この作品はいかがでしたか?
342
この作品はいかがでしたか?
342
お久しぶりですぬ〜🐏
お馴染みプーメルですぬ!
前の作品で、とても多くの方々に見てもらっていて、とても驚きでしたぬ(笑)
ハート押してくれた方ありがとうございますぬ!てことで今回も!というより今回は短編集?で、中太を書いていこかなと思いますぬ🐏.*・゚
ではでは早速!下手くそですがどうぞぬ〜🐏
探偵社での仕事を放棄し、ただ外をプラプラと歩く。今頃国木田君は額から血管を浮き出して私の名前を叫んでいる頃だろうな、と興味も無しにそう考えながら目の先に止まるものを見つめる。
「川…」
今日は何とも自殺日和で、普段の私なら川に飛び込み入水を試みようとするだろう。だけど、今は、なんとも其んな気持ちが起きないのだ。何かの病気だろうか。其んなもので死ぬなら入水よりも其方の方が余っ程マシだな。
「はぁ、私らしくないねぇ…」
と云うもの、こうなったのには心当たりが無いと云うより、何方かと云うと有る。最近、厭な夢しか見ない。誰かが、目の前で血を流し、水のように地へ溶ける夢や、声を掛けても何も応えて呉れず、自分を無視しただ遠く、何も無い所へ黙々と歩く夢。正に悪夢だ。
お陰様で、睡眠不足が来襲して来たのだ。元々そんな深く熟睡出来ない私だが、其れでもピンピンと、生きている。だがこんな私でも、こうなってしまうとは、前代未聞…いや違う。ポートマフィア時代振りだ。あの頃は不眠症でしょっちゅう倒れていたなぁ、と過去を振り返る。
遥昔の、もう二度と会えない友人。織田作が霧の中にただ立っていて、私が近づこうとすると其の儘消えてしまうのだ。その瞬間に目が覚める。又寝ようとしても、同じ悪夢が私を襲うのだ。だから、寝たくても寝れない。寝たくないのだ。また、あの夢を見てしまうから。
「…そろそろ、戻ろうっと、」
考え事をしながら近くの土手に座っていた体を起き上がらせ、踵を返らしたその時だった。
重力に逆らわず、其の儘川に落ちる。
「ぁ…!!…っ…」
ゴポッと、体の酸素が水の泡になる。揺れる水面が霞む。
____嗚呼、死ぬのか。
そんな気がした。死ぬなら、織田作に逢える。あの世で私と再開する時、織田作はどんな顔をするのかなぁ、と考える中、探偵社の皆やマフィア時代の元相棒の顔が走馬灯のように脳に駆け巡る。
視界が暗闇に暗転した。
------
今日は久しぶりの休暇だった。品の良い酒が並んであるであろう店を探すがてら、其こら辺を散歩していた。普段とは違ったラフな格好だった。
「さて、と…何処にいい店あるか、…?」
近くの店を探そうと携帯を手に取り、調べていた最中だった。微かだが、川辺からだろうか、人が落ちたような音が聞こえた。自殺だろうか。だからと言って、気にも掛けない俺だったがただ一人。脳裏に浮かぶ今も憎き大嫌いな元相棒の顔がチラをつかせる。自殺なんて日常茶飯事のことで、手の掛かる存在だった。でも偶に、一人で“何か”を抱え込んでしまう奴でもあった。
俺は上手く言えないが、何か嫌な胸騒ぎが俺を襲う。急いで土手へ駆け寄り、目の前に流れる川を見る。ふと何か、チラリと見えた。あれは間違いなく、彼奴の包帯だ。川にでも落ちて、解けた包帯が水面から浮き出ていた。俺は川へ飛び込み、其奴の手を取り、引き上げた。幸いにも川の流れは緩やかで直ぐに救出は可能だった。
ーーーーー
暗闇の一点に光が帯を差す。徐々に視界が明るくなったのが解った。
「っ、ぅ…げほっ」
水を吐き出すように咳込む。ボヤけた視界でも解る。無駄に目立つ橙色の髪色。青い瞳が自分を見つめていた。
「おい、生きてっか?」
「げほっ…生き、てる…」
腕を上げ、手の平を見つめる。冷たい水が手に纏わり付いて、筋を作るかのように落ちてゆく。
「あぁ…残念、だったね」
枯れた声でそう呟く。君が助けに入らなかったら今頃あの世へ逝けたのに。そう意味も込めて、言った言葉なのに。中也は目を見開いたあと、何故か眉尻を下げて微笑した。
「はっ、そりゃぁ残念だったな太宰ぃ。また死ねなかったな」
眩しい程の嫌な笑顔でそう言われた。反論のつもりだろうか、そんなの微塵も癪には触れないと言うのに、嫌ならその顔だ。私は中也の其の眩しい笑顔が嫌いだ。大っ嫌い。でも、全然嫌じゃない。嫌いだけど、嫌じゃない。中也はポートマフィアで裏社会に生きる人間だけどね、でも何処に居ようがあの眩しさは変わらない。本来ならば、きっと彼はそういう裏社会には適した人材じゃないんだって、思う。皆からも愛されて、部下からも尊敬されてるのが、何処か羨ましくて…
だから、嫌いだった。私は中也の顔を見ながら
「ほんと…大っ嫌い」
微笑んだ。
ーーーー
日が暮れ始めた頃。
細い道に二人組が並んで歩いていた。
少し濡れ気味の彼は、相棒の肩を借りいていた。
「て云うか、また自殺か?」
