テラーノベル
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ぱっぱが悪夢をみるお話です
・パパ可哀想
・救いはないつもり
後半Guest出てきますがカプじゃないです
『なぜ周りの人を傷つけた?』
まただ
『どうして僕の大切な店を燃やした』
また同じ夢を見ている
『何故俺を裏切ったんだ?』
もううんざりだ
『なんでぼくを見つけてくれなかったの?』
もうやめて
なんでぼくを見捨てたの
「やめて!!!」
「……朝、か」
最近…いや、もう随分前からかな
僕は毎晩同じ夢を見るようになった
皆が…自分の息子が、僕の過去の行いを咎める夢
過去に犯した過ちは今更どうすることもできない
今できることはそれらに対し、誠心誠意贖罪すること
過去を背負って今を生きる
それが僕にできる唯一の償いなのだと
でも、本当にそれでいいのだろうか
毎晩の悪夢がそれらの行為に無意味さを生み出している気がする
『お前のしたことは決して許されるものではない』
そんなこと僕が一番わかってる
『今更何したって人が変わるわけ無いでしょ』
そうだとしても今できることをしたいんだ
『ぼくのことは見つけてくれなかったのに?』
……
結局は自分のエゴでしかないんだろう
そう考えると自分の存在意義がわからなくなる
僕は今、誰の役に立っている?
誰のために生きている?
なんのために生きている?
そう自分に聞いてみても、返ってくるのは沈黙か頭の中で反芻する息子や皆の声だけ
ふつふつと自分の中に湧き出る希死念慮
でも、どうしても実行に移せない
僕はここに来るまでに一度死んでいるはずなのだ
息子が行方不明になってしまい、どれだけさがしても、どれだけ手を尽くしても見つけることはできなかった
自分が元ハッカーだったこともあり、協力してくれる人なんてほぼ0に等しかった
こんなときにも自分の過去の行いのせいで結果的に息子を見捨てることになってしまった
あの子は僕を恨んでいるんだろうな……
息子を見捨てて、死んで逃げようとする父親とは到底言えることのできないこんな僕のこと
そうして僕は息子の部屋で銃の引き金を引いた
目が覚めると僕はあのロビーにいた
僕らを殺そうとする者から毎日のように必死に逃げて、隠れて
まさに地獄のような場所だった
その中には、僕が見つけてあげることができなかった息子がいた
鬼ごっこで遊んでいるかのように仲間を追いかけ、ゲームで楽しんでいるかのように笑顔で首を折り、殺す
あの子はきっと自分がしている行動の本当の意味なんて知らないんだろう
命を絶って、やってきたこの場所
ここが本当の地獄ならば
もう一度死んだとき、僕は一体どうなるんだろう
この地獄よりもさらに酷い場所へ連れて行かれるんだろうか
そんなことを想像すると、二度目の自殺なんてできるわけがなかった
僕は本当に最低な人間だ
一度見捨てた我が息子から、この現実からまた死んで逃げようなんて
でも、そんなこと
悪夢の中のあの子が許すわけがなかった
またぼくから逃げるの?
またぼくを見捨てるの?
そんな息子の声もあって僕はどうしても死ねないのだ
とにかく起きよう
もう皆ロビーに集まっているだろうし
「……はぁ」
僕は今できることを精一杯やるだけ
「大丈夫……今日もいつもと変わらない、普通の日なんだから」
案の定、僕以外の人は全員ロビーに集まっていて僕が来るのが一番遅かった
「今日は来るのが遅かったな、何かあったのか?」
後ろから声をかけられ、振り向くとそこにはGuestさんがいた
「あ…Guestさん、おはようございます。別に何でもありませんよ、ちょっと寝坊しただけですので」
「そうか……」
「007n7、最近よく寝れていないだろう」
「え……」
思いがけない言葉に思わず驚いてしまった
「前もそうだったが、最近はやけにぼーっとしていることが多い。疲れが溜まっているんじゃないか?
休息の時間は多めに取ったほうがいいぞ」
気づかなかった、僕ってそんなに疲れているように見えていたんだ
この人はそんな僕を心配してくれているんだ……
「そうでしたか……、ありがとうございますGuestさ……」
『何を勘違いしている?』
「……え?」
嫌という程聞き覚えのある、聞きたくもない声が僕に話しかけてくる
『他者を見下す人間を誰が気に掛けると思うか』
「な、え……?」
『君は逃げてばっかで結局は自分のことしか考えていないよね。そのうちここにいる皆も裏切ったりして』
「ち、違う!!そんな、こと」
一体何を言っているんだ
そんなこと、するわけがない
聞きたくない
早く……早くどこかへ消えて
『口先ばっかで誰かの役に立てたことなんてなかっただろう』
……
……ああ、Guestさんが僕になにか言っている
でも、なんて言っているんだろう。よく聞き取れない
『ねえ、君の存在価値ってどこにあるの?』
この声ははっきりと聞き取れるのに
もう、何も分からないや……
パパっていっつもそうだよね
「c00lkidd……?」
ぜーんぶパパのせいで台無しになっちゃう、何もかも
ぼくね、あのとき怖かったんだよ
なんでこんなところにいるんだろ
どうやって帰ればいいんだろ
ここはどこなの?
パパはどこにいるの?
パパ……パパ……、どこ……?
って
「c00lkidd……」
結局ぼく、死んじゃった
パパのせいだよ?
「……え」
パパがぼくを殺したんだ
「違う!!殺してなんか」
ううん、パパがぼくを見捨てたから
パパが勝手に逃げたから
パパが勝手に死んだから
だから……
「ち、ちが……、ぱぱ、は……」
「お願い……c00lkidd、もう……やめて……」
違わない
やめない
パパがぼくを殺した
だから
ぼくはお前を絶対に許さない
ごめん
ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
「ごめん…なさい」
初小説いかがだったでしょうか
後半無茶苦茶っすね
ちなみに最後の方のパパと悪夢たちが会話(?)する場面
Guestからしたらパパが急に独り言を話し始めたように見えて超怖いだろうなと思いました
ロビーにいた他の人も異常を感じてパパに声掛けしてたみたいですけど、パパには届きませんでしたね
初っ端小説から暗いぱっぱでしたが
推しにはにこにこ笑顔でいてほしいです
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