ウツ「❤とコメントください⋯⋯」
注意⚠️
この小説はぽんこつチャンネル様のゲームと同じでやっていきたいと思います
・アンチやネタバレはお辞め下さい
・鬱先生がウツ・ラインヴァイス。コネさんがコネシマ・ノインテーター。瑠海がルウ。
・関西弁は無くさせて頂きます。すいません
・表情を言葉などで表しますが気にしないで楽しんでください
バサバサバサッ
コネシマ「ルウからの連絡を受けてきたは良いが⋯⋯」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスは
気絶しているし⋯⋯」
コネシマ「部屋には使用人が
付きそっているじゃないか⋯⋯」
ルウ「しょうがないよ」
ルウ「なんか屋敷の人の話だよ
父親の死体の横で気絶していたらしいよ」
ルウ「頭を強く殴られたみたい(💧」
コネシマ「頭の一つや二つ
破壊されてもよかろうに⋯⋯」
ルウ「そりゃあ、君はほぼ不死身の
吸血鬼様だからね」
コネシマ「で、これが殺されていたという
ウツ・ラインヴァイスの父親の死体か」
ルウ「この暗闇の中でよく見えるねー」
コネシマ「俺は吸血鬼だからな
むしろ暗いほうがよく見える(ニヤ」
ルウ「昼間は眩しくて
よく見えないんだよね」
コネシマ「恐らく他の吸血鬼よりは
まじだと思うがな」
ルウ「さすがは九分の一」
コネシマ「うるさいぞ、ルウ」
ルウ「ごめんごめん」
コネシマ「それで⋯⋯
これが父親ねえ⋯⋯」
コネシマ「この屋敷の人間は
服装で父親を認識しているのか?」
ルウ「ん?どういうこと?」
コネシマ「これは別人だよ」
ルウ「なにそれ、とっても面白そうな展開!」
コネシマ「ふんっ⋯⋯
全ては血が語る⋯⋯(ニヤ」
コネシマ「ペロ」
コネシマ「うわ、まずっ⋯⋯(顰」
コネシマ「だが、間違いない」
ルウ「なにがー?」
コネシマ「人間の血液型は
四種類に分類されることは知っているな?」
ルウ「A、B、C、Dだっけ?」
コネシマ「A、B、O、ABだ(呆れ」
ルウ「ああ、それそれ」
コネシマ「この死体の血液型はO型だ」
コネシマ「匂いだけでもわかったが
味で確認したから間違いない(ニヤ」
ルウ「おお、さすが吸血鬼!
で、それがどうしたの?」
コネシマ「親の血液型の組み合わせによって
子どもの血液型は決まる」
コネシマ「例えば父親がO型で、母親がA型だと
子どもの血液型も、O型かA型だ」
ルウ「へえー」
コネシマ「だから、母親の血液型がなんだろうが
この死体はウツ・ラインヴァイスの父親ではない」
コネシマ「なぜなら俺が飲んだ
ウツ・ラインヴァイスの血液型は⋯⋯」
コネシマ「このO型の男が、父親でない理由は
ウツ・ラインヴァイスがAB型だからな」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスはAB型だ(ニヤ」
コネシマ「父親がO型だとしたら
ほとんど、ありえない血液型になる」
ルウ「そうなんだー
絶対にありえないの?」
コネシマ「絶対に⋯⋯とは言い切れない
特殊な例もある」
コネシマ「だからさらに証拠を重ねるぞ」
ルウ「うええ⋯⋯なにこれ⋯⋯」
コネシマ「俺の血を、この部屋一面に
薄く張り巡らせたんだ(ドヤ」
ルウ「あれ?
