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作戦の翌日。
フォージャー家の朝は、どこかぎこちなかった。
ヨルは湯気の立つ紅茶をテーブルに置き、
アーニャはスプーンでシリアルをつついている。
ロイドとエレナは向かい合い、微妙な沈黙の中でコーヒーを口にした。
「……昨日はすみませんでした。」
先に口を開いたのはエレナだった。
「私が焦って、任務を台無しにして……」
ロイドは手を止め、穏やかな声で答えた。
「いや、俺の判断も完璧じゃなかった。君の行動がなければ、俺は撃たれていた。」
その言葉にエレナは息をのむ。
ロイドの目はいつもより柔らかかった。
「……ありがとう。」
それだけの一言が、なぜか胸に沁みた。
アーニャがその様子をこっそりのぞき見して、にやにやしている。
「ちちとおねーちゃん、なかなおりした~!」
「アーニャ、そういうことは声をひそめなさい。」とロイドが苦笑いする。
ヨルは満面の笑みで「よかったです!」と紅茶を注ぎ足した。
穏やかな午後の光が、窓辺をやさしく照らしていた。
エレナはその光の中で、小さく息を吐く。
「……この家、やっぱりあったかいですね。」
「まあ、何かと騒がしいがな。」
ロイドがそう言って微笑むと、アーニャが得意げに胸を張った。
「アーニャ、えいごでいったら“ぴーすほーむ”!!」
家族の笑い声が、今日も静かに響いた。
🌙 次章予告
平和な朝。だがエデン校では、まさかの“大事件”が発生!?
アーニャ、なぜかクラスの中心に!?
第9章「アーニャ、大ピンチ」
――おねーちゃん出動!?フォージャー姉妹、学園潜入作戦!🎒✨