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1 - 第1話【初めての仲間】

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2024年06月16日

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──────────何も無い。そんな場所に私は1人生まれた。生まれた、と言うよりはそこに居た。

何一つない空間には僕一人だけだった。

寂しい。なんて感情何一つとしてなかった。

そんな日が何年と何百年と続いた。

だが、ある日。

“地面に小さな芽が生えた”

その時の感情はよく覚えてる。

嬉しい。仲間ができた。

1人じゃない。

そんな気持ちが湧いてきた。



感情を初めて経験したのはこの時だった。



──────────僕は一生懸命にそれを育てた。次第に育つ芽は、僕にとって兄弟を育てているお兄ちゃんのような気持ちだった。

芽と一緒に居ると感性が段々と豊かになっていった。

感情があるって楽しい。


誰かいるって嬉しい。



─────芽はやがて蕾となった。─────

僕は毎日蕾へと話しかけた。


【早く育ってお兄ちゃんに顔を見せておくれ。】

【きっと、綺麗な顔をしているんだろうな。】


そんな言葉を毎日かけた。


僕はずっと、寝る間も惜しんで蕾の前に座っていた。

見てみたかったのだ。


兄弟の顔が見れる瞬間を。


そして、ある日。


─────────蕾は開いた。──────


外側は優しい色合いをした黄色で、内側には深い赤色が広がっていた。


僕は直ぐに花へと触れて。


【ようやく、顔を見せてくれたね…綺麗だ。】


そんな風に声をかけた。

僕は懸命に自分の事を話した。

僕は君のお兄ちゃんということ。

今此処には2人しか居ないと言うこと。


とにかく沢山。沢山話した。


だが、楽しい時間も長くは続かない。


─────────花を咲かせて数日後。

何処と無く元気がない。顔を下に向け俯いていた。 どうしたのだろう。 水が欲しいのかな?

水をあげても元気にはならない。

なんで?今までは水をあげれば元気になったのに。

僕は必死に元気を出させようとした。

話をしたり、褒めたり、…


だけど、無駄だった。


花は、髪の毛が抜けていき、遂には頭 を落としてしまった。


僕はそれを見た時に初めて

胸の当たりが尋常ではない程に苦しくなった。


呼吸も上手くできずに目からは涙が零れた。



また、1人に、なるのか。


そんな事が頭によぎった。


嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

ひとりは、いや、


おねがい、やだ、お兄ちゃんは1人じゃなんにも、出来ないんだ


だか、ら、置いていかない…………




─────突然、僕の目の前に影ができた。


僕はボロボロに泣き崩れる顔のまま 顔を上げた。



その時、一瞬で涙が止まった。




なぜなら。



僕の目の前には



──────【二人の子供がいた】──────

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