なんで小さくなってるの?」
コネシマ「血を失ったんだから
しかたないだろ」
ルウ「そっか、血を飲んで大きくなるんだから
血を出したら、戻っちゃうか」
ルウ「でも、なんのために、血をまいたの?」
コネシマ「ほら、見てみろ」
コネシマ「この死体の指紋をはっきりと
浮かび上がらせることなできた(ニヤ」
ルウ「うわー、便利だね」
コネシマ「あとはこの部屋に
大量に残っている指紋を⋯⋯」
コネシマ「ふむ、特に机の上の本に
大量に付着しているな」
コネシマ「ふむ⋯⋯」
コネシマ「恐らくこれが本来の父親の指紋だろう」
コネシマ「そしてこれが死体の指紋⋯⋯」
コネシマ「重ね合わせるまでもなく
別物だとわかるな」
ルウ「コネシマ、さっすがー」
コネシマ「ふんっ⋯⋯
こんな誤魔化しなど、すぐにバレる」
ルウ「じゃあそれで犯人の指紋を
探しだせばいいんじゃない?」
コネシマ「残念ながら死体からは、
本人以外の指紋を浮かび上がらなかった」
コネシマ「今の段階だと、死体から別人の指紋がでない限り
たいした証拠にもならないだろ」
ルウ「そっか、ざんねーん」
コネシマ「あの死体は、単なる時間稼ぎに使われた
屋敷の人間ではない、どこか適当なやつだろう」
コネシマ「一時的に死んだと思わせるだけで
よかったんだよ」
コネシマ「そこに重要な証拠など、残すわけがない」
ルウ「時間稼ぎ?」
ルウ「じゃあ、ウツちゃんの父親は
生きてるってこと?」
コネシマ「さあな⋯⋯
それを確認するか」
ルウ「あ、回収もできるんだ」
コネシマ「当たり前だ
もったいないだろ」
ルウ「そしてまた、大きくなるんだね
見てて面白いな(笑」
コネシマ「面白がるなよ⋯⋯(💧」
コネシマ「さて、この部屋の血の飛び散り様⋯⋯
明らかにおかしい場所があるよな」
コネシマ「そこになんらかのしかけが
隠されているんだろう」
コネシマ「やはりな⋯⋯(ニヤ」
コネシマ「この貼ってある紙の裏に
スイッチがあるぞ」
カチッ
コネシマ「つまらんことを⋯⋯」
ルウ「コネシマも自分の城の入り口
こうやって隠してるよね」
コネシマ「あ、あれとこれを一緒にするな(💧」
ルウ「えー⋯⋯」
コネシマ「ここを降りるのか
けっこう、高いな」
コネシマ「ふむ⋯⋯」
コネシマ「上から落下して死んでいるこいつが
本物のウツ・ラインヴァイスの父親っぽいな」
ルウ「あらら、死んじゃってる
ウツちゃんかわいそー」
コネシマ「まあ、父親が死んでいるところで⋯⋯」
コネシマ「こいつがコソコソと何をしていたのか
調査する依頼に支障はない」
コネシマ「さっさと済ませ⋯⋯」
ドクンッドクンッ
コネシマ「またか⋯⋯」
コネシマ「いったいどうしたんだ?
俺の心臓は⋯⋯」
ルウ「なんか共鳴してるみたいだね」
コネシマ「失った俺の心臓が
ここにあったってことか?」
コネシマ「ふんっ⋯⋯
バカバカしい」
コネシマ「だな、もしそうなら⋯⋯
この事件、面白くなってきそうだな(ニヤ」
ルウ「離れ離れの心臓は
引き合う⋯⋯みたいな?」
コネシマ「それならさっさと、向こうからやってくればいい」
コネシマ「そんなことより、仕事だ仕事
さっさとこの場所を調べるぞ」
コネシマ「これは⋯⋯
女の頭蓋骨のようだな」
コネシマ「そして魔法陣と体のパーツ⋯⋯」
コネシマ「ここでなんらかの
儀式でもするつもりだったか」
コネシマ「転落死のようだな
なんともつまらん死にかただ」
コネシマ「とりあえず、こいつの協力者に
殺されたと考えたら、面白くはなるか?」
ルウ「うわー、てーきとーう」
コネシマ「まあ⋯⋯こいつがどうやって死のうが
今は関係ないからな」
ルウ「まあ、そうだね」
ルウ「『なにをしていたのか』を
調べてるんだもんね」
コネシマ「お、鍵を持ったまま死んでるぞ」
ルウ「じゃあ、上の部屋に鍵がかかってたら
密室殺人なのかな?」
コネシマ「そうだといいな(ニヤ」
コネシマ「ふむ⋯⋯
よく分からん」
ルウ「えー⋯⋯」
コネシマ「よくわからん⋯⋯が
死者蘇生の手順だと題が書いてある」
ルウ「そこがわかれば、じゅうぶんだね」
腕、脚、胸、胴
コネシマ「これは一度見たな」
