっそ…、龍我!!!つぎは殺してやるからな!!!」
そう言うと男はその場から走って逃げだした。案外簡単で自分でも笑いそうになった。それよりだ。龍我?この子は龍我というのか。声をかけてみることにした。
「 龍我 くん 、? ていうんだ 。」
「 … 、 なんで 、助けたんすか、」
「 ん 〜 … 、きになったから。」
「 あざっ、す…、」
びっくりしている様子でこっちを見ていた。そりゃあそうだろう。さっきぶつかっただけのなんも関係ない男に助けられたのだから。
「 病院いく ? おんぶしてあげようか 。」
「 大丈夫っす、自分であるけっ、」
龍我がたった瞬間ふらっとなり倒れそうになった所を戦兎が支えた。
「 無理でしょ 、 その体じゃ 。 俺が運ぶよ 。」
「 … 、 お願い します 、」
そうしておんぶし病院まで行った。
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病院で手当をしてもらい外に出て少し話をした。
「 君 家は ?」
「 … 、 ないっすよ 。 親死んじまったんで 。 つっても 母親っすけど 。」
少し気まずそうに謝るといえ別に、と目を逸らした。悪い事をしたなぁと思い戦兎は話を続けた。
「 … 、さっきのはお父さん ?」
「 そうっす 。」
「 … 、ウチくる ?」
咄嗟に言ってしまった言葉に対して自分でも吃驚し口を抑えた。なんでこんな少年をと自分で心の中でツッコミを入れた。
「 ぇいや 、 親とかは 、?」
「 俺一人暮らしだし 、」
「 いゃ、、悪いっすよ…、 」
「 児相に預けるのが1番だけど 、 そーすると 父親が探しに来るでしょ ?」
「 … 、 じゃあ 、 いいっすか 、?」
そういい龍我は戦兎を上目遣いで見上げては子犬のような目をして訴えかけた。
「 うん 。 いいよ 。 俺が誘ったしね … 笑」
戦兎は笑って龍我を撫でた。じゃあ行こっかと手を引いて歩き始めた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
歩き始めて10分戦兎の家に着くなり龍我は目をかっぴらいた。戦兎は高そうなマンションに住んでいたのだ。鍵を開けるとどーぞと先に案内しドアの鍵を閉めた。
「 … すっげ 、こんなマンションに 住む金どこにあるんですか 、」
「 親の金 〜 。」
「 スネかじってんのかよ 、、」
「 だって俺高校生 だもん 。 笑」
「 … 、めっちゃ上 、」
「 何歳 ?」
「 13 、中一 。」
若!?いいなぁ若返りたいと密かに思った。にしても茶髪…、校則違反にならないだろうか。
「 めっちゃ下 、 龍我くん かわいーねー 。 笑」
「 っせぇ 、 龍我 くん呼びなんなんすか 、 」
「 んー? 可愛いからいいでしょ 。」
「 風呂入ってきちゃいな 」
「 … 、 おぅ、、」
こっちが風呂だからと戦兎が案内するとありがとうございますと頭を下げて服を脱ぎ始めた。吃驚して戦兎はドアを閉め危なかった、とリビングへ向かった。ん?待てよ…、龍我は腕を怪我してるから洗えなくないか、?だとしたら手伝ってやらねばと思い風呂場へ行きノックをした。
「 龍我くん 、 洗えそう ?」
「 ぇぁ 、 はい 、」
「 … 嘘でしょ 。 」
「 なんで分かるんすか!? 」
「 感 ?」
「 気持ち悪っ 、」
とりあえず入るぞと言って洗面所に入り服を脱いで風呂場に入った。案の定つらそうにしている龍我がいてあららと言う顔で笑った。何がおかしいんだよと突っ込まれたが何も無いと答え椅子に座り髪を洗い始めた。