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皆さんこんばんは。作者です。
インフルにかかって寝込んでおりました。
今回の話でこのお話も終わりにしようと思います。今まで♡&コメント、フォローをして下さった方々本当にありがとうございます。
短いですが最後まで付き合って頂けると幸いです。
注意
・太宰さん愛され
・腐あり(ガッツリ国太)
それではどうぞ。
✣✣✣✣
津島源右衛門を警察署まで送った後、国木田は与謝野達の方へと向かった。
「国木田、早くしな!お土産買って帰るんだろう?」
ニヤニヤと愉しそうに国木田を見る与謝野。国木田は何の事か気が付いて居ない様ではい。と足早に与謝野達の居る所へ向かった。
「それで、与謝野女医。太宰は?」
「止血はしたが、社に帰ったら先ずは何針か縫わなけりゃいけないねぇ」
「そうですか」
国木田は悔しそうに眉間に皺を寄せた。それを見兼ねた与謝野は国木田の眉間の皺を指で弾いた。国木田は急な衝撃に口を開いた儘固まっている。
「アンタがそんな顔をしていたら太宰は安心出来やしないよ!しゃんとしな!」
それで国木田は、ハッと何かを思い出した。国木田の表情は先程の複雑な感情が入り交じったものではなく、真っ直ぐと正義を貫く者の顔になった。
「いい顔になったじゃないか!それじゃあ帰るよ!」
「・・・お土産」
目を宝石の様にキラキラさせた鏡花が与謝野の袖を引く。
「嗚呼、勿論買うさ。折角青森に来たんだし林檎を買って、林檎飴やら兎さん林檎やら国木田に作らせよう」
「兎さん林檎・・・!」
「食べた事あるかい?」
小さく頷く鏡花。
「昔お母さんが切ってくれたの」
「そうかい!探偵社には探偵社のお母さんが居るから安心しな屹度綺麗に切ってくれるさ」
国木田の拒否権無しにどんどん進んで行く話に国木田は目を白黒させている。
「僕は林檎飴が食べたいかなぁ。甘いし美味しい!」
「ナオミはアップルパイを食べたいですわ!」
「僕もアップルパイ食べたいです」
「僕は一本丸かじりしたいです!」
「国木田さんが良いなら僕はアップルパイ?食べてみたい、です」
乱歩を先頭に続々と言いたい放題言っていく社員達。どうしたものかと頭を抱えていた国木田は最後の敦の言葉で思考を切り替えた。
「そ、そんなに言うならば仕方ない全て作ってやろう!だが、少しは手伝えよ」
国木田が照れながら言う。その言葉に未成年の者は、はい!と元気よく応えた。
✣✣✣✣
夜の探偵社内はお祭り騒ぎだった。
「このアップルパイ凄い美味しいですね!」
「兄様この林檎飴もとても美味しいですわよ!はいあーん♡」
「いや!しないから!!」
「えー!兄様のケチ!」
谷崎兄妹のイチャイチャにもうすっかり慣れている社員達は気にせず各々楽しんでいる。
「兎さん林檎・・・!」
「鏡花ちゃん、よかったね」
鏡花は久しぶりに食べる兎さん林檎に目をキラキラと輝かせている。敦はアップルパイが気に入ったようでもう一切れに手を伸ばしている所である。
「林檎は生が美味しいです!」
「いいか賢治、芯と種は食べるなよ!」
林檎を丸かじりする賢治と、そんな彼に教師の様に注意する国木田。
「皆楽しそうで何よりだねぇ」
「そうだね」
そんな皆を見守る与謝野と乱歩も国木田の作った林檎飴を食べている。
「太宰の治療はもう終わった?」
「嗚呼、つい先程ね。あとは安静にしていれば大丈夫だよ」
「なら良かった」
乱歩は安堵の溜め息を吐く。そして食べ終わった林檎飴のゴミを捨て医務室に向かった。
✣✣✣✣
「どうせ起きてるんでしょ?」
「・・・やっぱり分かっちゃいます?」
「そりゃあそうでしょ。僕を誰だと思ってるのさ」
乱歩さんは詰まらなそうに口を尖らせる。それはまるではぶてた子供の様で少し可笑しかった。
「それは、世界最高峰の名探偵だと思ってますけど」
「そう。僕は世界最高峰の名探偵!だからお前の困り事も直ぐに分かる」
自分で言いたい?と翠色の瞳が私の心を貫く。私はその真っ直ぐな視線から少し顔を逸らす。
大体この人がこんな事を言う時は全てを見抜いていてそれでも尚、選択肢を与えても大丈夫だという時だけだ。
「何も言わないなら僕が言ってやろう。お前の困り事・・・それは今後の社員との関わり方だ!」
私はまるで罪を証言される罪人の様に乱歩さんに己の罪を告白された。
「お前はこの職場で誰にも弱みを見せないようにして来た。が、それが今回の事件で表に出てしまった。それもよりにも寄って殆どの社員が居る前で」
「故にお前は今、不安で不安で仕方がない。社員を信頼してない訳じゃない前職の影響でそうなっている」
「そこまでお見通しですか・・・」
私すら知らない所迄気が付くなんて矢張りこの人は世界最高峰の名探偵だ。意味もなく溜め息が出る。
「そう、私怖いんです。皆は優しい。でも私は臆病者だからその優しさが怖い」
嗚呼。矢張り私は▉▉▉▉なのだと思い知る。人から優しさを貰っておいて、それを拒絶で返すなんて。
「癖みたいなモノですよ。あちらの世界では弱みを見せた者から潰れていく。そういう所だった」
「でも、その癖が今お前を苦しめている・・・そして過去の呪いも」
目が大きく開かれる感覚が分かる。そこまで分かっていて・・・。
「お前を縛る過去の全ての根本を教えてやろう。それはねお前が人間失格なんかではなくちゃんと人間であるからだよ」
そう、知っていました。私も知っていました。でも可笑しいじゃあないですか。
「・・・こんな奴が人間なんて」
痛みも知ったふりをし続けてきた。それは人の気持ちを軽くさせる行為で。そんな奴が人間だなんて。馬鹿げている。
「そう。この世の全ては馬鹿げているんだ。だから、そんなに深く考える必要は無いよ」
世界が馬鹿げているから、私は人間・・・?
