黒「愛しとるよ、、?」
青「俺もっ!」
チュンチュン
鳥もなくほど天気の良い青空の下
水(僕たち結婚してるよね、?)
なんて思いながら2人を眺める
数年前青さんと結婚した
厳密に言えば政略結婚だ
僕は青さんの事が好きだけど青さんは違う
政略結婚する前から2人は付き合っていたらしい
水「そんなの勝てっこないじゃん、、」
誰にも聞こえない独り言を吐き自分の部屋へ戻る
部屋に戻り結婚式に撮った写真を手に取り眺める
水「あっ」
パリンッ
手が滑って写真を落としてしまった
写真を手に取り拾うと
水「っ、、!」
写真に載っている2人が誰か分からないほど割れていた
水「最悪、、、笑」
現実を突きつけられた気分だ
自分が愚かすぎて笑ってしまう
水「あ、、」
ふと目に入る
左手に着けた結婚指
この結婚指輪が醜い大人の愛情を示していた
水「こんないらないよ、!」
夕日で赤く染った火の海へ指輪を投げる
何もかも燃やして無かったことにしたい
だってこのままじゃ
水「バットエンドじゃん、、」
だんだん日が沈んでゆく
星空の下
あの輝いている星になって僕とさよならしたい
なんて叶わない願いを込めて今日が過ぎてゆく
僕も嫉妬をしない訳でわない
黒さんが羨ましくて仕方がなかった
指輪なんて無くても愛される
でも黒さんが愛される理由が何となく僕にも分かる
クリっとした目
いつも笑顔で元気で
でも少しドジで放っておけなくて仕方ない
水「僕もあんな性格だったら愛されたのかな、、、」
なんて事を言っていたら
ガチャ
黒「水さん!見てぇこの花めっちゃ綺麗ちゃう?!ニコ」
水「っ、、、」
これだ、
僕が求めていた理想は
どれだけ僕がなろうとしても
なれなかった
黒「水さん、?」
水「、、、そうだね」
水「綺麗だよニコ」
黒「っ!やんなニコ」
あぁ、きっと彼もこの笑顔に惚れたんだな
この笑顔を見ていたら自然と笑顔になれる
心の安定剤のようだ
僕も見とれてしまうほど
でもそんな彼が憎くて羨ましくて
そんな彼を目の前に感情が高ぶってしまい
水「なんで、お前なのっ、、、!」
黒「ぇ、?」
馬鹿な僕は手を上げようとしてしまった
水「っ、、!」
黒「うゎっ」
でもそれは黒さんには当たらなくて
誰かが黒さんを抱き寄せた
今僕は下を向いているが
見なくたって誰か分かる
水「ごめっ、、、」
青「なにやってくれてんの?」
居ないはずの彼
冷たい視線が僕を突き刺す
黒「青やん、どしたん?」
さっきの事を忘れたかのように話し出す
もう、そう言うとこなんだよな、笑
本当に、君はずるい
青「、、、黒行くよ」
黒「うぉっちょっと待てや!」
黒さんをお姫様抱っこし2人が去ってゆく
去ってゆくふたりは
まるで、 まるで
水「、、、フフ」
水「、、アハハ!」
僕も負けだと言わされるほど
魅惑のハッピーエンドのようだった
さよならプリンセス
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