コネシマ「ん?裏に続きがある」
生き返らせたい人間の頭部
核となる心臓
コネシマ「核となる心臓⋯⋯」
ルウ「おやおやー?」
ルウ「これはますます⋯⋯」
コネシマ「面白そうじゃないか⋯⋯(ニヤ」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスの父親が
なにをしようとしていたのか⋯⋯」
コネシマ「ここら辺でもう一度、まとめてみるか」
コネシマ「だけど、普通にやってもつまらん⋯⋯」
コネシマ「よし、それなら⋯⋯」
コネシマ「血で人形を作りだし
それを自由に操る⋯⋯」
コネシマ「そんな高度な技術すら
このコネシマ様には余裕なのだ」
コネシマ「まあ、体内の血を使うから
この姿に戻ってしまうがな⋯⋯」
ルウ「これ、依頼が無くて暇だから
ずーっと練習してたもんね」
ルウ「一人で人形遊びしてるみたいで
ちょっと面白かったよ(笑」
コネシマ「う、うるさいぞ、ルウ!」
コネシマ「こうやって、動かしながらのほうが
わかりやすいじゃないか」
ルウ「それは確かにね」
コネシマ「さあ、今までわかっていることを
整理していくぞ」
ルウ「はーい」
コネシマ「仮にこの人形をウツ・ラインヴァイスを
襲ったやつとして⋯⋯」
コネシマ「こいつと父親との関係性だが⋯⋯」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスを襲ったやつと
父親の関係性は⋯⋯」
コネシマ「共犯者だったというわけだな」
コネシマ「つまり、なんらかの
協力関係にあったと思われる」
ルウ「ふむふむ
いったいなんの協力者だったの? 」
コネシマ「それを今から説明する」
コネシマ「それには父親が隠れて
やりうとしていたことが関わってくる」
ルウ「あ、さっき見つけたやつだね」
コネシマ「そう、それは⋯⋯」
コネシマ「父親は、死者を生き返らせる方法を
調べていたんだ」
コネシマ「その過程で必要となるものが
人間の体のパーツだ」
コネシマ「だがウツ・ラインヴァイスの父親には
人間を襲うほどの体力はない」
ルウ「今にも寝込んじゃいそうだよね」
コネシマ「だからこいつに協力してもらっていたんだろ」
コネシマ「さて、次で最後だが⋯⋯」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスの父親が
生き返らせようとしていたのは⋯⋯」
ルウ「それは簡単だよね」
コネシマ「だが、それが重要なんだ」
コネシマ「父親が蘇らせたかったのは、自分の妻
つまり、ウツ・ラインヴァイスの母親だ(ニヤ」
コネシマ「まあ、このくらい当然だな」
コネシマ「死者は生き返らない
それはあたりまえだが⋯⋯」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスの父親は
それを受け入れられなかった」
コネシマ「だから黒魔術に手をだした結果⋯⋯」
コネシマ「殺された」
ルウ「じゃあやっぱり、この協力者が
ウツちゃんの父親を殺したの?」
コネシマ「それはわからん
情報が足りていないからな」
ルウ「てきとーだねー」
コネシマ「だが、これだけわかれば
依頼内容的には、じゅうぶんだろ」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスのところへ
報告しにいくか」
コネシマ「ちょうどあと一回は
コウモリにも変われそうだ」
ウツ「ウソです
ありえません」
ウツ「お父様が殺されただなんて⋯⋯
そんなわけないでしょ?」
ゴードン「お嬢様⋯⋯」
ウツ「私はついさっきまで
お父様と話をしていました」
ウツ「私がちょっと転んで気絶してる間に
そんなこと起こるわけないですよ(ハイライト消」
ゴードン「ウツお嬢様、旦那様は本当に⋯⋯」
ウツ「ウソ!ウソですよ!
そんなこと信じません!(泣」
ゴードン「旦那様亡き後、もうウツお嬢様しか⋯⋯」
ウツ「聞きたくありません!
出て行ってください!」
ゴードン「ですが⋯⋯」
ウツ「私は出て行けと命令したんです!
