「お嬢様、本当に太りませんね……」
「だから、言ったでしょ……」
あのお食事会から数ヵ月過ぎた頃、王太子の誕生日ということで、パーティーが、行われることになった。
「2ヶ月も先なのに、今からのやるの?」
「それはもちろん、お嬢様をきれいに見せるために」
「これを気に綺麗すぎても派手だと言うことを覚えてね」
「派手にはなりませんよ」
「宝石やらなんやらつけるでしょうが……」
「あれは、派手とは言いませんので、ご心配なく」
「はぁ~……」
飽きれ気味だった。
(そーゆーことじゃないのよ!わざわざパーティー、一回一回ドレスを見繕わなくていいし、宝石も貴重なものとか買わなくていい!勿体ないじゃないのよ!)
「……はぁ、この金を貧しい人たちにあげれば……」
「はい?」
「あ、いや何でもないよ」
「はぁ……?」
「んまっ!可愛いわねっ!」
「うむ、今回も上出来だな」
「色も髪色と瞳にあってる」
「んま、いいんじゃねーの」
「相変わらず可愛いね、フォルラは」
「は、はぃ~、」
(誉め上手なんかなこいつら……)
「宝石の方はまた後日届いたらということです」
「わかった、それまでに準備するものはあるかい?」
「フリル用のオーロラ・ピンクと、パウダー・ピンクの布が少なくなったので発注していただけると」
「わかった、頼んでおこう」
(い、いや、これ以上ピンクは良いからね?!それと凄くきつい!絞めすぎだよ流石に!)
「……うっ…………」
息が保たず倒れこんでしまった。
「「「「「「フォルラ(お嬢様)!」」」」」」
「だ、大丈夫、だから。苦し、い、だけ、ヒュー、ヒュー」
「大丈夫じゃありません!!今すぐ脱ぎましょう!」
「誰がこれを着せた!!」
「正直に申し出ろ!」
「ひっ!わっ、私”達”です!」
「衛兵捕らえておけ!数時間後、話し合いを行う!」
「父上、それには私達の参加は?」
「どちらでもよいが、参加した方が良いのかもな」
「では参加させていただきます」
「俺もっ!」
「僕も!」
「勿論、私もよぉ!!!」
(((フェレン(母上・母ちゃん)が一番気合い入ってる)))
「お嬢様、どうでしょうか?」
「だ、いぶ、良くなった……ありがとう、キャナ」
「お安いご用です、そしてまだ万全じゃないので、少しおやすみいたしましょう!」
「だ、大丈夫だって、本当に!」
「 申し訳ございませんが、信用なりません。ねますよ寝ますよね?」
「うっ、……はい……」
(((((流石、最年少メイド長)))))
と、キャナ以外、みんなが思ったのだった。
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