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11 - 第11話 翔馬の嫉妬?

2025年06月17日

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帰って洗濯物を取り込んで、晩ご飯の準備をする。その間もちょっとの隙にスマホを開く。DMは届いていない。翔馬のコメント欄は、あれから止まっていた。


___DMで話してるのかな?どんな話をしてるのかな?


何を考えてるんだろうと、自分のことなのにハッとする。たかがサイトでのやり取りに、こんなに気持ちを引っ張られていたら、ストレス解消のために始めたのに、逆効果になってしまうじゃないか。


チキンカツは衣をつけて、帰ってきた順番に揚げることにして、肉じゃがとサラダとお味噌汁を作った。そしてまた、スマホを開いた。新しいコメントがあることを示す赤いレ点があった。


___なんだ、DMじゃないのか


“楽しいことを探してるんですか?僕と楽しいことしませんか?”


___うわ、これ、気持ち悪いかも?


文字だけなのに、まるで不倫に誘われてるようなコメントだと思った。それでも、ここで話をするだけなら誰でもいいかと思い、返事を返す。


“楽しいことなんて、なかなかありませんね”


すぐに返事が来た。


“僕なら、楽しいことを教えてあげられると思うよ、どう?DMしない?”


DMが送られてきても私が許可しなければ、未開封のまま返すことができるようになっている。どうしようか考えていたら、赤いレ点がDMが届いたことを知らせた。早っ!


《ミハルさん、その人とDMするのですか?》


___あ、翔馬さんだ!


コメント欄でのやり取りを見て、翔馬さんが気にしてるのかな?そう思ったらうれしくなった。


〈いいえ、まだしていません。なんだか馴れ馴れしい気がして。楽しいことを教えてくれるっていうのが、どういうことかまったくわからないし、どうしようかなと思ってました〉


《下手に関わらないほうがいい種類の人間だと思います。まぁ、僕がそんなことを言える権利はないんですが。ミハルさんが心配ですから》


___これは…心配されてる?気にしてくれてるってこと?


〈翔馬さんがそう言うなら、DMはしません。翔馬さんとやり取りしてるのが一番楽しいですから〉

《そうですか、それはよかった。安心しました…って、なんか変ですね》

〈え?そんなことありませんよ、誰かに心配してもらえるとか気にかけてもらえるって、うれしいですね〉



この時の私は、舞い上がっていた。私が他の男とDMをすることを気にする翔馬の言葉がうれしかった。


___私のことを特別に思ってくれてるのね



そう言う翔馬は、おそらくたくさんの女とやり取りしてるはずだ。なのに、私には他の男とのやり取りをさせないようにしている…ここで気づけばよかった………。







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