共依存気味
口調迷子
謎展開
色々許せる人のみ akfw
ak()
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夜の匂いがまだ残る部屋で、時計の針が止まったみたいに静かだった。
窓の外で風が鳴っている。
その音だけが、生きているみたいだ。
[……明那、なんでそんな顔してるの?]
(ふわっちが俺を見てくれないから)
[見てるよ、ちゃんと。ほら、目を見てる]
(それは俺の顔じゃん。俺の中を見てくれない)
明那は笑っていた。
でも、笑ってるのに泣き出しそうな顔をしていた。
[……どうして、そんなふうに言うの]
(ふわっちはすぐ逃げようとする)
[にゃはは………逃げたいんじゃなくて……苦しいんだよ、俺]
(苦しいのは愛してる証拠じゃん?)
明那の声は、やさしいのに逃げ場を塞ぐ。
その優しさが、いちばん怖い。
(俺ね、ふわっちの声がない夜が一番怖いんだ)
[…………]
(電話に出てくれなかった夜、ほんとに壊れるとこだった)
[……あの時は、忙しくて]
(嘘。ふわっちは誰かといたでしょ…)
[違う!、違うっ……!]
明那が一歩近づく。
その瞬間、息が詰まった。
空気が、重く沈んでいく。
(俺さ、ふわっちの全部知りたい。呼吸も、嘘も、心の音も)
[そんなの……無理だって、]
(じゃあ、どうすればいいの? 俺の中に、住んでよ)
[明那……]
(俺らきっと、一生報われないんだろうね)
[……?あ、明那どしたん?]
(でも、いっか…、報われたら終わっちゃうしね…)
ふわっちは、口を閉じた。
息が浅くて、目が潤んでいた。
[……何か難しけど、明那がいない世界は耐えられないよ…]
(ふわっち、一緒だね。ふわっちのいない日々なんて想像できない)
明那の手がふわっちの頬に触れる。
その指先が熱いのか冷たいのか、もう分からなかった。
[ねぇ明那、これって愛なのかな]
(違う。呪いだよ。でも、俺らはさ、それを愛って呼ぶんだ)
沈黙。
心臓の鼓動だけが、ふたりの間で確かに響いていた。
[……明那]
(なに?)
[……好きだよ。たぶん、俺は壊れても明那が好き、明那を愛してる。]
(..俺もふわっちが大好き。愛してる。それに壊れても俺が助けるから、俺がさ、 逢いに行くから。)
[ほんとに?]
(ほんと。だから、どこにも行かないで)
夜が明けても、朝日は届かない。
カーテンの隙間から、光が差しても、
そこにいるのは、
二人だけの闇だった。
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自分でも理解してません。
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