TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

第8話『焦らしと執着』
「結城くん、ほんと優しい〜! 王子様って感じだよね」


「いやいや、そんな……」


学園祭でクラスの喫茶店を手伝っていた玲央は、女子たちに囲まれていた。

ウェイター姿が似合いすぎて、自然と注目を集める。


──その光景を、教室の隅で蒼真はじっと見ていた。


(……何あれ。調子乗んなよ)


手伝いを終えた玲央が控室の更衣室に入ると、ノックもなくガラッと扉が開いた。


「蒼真っ!? え、ちょっ、ここ……っ」


「着替え、手伝うって言っただろ?」


「言ってないっ、てかそうまの更衣室、ここじゃ──」


「黙れ。今、誰にも見せたくねぇ」


戸をバタンと閉めて鍵をかけ、蒼真が近づいてくる。


「さっきの、なんだよ。女に囲まれて、楽しそうにしてさ」


「……え、そ、それは接客で……っ」


「お前、ほんとわかってねぇ。……俺以外に、そんな顔すんな」


ぐいっと腕を掴まれて、壁に背を押しつけられる。


「んっ♡ やっ……こんなとこ……っ、だめ……っ」


「制服の下、こんなにあったかくして……俺、今日ずっと我慢してたんだけど」


「うっそ……焦らしてたの、俺じゃないのにっ……」


「いや、焦らされたのは俺。責任取れよ」


唇を塞がれて、玲央の手から更衣のシャツが滑り落ちる。


「ふぁっ♡ んっあっ♡ や、やだ……こんなとこでぇ……っ」


「だって、こんなにエロい格好してたのお前だし?」


蒼真の手が玲央のシャツの下に滑り込む。下着越しに敏感な胸元をなぞられ、ビクビク震える玲央。


「んん゛っ♡ んっあ゛〜♡ だめっ、こわい……誰か、きちゃっ……♡」


「じゃあ、小さく声抑えろよ。できる? ん?」


「もっむりっ♡ きもちっ♡ うっう゛〜♡」


焦らすように何度も入口だけを擦られ、玲央は足元を崩しそうになる。


「焦らされんの……好きだろ? ……こうされるの、ほしかったんじゃねぇの?」


「そんなんじゃ……っ もっほしっ♡ そっうまぁ」


「だめ、まだ」


「やだぁっ♡ はずかしっ♡ はやくっ♡」


震える脚ごと抱きしめられて、蒼真が奥を突いた。


「んっあっあ゛〜♡♡ すきっすきっだからぁ♡ もっときてっ♡」


玲央の細い指が、蒼真の制服の背中にぎゅっとしがみつく。

その熱も、その声も、全部、蒼真のもの。


「他のやつに見せんな。……玲央は、俺のだろ?」


「……うん、俺……蒼真のだから……」


狭い更衣室でぶつかる身体。

甘くて、苦しくて、でもなにより──誰にも渡したくないって気持ちが、濃く響いた。


loading

この作品はいかがでしたか?

28

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