花「はあ…」
私の名前は大友優奈。
そんでこの子は…
友達の花。
…
なんか、初めて見る顔。
花「…」
優奈「なんかあった?」
花「…シンデレラの王子様の人が同じマンションだった… 」
優奈「え?」
優奈「イケメンだった?」
花「いや、そこじゃない…」
優奈「…なんでそんなにそれだけで落ち込んでるの〜?」
花「いや、練習あるから、毎日会うの地獄っていうか、気まずいじゃん…」
優奈「もっとポジティブになろうよ!」
優奈「どっちかの部屋でまた練習出来るじゃん!」
花「…いや、それはそれで地獄!!」
花って深く考えすぎ!!
もっとポジティブになればいいのに…
それより今日は男子校との初の練習!
花の顔は死んでるけど…
まあ、頑張ろ!
優奈「あ、来た」
優奈「イケメンじゃん!」
優奈「じゃあね!」
花「…」
真「…」
花(いや、そうなるよねえ)
花(気まず。優奈なにしてんの!)
真「あ」
花「え?」
真「いや、昨日クッキー焼いたから、いらない?」
花「え!いいの…?」
真「うん」
花「じゃあ、もらっていい…?」
花「…」
真「はい、どうぞ」
真「昨日焼いたからサクサクってよりかはしっとりかもしれないけど…」
花「…美味しい」
真「本当?良かった」
真「袋詰めるから持って帰ってもいいよ」
花「…ありがとう!」
花「よくこんな美味しいの作れるね」
真「まあね、クッキーの他にもマカロンとか、ケーキとか作ってるよ。ほら」
花「うわあ、美味しそう…」
花「趣味?」
真「えっと、年の離れたパティシエの姉さんがいるんだけど…」
真「昔からお菓子作りに手伝わせれて、でもおかげで俺も好きになれたから、感謝してるよ」
花「へえ、いいお姉さんだね」
花「…また食べに来てもいい?」
真「…うん!たくさん作っとく」
ガチャ
花「ただいま〜」
朔「早かったね」
花「うん、生徒会じゃなくて文化祭の練習だったから」
朔「へえ、今年はなに?白雪姫?」
花「それ去年!今年はシンデレラ」
朔「3年生で王道のシンデレラなんだ…」
朔「てか、なんか甘い匂いしない?」
花「え?!分かる?」
朔「うん…クッキーかな」
花「友達の家でクッキー食べたの、手作りなのにお店みたいでめっちゃ美味しかったよ!」
朔「そっか、俺も負けてられないな〜」
花「あ、もらってきたら食べる?」
朔「え、いいの?」
花「うん」
朔「ありがとう!」
朔「うま」
朔「またもらってきてよ」
花「うん、そのつもり」
おわり