使用人なら言うことを聞きなさい!(泣+叫」
ゴードン「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「あ⋯⋯(我に返る」
ゴードン「出過ぎた真似をして
申し訳ございません⋯⋯」
ゴードン「失礼いたします」
ウツ「そんな⋯⋯お父様が⋯⋯」
コンコン
ウツ「⋯⋯コネシマ様は?」
ガチャッ
コネシマ「ふう⋯⋯
ちょうど飲んだ血の効果が切れたか⋯⋯」
ウツ「コネシマ様!」
コネシマ「ウツ・ラインヴァイスよ」
コネシマ「なにやら騒がしかったが⋯⋯
どうかしたのか?」
ウツ「聞いてください、コネシマ様
執事のゴードンさんが、ウソを言うんですよ」
ウツ「お父様が殺されているだなんて
ひどいですよね!」
コネシマ「ん?
隠し部屋のことを知っていたのか?」
ウツ「隠し部屋?
なんのことですか?」
コネシマ「ああ、なら父親の部屋のことか」
コネシマ「それは確かにウソだな」
ウツ「そ、そうですよね!
ほら、やっぱり!(ホッ」
コネシマ「お前たちが言っているであろう
殺された父親というのは、ニセモノだ」
コネシマ「本当の父親の死体は
隠し部屋にあったからな(ニヤ」
ウツ「え⋯⋯?」
ウツ「なんで⋯⋯」
ウツ「なんでコネシマ様まで
そんなこと言うんですか?(ハイライト消」
コネシマ「お前の父親の部屋を調べていて
わかったことだが、お前の父親は⋯⋯」
ウツ「やめてください!
聞きたくないです!(泣」
コネシマ「ふむ、そうか」
コネシマ「聞きたくないのなら
説明しなくていいから楽だな」
コネシマ「じゃあ、依頼終了ということで
俺は帰るぞ、人間」
ウツ「あっ⋯⋯」
クイッ(服を引っ張る
コネシマ「なんだ人間
俺はもう、お前に用はない」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「あの⋯⋯」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
コネシマ「ほら、離せ
俺は城に帰って、眠るんだよ」
ウツ「⋯⋯⋯⋯ダメです」
コネシマ「⋯⋯なにがダメなんだよ」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「帰っちゃダメです⋯⋯」
コネシマ「はあ?」
コネシマ「もう依頼は終わったんだ
ここに残る理由がない」
ウツ「お父様は⋯⋯本当に⋯⋯」
コネシマ「ああ、死んでいる
俺が嘘をついてどうする」
ウツ「⋯⋯連れて行ってください」
コネシマ「ん?」
ウツ「私をお父様のところへ
連れて行ってください」
コネシマ「⋯⋯⋯⋯」
コネシマ「人間よ
それは、死にたいという意味か?」
(掴んでる服を離す
コネシマ「⋯⋯では、なさそうだな(ニヤ」
ウツ「私は、自分の目で確かめるまで
信じません」
コネシマ「お前が望まない結果を
つきつけられるとしてもか?」
コネシマ「ラインヴァイス家のお嬢様には
刺激が強すぎると思うぞ(ニヤ」
ウツ「確かに私は、コネシマ様の言うとおり
ラインヴァイス家の『お嬢様』です⋯⋯」
ウツ「お母様が亡くなってからは
そうなれるように、頑張ってきました」
ウツ「『お嬢様』は、人になにかしてもらうばかりで⋯⋯
それが、あたりまえです⋯⋯」
ウツ「きっとお父様のことだって⋯⋯」
ウツ「このまま私が部屋にこもっていても
ゴードンさん達が、なんとかしてくれます」
ウツ「そしたら私は、お父様の死を悲しむだけで⋯⋯
きっとそれだけで、終わってしまうんです」
ウツ「⋯⋯逃げちゃダメなんですよ
お母様が言ってました(泣」
ウツ「前を向いていれば、大丈夫って⋯⋯」
コネシマ「ほう⋯⋯」
ウツ「私は、皆が認められるような
