-西暦20XX年-
俺は蔵凪 一樹(くらなぎ いつき)
日本に生まれ日本で育ち
草薙高校に通う、ごく普通の16歳だ
「おぉ!いつき!おはよ!」
こいつは岩永 冬弥(いわなが とうや)
ガタイがいいだけが取り柄のやつだ
「おはよ、冬弥」
「今日は体育だってよ!」
冬弥は体育が凄く好きらしい
「そうらしいな」
俺は体育はあまり好きじゃない
だって。。。
-数時間後-
「したら、体育始めるぞー、今日は4人1組を作ってもらう、男2女2だからなー」
俺は女子が苦手なんだ
「よろしくね!一樹君!冬弥君!」
この子は姫柊 千早(ひめらぎ ちはや)
成績トップ、運動神経抜群、容姿端麗と
まぁ所謂、最強だ
「よろしく。」
この子は水瀬 詩音(みなせ しおん)
クールで凄く大人しく
女子ウケの方がある子だ
「よ、よろ、しく。」
「どうした!いつき!緊張してんのかァ!w」
「うるせ」
そうやって体育が始まったんだが
なんかやけに体が重い
そう思った瞬間自分の周りに光が出てきた
「は、?なにこれ」
「なんだこりゃ!」
「え、なんなの!」
「なに、これ」
その光が
周りにいた、グループのみんなにも届いた
-強い光と共に4人は何処かへ消えた-
-王の間-
「一樹!起きろ!」
「んっ、ここは?」
「俺にもわからん、ただ、日本では無いのは確かだろうな」
「千早さんと詩音さんは?」
「大丈夫、2人とも無事だ」
「そうか」
「よく来た勇者よ!我はこの国グラシア王国の国王、ダビア・クルスだ!召喚に応じてくれて嬉しく思う!」
召喚、?何を言ってるんだ
「勇者?召喚?あんたは何言ってるんだ!俺らは何も知らぬままここにいたんだぞ!」
「そうよ!私たちは何もしらない!」
本当だ、俺たちは何も知らない
「まぁ、落ち着いてくれ、 君たちが怒るのも分かるが少し話を聞いてくれないか」
一応聞いておくか。
「なぜ俺たちをここに呼んだ」
「我々は遠い昔から不滅の魔王と言われる、魔王と戦い続けてきた、そして君達の前の勇者、つまり先代の勇者はその不滅の魔王を何とか封印してくれた、ただその魔王には娘がいたらしい、その娘が現魔王として君臨したのだ、だから何としても君たちには止めて欲しいのだ」
そんなこといきなり言われて信じる奴がいるのか?
「なるほど。そういう事だったのか。みんな辛かったんだな。」
あ、そういえばこいつバカだった
「とりあえず、話は分かった、でも、その先代勇者とらやに任せればいいんじゃないのか?」
「先代勇者はご存命ではあるが、魔王を倒して以降、行方不明なのだ、だから、新しく召喚するしかなかったんだ、」
「日本に、帰る方法は、あるの?」
「あるにはあるが、魔王を倒してからじゃないと使えないのだ。」
「はぁ、やるしかないのね。」
めんどくさい。
「おぉ!ありがとう!ルイス!魔法適正を確認してやってくれ!」
魔法適正?
「勇者様、1人ずつ、魔法適性を確認致します、着いてきてください」
-魔法水晶室-
魔法適性、聞いた話によると
この世界は魔法とやらを使えるらしい
その魔法の適性を調べるのだとか
「魔法には『火、水、風』の三元素の他に『光、闇』があります。この魔法水晶に触れると魔法適正に応じて色がついた光がつきます」
-岩永冬弥 緑-
「緑、風ですね、冬弥様は風属性です」
「風、あんまり強くなさそうだな」
-姫柊千早 白-
「白、光属性!あまり存在していない適正です!」
「そんなこと言われると、ちょっと嬉しくなるわね。」
-水瀬詩音 青-
「青、水属性です!」
「まぁ、そう。」
-蔵凪一樹 ?-
「んっ!こ、これは!」
「これはなんですか」
「これは、すごく珍しいですが全属性適正みたいです!」
全員「えぇー!!!」
「すげぇな!一樹!」
「凄いね!一樹君!」
「凄い、」
「全属性、そんなことあるのか。」
全属性、でも、あんまり力を感じないが…
-王の間-
「全員の魔法適正が分かりました」
「教えてくれ」
「岩永冬弥様 風属性。姫柊千早様 光属性。水瀬詩音様 水属性。そして、蔵凪一樹様…全属性。です」
「全属性!?なんと珍しい!先代勇者でさえ、三元素だけだったのに。」
そんなに凄かったのか
「でも俺も他のみんなもだとは思うが、魔法?とやらが体の中にある感覚は無いが」
そう、ずっと思っていたが、何も感じない
「魔法は最初から使える訳では無…」
-王の間扉-
バァーン!
