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それは、夜中の出来事。
ゾムは家族と、とある神社の近くに泊まっていた。明日はその神社で祭りがあるらしい。割と有名なんだそう。明日行ってみるかぁと思いつつ、彼は布団に入り寝た。
ぴーひゃらぴーひゃらぴーひゃら…
どんどん…
シャンシャンシャン…
ワイワイガヤガヤガヤ…
夜遅く、楽しそうな声と祭りの音が聞こえてくる。ゾムは、その音で目が覚めた。
「うるせぇな…」
そんなことを言いつつも、興味というものが勝ってしまう。外にでてみるとそこには、それはそれは楽しそうに歌い楽器を奏でる人々が。さらには小さいけれど神輿まである。明日のリハーサルか、それとも前夜祭か。大人から子供まで楽しそうにしている。
ゾムは、1人の同い年ぐらいの子供が目に入った。誰よりも楽しそうにしている。もう夜遅くなのに。彼の奏でるリズムはこちらまでノリノリになってしまう。
「なぁ、お前興味あるん?」
突然声をかけられてびっくりする。浴衣にニット帽を被った男の子、例の人だ。
「え、あ…」
「一緒にやろーや」
彼はグイグイ手を引っ張ってくる。
「おーい!こいつもやるって!」
「名前は?」
「ゾ、ゾム…」
「ゾムな。俺はシャオロンや!よろしくな!」
「…おん!」
それから皆と夜を過ごした。リズミカルな太鼓の音に乗り、歌い踊りながら…
「俺らは明日もあるし、今日はもう寝るか。」
誰かがそう言い、夜の祭りは終わった。
「明日、祭り本番だから絶対来てな!
流石に明日は今日みたいに一緒にできないけど俺らの番が終わったら一緒に遊ぼうや!」
「おん!約束やで!」
「じゃあ明日、鳥居の前集合な!」
次の日の朝。
朝から鳥居の前まで走って行った。
「おーい!ゾム、こっち〜!」
さすが祭り。人が朝早くからごった返している。
「シャオロンおはよー」
「おはよー」
「この祭りって結構でかい?」
「めっちゃでかいで!1日かかるからな?」
「楽しみになってきたわ!」
「人が増える前に先に行こうぜ!」
「じゃ、行くぞ〜!」
「ゾムー!金魚すくい、どっちが多く掬えるか勝負しようぜ!」
「いーぜ!絶対勝つからな!」
「俺の勝ちー!雑魚乙!」
「くっそ〜」
「次は射的行こうぜ〜」
「しゃ〜」
パン…
「クリーパーのぬいぐるみゲット〜」
「ナイス〜」
「次なにする?」
「そろそろ俺は神輿のやつにいくから」
「じゃあ、俺は見てるな」
「じゃあな〜」
ぴーひゃらぴーひゃら…
ドンドンドドン…
シャンシャンシャン…
そーれ!そーれ!…
「シャオロン!!」
「ゾム!!」
ガヤガヤガヤ
通り過ぎる一瞬だけ。だが2人にとってその瞬間は特別。
「お疲れ〜」
「おー!まだまだ遊ぼうぜ〜」
「よっしゃ〜」
「なんか食べるか」
「かき氷食べようぜ」
「いいな!」
「ん〜冷てぇ」
「はよ食べないと溶けるぞ〜」
「わかっとるわ!」
「もう夜かー」
「早いなぁ」
「でも、今日一日めっちゃ楽しかった!ありがとな!」
「そうや!L⚪︎NEやってる?」
「やってるで!」
「つなご〜」
「ええで〜」
「また会おうな!」
「今度は一緒にゲームでもしようや!」
「おん!」
「じゃあ、またいつかな!」
「じゃあな!」
また、どこかで。