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「何も考えなくていいので。私の手だけを感じていなさい」


耳元で囁かれると、魔法にでもかけられたみたいに彼のことしか考えられなくなる。


「あっ、あぁ…ん…もっ…だ、め……」


啄むように胸の尖りが口に含まれて、半身が弓成りに仰け反ると、


腰が片腕に抱え上げられた。


「……色っぽくて、とても綺麗ですね…智香」


「……やぁ…ん…」


もう達ってしまいそうに感じる。


彼の指が皮膜を剥いて、紅く腫れた秘芯をこすり合わせられると、


「あぁっ…んっ!」


耐えられずに昇り詰めてしまい、「ちゃんとイケましたね…」と、彼に背中をとんとんと優しく叩かれた。


そう言えば、絶頂感なんて今まではあまり気にしていなかったのにと、


彼に抱かれて初めて感じられたことがわかると、


「……もっと、抱いていて……」


口にして、彼を求めた。


「ええ、もっと……抱いていてあげますから」


服を脱ぎ捨てた彼が、私に覆い被さった……。


重なり合う肌から、彼の体温が伝わってくる。


熱く、次第に追い上げられて、


「あっ……ん…」


腕の中に抱かれたままで、溶けていってしまいそうにも感じる。


「……かず…おみ…さ…」


口づけを求めて、


「……どこにも、行かないで…っ…」


押し当てた唇が、


「……行くわけがない。君のそばに、ずっといたいっ……」


むような激しい口づけで返される。


「あぁっ……く…!」


達した彼に強く抱き締められて、自分からもきつく彼を抱き締め返した──。




「イブの街は、きっと賑やかですよね…」


「ええ…ここは、静かすぎるくらいで……」



服を着ても尚、離れがたい思いで再び抱き合った。



雪景色に包まれて、


密やかに時が過ぎていく。



身体を寄せ合い、キャンドルの灯りに映し出されて舞う雪を眺めながら、


時間を忘れて、何度も口づけを交わし合った──



Merry Chistmas……🎄




-END-

※完結となりますが、「責め恋」は三部作なため、この後は第二部の「政宗先生Side」のストーリーに続きます。

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