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nrkrの独炉留2つを載せています。少し特殊な書き方ですがご了承ください。
読みにくい、短い、展開が早い、拙い文があります。ご注意ください。
また、gt視点で書いていますが名前も書いていないので、好きな方をご想像出来ると思います。
ご本人様とは何も関係がありません。名前をお借りしているだけです。
夕方の繁華街、花火 ←お題
( 午後何時か。オレンジがかった空に花が咲いては消える様子をぼーっと見つめる。遅れて破裂音が聞こえる様子は今の自分には心地よく、此処に居てよかった、近かったらすぐ帰ってたな、なんて思わせるものだった。開催位置とは少し遠い、繁華街の中のどこかの店へと通ずる階段に座り込んで見ているものの、光も音もちゃんと届いていて昔習った光の速度と音の速度を連想させるようで、少し頭が痛くなる。わざとらしく頭を抑えても、心配する人は居ないし、そもそも周りに人は居なかった。どうせみんな発生源の近くに行って、手元の媒体で写真やら動画やらを撮っているんだろう。自分は周りとは違いますよ、なんて少し幼い中学生のように見下し、楽しさを覚える。暑いからと買ったラクトアイスもすぐに食べ終わってしまい、水分補給のためにと買った冷えたスポーツドリンクも生ぬるい液体が数ミリリットル。金がないというわけではないし、買える店はたくさんあるのだが、今はこの時間がいちばん心地よかった。なにかを買いに行くという行為で崩したくなかった。
っおぉ〜……すご……
( 最後に咲いたいちばん大きい花。今までのより大きく、此方に伝う音もより耳をつんざいてくる感覚がする。遠目から見ても圧巻されてしまい、無意識に声が出て、小さく優しく拍手をした。暫く余韻に浸っていると、遠くから声の大きい団体の声が聞こえる。あぁ、もう終わったんだ。少し寂しくなりながら、すぐ帰ろうと立って伸びをする。零れた呻き声は俺だけにしか聞こえず、すぐに空気に溶けていった。
飴を舐めるだけ
ぐう゛〜、っ゛、…ふぅ……
( 何時間、目の前のブルーライトを放つ媒体と向き合っていたか。ぐうっと伸びをして、ゲーミングチェアの悲鳴と骨の軋む音を聞いた。 ぐぅ、と静寂した部屋に腹の虫の声が鳴り響く。 その声でハッとした。そういえば今日は何も食べていない。でも視界もたまに何度かぢかりと光っては暗転してを繰り返し、疲れを訴えている。飯を食うより寝た方がいいんじゃねぇか。目を閉じるも腹はぐうぐうと鳴って、目を開けても脳は寝ようと訴えかけている。三大欲求の二つが襲ってくるとこんなにもうざったらしいのか。 何かあるかと、元気を振り絞って立ち上がった瞬間、ゲーミングチェアの音と共に、かさり、と小さく聞こえた。あー、そういえば、飴を貰っていたな。ポケットに仕舞っていた飴を取り出す。外装にはでかでかと、蜜柑味、と書かれて、みかんの断面がその隣に鎮座している。 食うか。空腹に負け、またゲーミングチェアに身体を委ねた後、べり、と乱暴に外装を開けて、中のオレンジ色の球体を取り出した。形は球体なのだが少し歪で、ビー玉よりも色は濁っていて飴の奥は見えないが、それでも綺麗に見えて。カーテンの隙間から差し込む光に翳した。何かある訳でもないし、こんな漫画やら小説やらでやるような現実味の無いこともやりたくなる程疲弊しているのか、なんて問われれば何も言えなくなるだろう。 かろり。口に運んだ瞬間香る柑橘の匂いと、味蕾に乗る想像通りの味。不味いなんてこともなく、それでも他の飴とは違った感覚がして美味い美味いと何度も頬の端から端へと往復させる。その時に歯に当たった音が鳴るのも趣深い。いつぶりに飴を食ったか、なんて考えるほど食べていない訳でもないが、それでも積極的に口にするほどでもないから、久しぶりに食っても美味い、なんて思考に至った。頭の中に、昔良くしてもらった老舗を運営していたおばあちゃんが頭によぎった。その店もなくなっていたし、もうおばあちゃんも居ないのだろうが、元気にしてたらいいな、なんて不意に思う。 小さくなって噛みやすくなった飴を容赦なく噛み砕き、飯を食おうと勢いよく立ち上がった。
…何食おっかな〜。