ラインヴァイス家の『お嬢様』になることで⋯⋯」
ウツ「お母様の死を乗りこえ
強くなったフリをしていたみたいです⋯⋯」
ウツ「そうやって、自分をごまかしていたんですよ」
ウツ「でも、それは本当の私じゃありません」
ウツ「本当の私は、お父様と同じく⋯⋯
あの日から⋯⋯」
ウツ「お母様が亡くなったあの日から
前に進めていないんです」
ウツ「全然、前なんて見てなかったんです⋯⋯」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「私の大好きなお母様は⋯⋯」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「大好きなお母様は
こんな私とお父様を、望んでいたはずがありません!」
ウツ「だから今度こそ、前を向かないといけないんです!」
ウツ「前を向いて、先を見て⋯⋯
そこに、お父様が殺されたという事実があるなら⋯⋯ 」
ウツ「今度こそ目をそらさずに、進むんです」
ウツ「ラインヴァイス家の『お嬢様』ではなく⋯⋯」
ウツ「大好きなお母様の娘
ウツ・ラインヴァイスとして⋯⋯」
ウツ「私は、前に進むんです」
コネシマ「⋯⋯⋯⋯」
ウツ「⋯⋯⋯⋯」
コネシマ「よし、わかった」
コネシマ「父親の元へ、連れてってやるよ」
ウツ「⋯⋯本当ですか?」
コネシマ「なんでこのタイミングで
ウソをつくんだよ」
コネシマ「ついてこい」
ウツ「あ、ありがとうございます」
ウツ「ま、窓から行くんですか?」
コネシマ「あたりまえだ
人間に会いたくない」
ウツ「で、でも私はどうやって⋯⋯」
コネシマ「⋯⋯こうやってだよ(ニヤ」
ゴクッ
コネシマ「さあ、来い」
ウツ「え、なんで急に大人の姿に⋯⋯(ビックリ」
ウツ「というか、私から採った血液を
小さい瓶に入れて、持ち歩いてるんですか?」
コネシマ「そんなこと、今はどうでもいいだろ」
コネシマ「ほら、さっさとしろ」
ウツ「ちょ、コネシマ様?
どこ触って⋯⋯えええ?」
バサバサッ
ウツ「と、と、飛んでます!
コネシマ様、飛んでますって!」
コネシマ「⋯⋯少し重いな」
ウツ「しししし、失礼な!
レディーに向かって何を言うんですか!」
ウツ「というかコウモリにならなくても
空を飛べるんですね」
ウツ「カッコいいです!
いつもこうやって飛んだ方が良いですよ!」
コネシマ「この姿で飛ぶと燃費が悪いんだよ
羽ばたきは疲れるし、血は大量に使うし⋯⋯」
コネシマ「それになにより目立つ」
ウツ「確かに⋯⋯」
ウツ「ところで、ずいぶん高く飛んでますが
どこか遠くへ行くんですか?」
コネシマ「いや、お前の父親の部屋だが⋯⋯」
ウツ「ええ?
もうとっくに過ぎてますよ?」
コネシマ「(ニヤ」
コネシマ「ふむ⋯⋯
サービスということにしておこう」
ウツ「サービス?」
コネシマ「人間が夜風に肌をさらして
空を飛ぶ機会なんて、そうそうないだろう」
コネシマ「俺たち吸血鬼の世界を
少しだけ見せてやろうと思ってな」
ウツ「吸血鬼⋯⋯
夜の王様が見る世界⋯⋯」
ウツ「月が近いんですね⋯⋯」
コネシマ「そりゃあ、飛んでいるからな」
ウツ「素敵です⋯⋯」
ウツ「でも、どうしてこんなサービスを?」
コネシマ「少しばかり、お前が気に入ったということだ
ウツ・ラインヴァイスよ」
ウツ「あ、また名前⋯⋯
名前で呼んでくれるんですね」
コネシマ「どうやらまだ
お前は依頼人みたいだからな⋯⋯」
ウツ「⋯⋯ありがとうございます」
ウツ「もうしばらくお付き合いお願いします⋯⋯」
コネシマ「⋯⋯ふんっ」
バサバサッ
ウツ「お父様⋯⋯
お父様っ!!(泣」
コメント
16件
/ これ を 関西弁 で 読んだ ら 終わります ね( お腹 が((( 今回 も 最高 でした !