海帰り
梵天軸
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『東京にもこんな海あるんだ』
『ねぇー』
今、幹部全員で東京の浜辺にきた
赤の他人からみたらただの変質者
だって 真冬にそしてスーツに血がべっとりついているんだから。
ザァー ザァー
海の音
さっきの 抗争とは違い 静かだ
なんで 来たかっていうと 数時間前
『疲れた〜』
『兄貴 疲れて死にそう〜』
『お疲れ様 ココ』
『ありがと 鶴蝶』
『やっぱり 幹部もう1人入れる〜?』
『まぁ 正直きついもんなぁ』
『あいつの代わり早々いないぞ』
『確かに 笑』
そう もう此処には幹部1人いない
梵天 No.2 三途 春千夜
通称 ヤク中
こいつ はもう居ない
マイキーが油断し裏切り者に刺されかけた所を庇い死亡した
あいつは 東京湾に死体を沈めろ
って言うからちゃんとやってあげて
あいつ 馬鹿みてぇ
自分が殺したムーチョの所に行っちゃって
『あっ 海行こう』
『良いじゃん 兄貴』
『みんなで 行こ』
『そうだな 気晴らしに』
ブィィン
『行くぞー』
でっ 今に至る
『ねぇ 気づかないふりしてたけどあれ鳥居?』
『だよな〜 不思議〜』
海に沈んで居るのは 古びた鳥居
疑問に思っていると
『っ』
『な、なぁ あれ人?』
九井が指を差したのは
真冬の海に下半身がつけ込んだ髪が長い女性?がいた
『っ』
『おい 行くぞ』
『えっ あっうん』
ジャボン
冷たい海水が染み込む
『冷った』
『はぁ はぁ』
何分経った?
もう足の感覚がない
夜中だったのに もう朝の気配がする
『あいつ なんであんな所に』
『はぁ はぁ』
『死にそう』
そうこういう間に 朝日が登ると
『えっ 透けてる?』
そう 体が透けている
『おい お前』
あぁなんで気づかなかった
いや気付いていた
それが怖かったんだ
『三途⁉︎』
『えっ』
振り向いたのは
死んだはずの 三途春千夜だった
『ごめん バイバイ』
『えっ?』
そこからの ことは覚えてない
ただ寒くて 寂しくて 悲しかった
でもそれは初めだけで途中から歌がきこえた
優しいくて包み込んでかれる様な歌
起きると 浜辺にいた
あぁ さっきのは夢?幻覚?
まぁなんでも良い あいつに会えたなら
『なぁ三途お前はアイツと楽しくやってるか?』
終わり
好評なら番外編も?
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