「新しい勇者を呼んだらしいな王よ!」
「んっ!先代勇者!」
あれが、先代勇者、行方不明じゃなかったのかよ。
「なぜあなた方がここに!今までどこへ!」
「そんなことはいいじゃないか!今は新しい勇者を見に来たんだよ!」
俺たちを?
「あれが先代勇者、迫力が段違いだわ。」
「君たちぃ!多分まだ自分の中に魔法の力を感じないんじゃなぁ〜い?」
「まぁ、は、はい。」
すごく苦手なタイプだ。
「じゃけ、そんな君らに、わしらが修行をつけてやろうと思ってな。」
先代勇者が直々に修行、?
「多分僕たちじゃ現魔王は倒せない、不滅の魔王戦でだいぶ力を使い果たしてしまったからね」
「だから!俺たちが君たちに修行をつけようって訳よ!」
先代勇者達
バランスブレイカー ユナイト・バハル 三元素
ラブコール プリティア・プリス 光・闇属性
ヤマト 岡田 智弘 水・風属性
クリアバリア ブリッツ・ゴーン 風・火属性
「それは心強い!先代勇者よ、よろしく頼む!」
「ただ、今日明日くらいはゆっくりした方がいいだろう、明後日から訓練を始める!」
休みは与えられるのか
「そうじゃな、そしたら王城の部屋でゆっくりするも城下町を見に行くもよい2日間好きに使ってくれ」
全員「やったァー!」
-王城 男部屋-
すげぇ綺麗じゃん
「すげぇ、綺麗だな!一樹!」
「そうだな」
-王城 女部屋-
「うわぁ、すごい綺麗ね!そう思わない?詩音ちゃん!」
「そう、思う。」
一夜明けて
-城下町-
「これが城下町」
さすがに王国なだけあって全ての建物が豪華だ
「あそこから、なんかいい香りがする!行きましょ!」
「そうだな!」
「うん。」
元気がいいなぁ。
-お食事処 シャンデリ亭-
「めっちゃ美味そうなメニューばっかだな!」
「何食べようかなぁ!」
「俺はなんでもいい」
「私も。」
「えぇ?じゃあ、このゴブリン肉のソテーはどう?」
「それは絶対に嫌だ! 」
一樹君と詩音ちゃん、大声出す時もあるのね。
「じゃあ、これなんてどうだ?」
-豚肉と牛肉のビーフシチュー-
「美味そうじゃん」
「それで、いい。」
「ならそれでいきましょう!」
-王城 男部屋-
「なぁ、一樹、日本に帰りたいか?」
「どうした急に」
「いや、なんとなくだよ」
「そうだな、帰りたいとは思うが結局あっちに帰っても俺には待つ人なんか居ないしな、まぁ、少しの間こっちにいるのも悪くないんじゃないか?結局魔王を倒せなきゃ意味ないがな。」
「そうだな。すまない、こんな話して。おやすみ」
「あぁ、おやすみ」
これからどうなるんだろうな、俺ら…
-訓練所-
「ゆっくり休めたかい?」
「はい」
「それなら良かった!そしたらまず、何故人魔大戦が始まったのか説明しよう。」
「それは今から約100年前、グラシア王国を含め、このスイガル大陸にある5つの国が大陸外から突如として現れた魔王軍に襲われた。そして大陸軍はなんとか魔王軍を退けたがそこから度々魔王軍に襲われることとなった。」
「すごく大変ですね。」
「そう、そして何度か戦っていくうちに大陸内にある山や洞窟にも魔物が住み着くようになってしまった、大陸内に残る魔物達を排除する役割を持つのがギルドで登録をした冒険者なんだ、そして国の騎士団、勇者は魔王直属の魔王軍討伐を目的とするのさ 」
冒険者ってのもあるのか。
「そういう訳で俺たちが呼ばれ不滅の魔王をなんとか封印したが、あいつには娘がいて、君たちが呼ばれたってわけさ」
「なるほど、わかりやすい!」
「話はこんな感じだ!そしたら担当を振り分けよう!俺は一樹君を担当するよ!君は全属性適正なんだろ?なら俺しかいない!」
バハルさんか、ちょっと合わないけど。
「よろしくお願いします」
「じゃ〜あぁ、私はァ、千早ちゃんね!」
「よ、よろしくお願いします!」
「じゃあ僕は冬弥君かな」
「よろしくお願いします!」
ゴーンさん、苦労するだろうな
「そういうことなら、ワシは詩音かの」
「お、お願いします。」
-魔王城-
「ラプラス様、グラシア王国が新しい勇者を召喚したらしいです」
「そうか。遂に戦おうということか。セシリア、その新しい勇者は、強いか?」
「現段階ではなんとも言えませんが、見たところ先代勇者どもが修行を付けるかと。」
先代勇者が、ねぇ。
「分かった、下がっていいぞ」
「御意」
「四天王達よ、そろそろかもしれない、準備しておいてくれ」
「ふん」
「あはは!」
「はい」
「めんどくせぇ」
グラシア王国の勇者、父の仇、絶対に許さない。
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