テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#独り言
QuartoMew
1,565
輪廻
124
#オリキャラ
須古星 れい
512
「…ぁ」
「燈李…!良かった…っ、起きたぁ…」
気づくとそこは知らない天井で、機械的な音が規則正しく流れていた。隣に目をやると安心しきった花崎さんがいた。
「急に燈李が意識なくして、本当に、死んじゃったのかと…」
「すみません。迷惑かけて」
「迷惑なんかない。でもちょっと怒ってるんだぞ。俺は」
へにゃっとした顔から急に真剣になって身構える。
「こうなる前に言ってくれ。あんなに喋ったから悪化したのかもしれない。しんどいって言ってくれないと誰も気づけないんだ」
「…はい」
俺はその時、花崎さんの言葉の意味があまり理解できないまま返事をした。
しんどい、なんて言える相手は誰もいなかった。自分でどうにかしようと考えるのが普通とさえ思っていたから、どこからがしんどいになるのかがわからない。
「看護師さん呼んでくる」
「あ、はい」
見慣れない天井を見つめて少し考える。
あれは夢だった。ただ、夢じゃないと思ってる。いや、思いたいだけかもしれない。過去の心の自分と対話して、前向きになったと言い聞かせてるのかもしれない。それでも構わない。少しは気が楽になる。
その後はあまり覚えていない。看護師さんが来て、血圧を計って体温を測って、血液検査をした気がする。ただの風邪でここまでなるのは少し珍しいからと念の為。検査結果は覚えてない。ただ、医者が気管支が弱いのとストレスなどが重なったから…みたいなことは言ってた気がする。俺はストレスを感じていたらしい。
1日入院して、俺は退院した。その時にはすっかり元気になっていた。
コメント
1件
あおいです🌷第11話、読み終わりました。 花崎さんが「しんどいって言ってくれないと誰も気づけないんだ」って真剣な顔で言うところ、すごく胸に響きました。燈李くんが「しんどい」がどこからかわからないって思うのも、なんかつらいですね…。自分で抱え込むことに慣れすぎてる感じが切ないです。退院して元気になったと聞いてホッとしました。ふたりの距離がまた少し変わった回だったなあ。続きが楽しみです🤍