コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『ただいま…』
家に帰ってくるなり父は、鬼の形相で私を睨んで叩きつけました。
パシン
『ッッ』
『おっせぇな、酒買うのに何分かかってんだ』
『…すみません』
叩かれた場所から暑い熱がじんわり伝わっていくんです。それが私が生きていると強く実感させられる瞬間であり少し辛くなる時なんです。
『私は、幸せ…なんですよね?』
母に言われた。私は、この上なく幸せな家庭で安全な場所で生まれたんだって死ぬ事なんてなくて食料も手に入る場所に生まれたんだってだからこれ以上も以下もないんだって教えられていきました。だから
『龍崎…ナイト…』
彼は、表面は、笑っていた。でもどこか辛そうで泣きそうな顔をしていた。
彼は、どんな家庭で生まれたんだろう
『初めて興味を持つ人ができてしまいました。お母さん』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『龍崎ナイトと言います。よろしく』
私の学校に転校生が来ました。前に会ったナイトさんです。
(同い歳だったんですね)
『席は〜』
『『ナイトじゃん!!』』
私の後ろから男の子二人の大声が私の鼓膜を破る勢いで聞こえました。
『あ〜シロクロ兄弟…』
ナイトさんは、呆れたような顔で二人を見つめていました。
ナイトさんに声をかけたのは、この学園で良くも悪くも有名な双子シロさんとクロスさんです。授業態度は、最悪、成績は、優秀、喧嘩早い性格で顔も見分けが難しい双子。私は、少々苦手な分類の人です。
(知ってるんだ)
カタン
耳を抑えていると横からナイトさんが腰掛けてきて私の顔を覗き込んだんです。
『大丈夫?うるさかったよねごめん』
『…』
自分がやったわけじゃないのに謝るナイトさんに少し私は、戸惑ったんです。でもやっぱり顔を見るとこの人は、ほんとに綺麗な顔をしていてビー玉のように透き通った瞳と声をしているんだなって思うんです。
『…大丈夫です。すみません動揺しちゃって』
『後ろから急に叫ばれたら誰でも動揺しちゃうよ気にしないで、2人は、クロに謝りな』
『『ごめんね〜』』
非の打ち所の無い性格に容姿端麗…
(苦労とかせずに生きてる分類の人なんでしょうね…)
ないとさんを見て性格の悪い考えに至ってしまった自分に嫌気がしたんです。
『てかさナイト』
『ん?』
『担当に行ってもいいなんて言われた?』
『治りの目処が無いのに許可されたんだ』
何の話か知らないけど私は、聞かない方がいいとすぐに察してしまい。予習をしていました
『楽が選んだ学校だったら行きたいって俺が言ったんだよ数週間は、楽の監視付き』
『『なるほど』』
『次の授業始まりますよ』
『ありがとう』
ナイトさんは、壁を作るのが上手だと私は、思ったんです。なんせ”偽の笑顔”がとても上手で自然体だと思ったから。