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誕生日💡。機械if。西とチームを組んで1年目の話。
ご本人様とは関係ありません。
「誕おめ〜」
「おめー」
「おめでと〜」
「あざー」
Dyticaというチームを組んで早半年。伊波は誕生日を迎えた。そうは言っても体が機械である伊波は歳を取らないままだ。相方はどんどん進んでいくのに。そんな気持ちがないわけではないが、かと言ってマイナスな感情を持っているわけでもない。
機械である体は1年も経てば古びてくる。普段動かさないところはギシギシと音を立て、錆び始めていく。だから取り替える。毎年誕生日には幾分前に機械になった体をまた新しく付け直すのだ。
「…今年はいろんなことあったなぁ 」
感傷に浸る。この腕ではこんなことをしてああだったな、と。そしてついに左腕に手をつけるが、この体で過ごしたたくさんの思い出が溢れ出し、お別れするのを躊躇ってしまう。それでも機械は錆びてしまうから。それを百も承知で体を機械にしたのだ。
「誕生日おめでとう、オレ」
と今年も一言。新しくなった21歳の自分から少し前までの21歳だった自分へ。大丈夫、今年もヒーローで仲間なんだ。この時の体が錆びてもこの時の思い出は古びて錆びたりはしないから。
「これからもっともっと思い出作るからさ」
さっきまでの腕とグータッチした。