テラーノベル
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財政を立て直すためにも、きっとゼロは協力を惜しまないだろう。そう思ってゼロを見たら、何やら考えこんでいた。
「……ゼロ?」
「あ、ゴメン。範囲がどこまでなのかと思って…。あの、今回の武闘大会って、魔法はありですか?」
…確かに。それによって、対策の範囲が大きく変わってくる。
「魔法か。一対一なら、魔法を発動する暇がないんじゃない?あんまり考えてなかったなぁ」
「いや、慣れてたりレベルが高いと無詠唱でもいけるし、特に冒険者とかは魔法戦士も多いから、結果は相当変わると思う」
アライン王子の楽観的な意見に、冷静にダメ出ししてやった。第一ウチのダンジョンに挑戦してる冒険者だって、それ位はやってのけるぞ。
なんたって、モンスターは人間よりも素早いヤツも卑怯なヤツも多い。冒険者だって対処せざるを得ない。
アライン王子とユリウスは、顔を見合わせている。申し訳ないが、たかだか一ヶ月で魔法にまで対策を打つのは厳しいと思うな。
「とりあえず、第一回の武闘大会は、魔法抜きにしません?」
俺から提案すると、二人は安心したように頷いた。例えば今回は武闘のみ、次回は魔法のみ、その次は総合…とか、やり方を色々変えて見るのも面白いかも知れないし。
「魔法なしなら、色々な武器とか格闘系に対処出来るように、ってのが基本ですよね」
ゼロもホッとしてる。
ただなぁ…。マジで困ったぞ?
「しかし、どうするかぁ~。確かにスキル教室はやってるけど、講師達は初心者の鍛錬専門だからな。熟練冒険者レベル程の実力はないしな」
「だよね…。かと言って、冒険者達に講師になって貰うワケにもいかないしね」
ダメだ。今すぐにはいい案が浮かばない。これは宿題にさせて貰った。
「じゃあ、最後のお願いね」
気を取り直して、アライン王子が最後の難題を口にする。
「参加希望者が多かったらの話なんだけど…武闘大会の前に、冒険者と兵士は、予選会をやりたいんだ。ここで」
確かに1日で出来る試合数なんて、たかが知れている。武闘大会を何日開催するつもりかは知らないが、どっちにしたって、観客が飽きない程度には抑えないとダメだよな。
「それは全然大丈夫です!もし予選会も集客するとしても、耐えられるだけの設備もあるし」
「だな。むしろ、武闘大会前に小規模でやれれば、問題点とかも早めに対策出来るしな」
俺達の「任せて下さい!」に、アライン王子もご満悦だ。 嬉しそうにニコニコしている。
コメント
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ああ、このエピソードのゼロの「範囲がどこまでか」の確認、本当にいいところ突いてますよね。主人公の「魔法は発動する暇がない」という楽観を、冷静に「慣れてる人なら無詠唱でもいける」って指摘するところが、キャラの地の強さを感じさせて好きです。 それに「たかが一ヶ月で魔法対策までするのは厳しい」という判断、運営者として無理に詰め込まない現実的な選択ができる主人公だからこその説得力ですね。「まずは武闘のみ→次回魔法のみ」と段階を踏むアイデアも賢いし、予選会で事前に問題を洗い出そうとする姿勢にも運営視点の丁寧さを感じました🤍 アライン王子が嬉しそうにしているラスト、会議が無事まとまってほっとした空気が伝わってきて、思わずこちらも微笑みました。