「ん?…あぁ、まぁ自殺と云えば自殺だし?正確に云うと、事故?」
「はぁ?」
「足を滑らせたんだ。そしたら川へ落ちてね、この通りさ」
太宰は空いた片手でヒラヒラと、手を揺らす。其れと同時に微かな水分が飛び散る。
「辞めろよ、濡れるだろうが…んで、自殺の為に川へ来たんじゃねーの?」
「いや、ボーっとしながら… 」
「っておい、一寸待て」
「なぁに?」
「仕事とかは?手前の事ならどうせ有るだろうによ」
「嗚呼、其れね…押し付けた」
太宰は悪戯のように、悪い笑顔をつくる。其れを見た中也は呆れたように、はぁと溜息を吐く。
「そこは昔と変わってねぇな」
「まぁね」
「手前にどれだけ仕事押し付けられたことか…今でも思い出したら苛立つ。。。」
「おや、覚えていたのかい?其れは嬉しいなぁ。その度に飛んだ形相して私に突っかかって来たか 、今でも思い出すと笑えるよ」
「うるせぇよ。…なぁ、」
「何?」
先刻からジロジロと太宰の顔を見つめる中也に太宰はスっと、目線を外す。
「手前、寝れてねーのか?」
「……はっ、?え、何中也?心配してくれてるの?」
「勘違いすんじゃねーよ!誰がするか!手前の目元に出来てる隈が気になってたんだよ」
「隈?」
「あぁ?気付いてねーのか?ひっでぇ隈だぞ」
太宰は自身の目元を指で擦る。
「…ぁ、そっか」
今更気付いたとても言うように、まるで呑気な声が太宰本人の口から出てくる。一人で解決してる様子を見ていた中也はジッと睨むように太宰に問う。
「心当たりあんのか?…いや、手前最近真面に寝れてもいねぇだろ?」
「わぉ…中也の癖してご尤もだね」
「一言余計だっつぅの」
「まぁ、うん。そうだね、真面に寝れてない日々が続いて来てしまってね。」
太宰の瞳は、何処か遠くを虚ろな目で見つめるかのように延々と話し始める。
「だから、やる気が無くて押し付けて…私は頭良いからね、外の空気でも吸おうと外に出て歩いていたら、気付いたら土手に来て川を眺めていて、そこで帰ろうと立ち上がったら目眩がしてね、気付いたら川の中に落ちたって訳さ」
解ったかい?と、最後に余計な一言を中也に投げかける。うるせぇと、反論しつつ中也は太宰の話を聞いて
「極偶に余計な事が入っていて苛立つが…、寝れないのは何かあんのか?」
「…見るのだよ」
「見る?…何がだよ?」
「悪夢だよあ、く、む。判り給えよ」
「黙れ、…その悪夢のせいで眠れねぇって訳だな」
「よく解ってるじゃあないか。…その通りさ、厭に増えて来てね、ほんと困ってしまうよ」
ふふふ、と笑う。
「そういや、前もあったよな」
中也は過去の事を語る。
太宰は昔から不眠症で気味であり、良く倒れていた。中也がその事を知ったのはとある任務のことで終了後、突然太宰が倒れたことがあった。その時の光景は今でも覚えている。とても焦った。急いで首領の元へ駆けつけ、その時に聞かされた。太宰は不眠症なのだと。
「何かと悪夢を見るらしいんだよ。私も太宰君にはしっかり眠っていて欲しいからね何とか手を尽くしているのだけれど」
困った様に云いながら、眠った太宰の腕に点滴の針を刺す。
太宰もそうだねぇ、とあの頃のことを思い出す。
「その後覚えってっか?」
「勿論さ、忘れることなんてないよ」
その後、何を思ったのか中也は太宰の眠っているベッドに潜り込み、太宰を包み込むようにした。そんな中也の突然の行動に太宰は目を見開き唖然とした。
「ちょ、何急に、離れてよ…!」
離れようと抵抗するが、力の差があるせいなのか、弱っているのか、ビクともしない。
「煩ぇ、黙ってろ。手前が眠れるようにやってるだけだ」
そう言いながら、一定のリズムで太宰の背中を優しく叩く。其れがいやに心地よく、暖かく段々と瞼が落ちて行く_____。
「はぁ、あの時のあれ、森さんに撮られたのがほんと恥ずかしいよ…」
「赤ん坊のようにスウスウ眠ってたの、可愛かったぞ」
口角を上げて笑う中也に太宰は恥ずかしさで白い頬朱く染め、そっぽを向く。
「うるさい…」
あの後太宰の家へ帰宅し、あの頃と同じように太宰を眠らす。中也は想う。この悪夢が消えることはないが、その悪夢から守れることは出来る。
生きる世界が違うけれども、元相棒を安心させたいと言う気持ちは心の隅に有るのだ。嫌いだけど、嫌いじゃない存在。
最後無理やりに完結させてすみませんぬ🐏💧
多分絶対に太宰は不眠症だと、自分の中で思っていたのでやってみましたぬ🐏
短編集…で合ってるのか分かりませんがとりあえず、言うことは1つですぬ
やっぱり下手くそでしたぬ(´>ω∂`)
次回も期待しないで楽しみに待っていてくださいぬ🐏✨
p.s:この前絵に夢中とか言ってたけど、そのイラストいつかは晒してみようかなっつーてヌ(((殴
コメント
2件
太宰さんの体調不良大好きなのでめちゃくちゃ嬉しいです!!!