「この名探偵が言うんだ。間違っていると思うか?」
両の眼で彼を見上げる。彼の表情はなんと言うかくすぐったくて・・・でも、嫌な気持ちにはならなかった。
「そんな事ある訳無いですね」
困った様に笑ったら、乱歩さんに頭を撫でられた。
「そもそも、自分が人間か人間じゃあないか困っている時点でお前は列記とした人間だよ」
「・・・ありがとうございます。私今までこんな事で悩んでいたんですね。もっと楽に考えるべきでした」
多分今の私は上手く笑えている筈だ。悩みが吹き飛んだ今なら。
「本調子になったらこっちに来なよ国木田もいる」
「ええ。分かりました」
私は最後にひとつの困り事を飛ばさなければならない。その為にも今は眠っておこう。
✣✣✣✣
「太宰。その、調子はどうだ?」
太宰が医務室から出て一直線に国木田の元に向かえば何だか申し訳なさそうにしている国木田が見れた。
「もうすっかり本調子だよ。所で社内中に林檎の匂いが広がっているけど、如何したんだい?」
換気扇を回す事を忘れていた社内には林檎の匂いが充満していた。すると国木田は少し待っていろ。と何かを思い出した様に厨房に向かった。
「兎さん林檎だ。食べるか?」
戻って来た国木田の手にある物それは可愛らしい兎型に切られた 林檎だった。だが、その可愛らしい兎と国木田の真面目な表情で太宰は吹き出して笑ってしまった。
「ぶッ!ちょ、国木田君!それは反則だよ!」
遂には目に涙を溜めてしまう始末だ。しかし、至って真面目な国木田は太宰が何処を見て笑ったのかが分かっていない。
「勿論貰うよ」
息を整えた太宰が兎さん林檎を頬張る。
「美味しいよ。国木田君。・・・やっぱり気になるんだけど何で林檎?」
「それはだな、折角青森に行ったなら林檎を買って帰ろうと思ってだな・・・」
決して自分の口からは太宰の為にと言う言葉が出ない国木田を見据えてナオミが言う。
「国木田さん、太宰さんの為に!林檎を買って帰ったんですのよ!」
「そうだったの?じゃあの可愛らしい兎さん林檎も・・・」
漸く理解が追い付いた太宰の顔が林檎の様に紅く染まる。ゆっくりと国木田の方に目をやれば、国木田も顔を真っ赤に染めている。林檎が二つ並んでいるようだ。
「えっ待って、私の為にって若しかして国木田君私の事・・・」
途端国木田が太宰の口を手で塞いだ。最後までは言わせないと言う強い意志を感じる。流石に皆の居る前では恥ずかしいのだろう。
「とっ、取り敢えず俺は片付けをし無ければならん!それではな」
嵐の様な速さで厨房に戻る国木田。太宰も太宰でちょっと外の風を浴びて来ると言って社から出ていった。
「あちゃー。やっぱり恋って難しいんですね」
と、誰かが言った。
いやそういう問題ではないだろう。そう誰もがツッコミたかったが国木田をパンクさせない為に声には出さなかった。
ガチめな国太の内容は私では書けなかったのでここまでとする。
ここまでご覧頂きありがとうございます。
作者です。ちょっと体調を崩したり、内容が思い付かなかったりで投稿が遅くなりましたが、この話はここでお終いにさせて頂きます。一応作品の詳しい情報を次の話で書こうと思っております。
それではまた別の作品で会いましょう。
ここまでご覧頂き本当にありがとうございました。