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類「そんな…バカなことが…あるわけ…」
店員「それにしてもお客様お目が高いですね!」
類「え?あ、あの…このアンドロイドって…」
店員「このアンドロイドは家事はもちろん、言語能力にも優れており、世界各国の言語がインプットされています。さらに、最新の技術を駆使した新たなプログラムなど、新しいデータが盛りだくさんです。」
類「…そうですか」
正直なところ、人間の代わりをアンドロイドにしようという考えは最低だということは僕自身とても理解はしている。だが、大切な人を失い、深く心に空いた穴を簡単に埋めることは出来ない…でも、この心に空いた悲しい記憶を消したい…そうどこかで思っている自分もいる。その穴埋めをしてもらうがためにアンドロイドを買うという自分勝手な発想…本当はダメだが………僕はーーーー
類「…買います」
店員「ちなみに、お客様はアンドロイドを買うのは初めてですよね?」
類「…はい、そうですが…」
店員「ではタダで構いませんよ。」
類「えっ?いいんですか?」
店員「もちろん!では名前を決めましょう。No.TW0517名前の登録を。」
こんな僕を、どうか許してくれーーーー。
類「天馬司」
ピピッ
そういう音が鳴るとそのアンドロイドは目を開き、その名前を言った。
司「わたしは、天馬司。」
彼によく似た声で。
そしてーーーー
類「はい、着いたよ。」
司「ここがあなたの家ですか?」
類「うん、僕は演出の仕事をしているんだ。」
司(アンドロイド)said
わたしは家事アンドロイド。これまでも何度かご主人様のために働いていた。だが、全て破壊された。人間にとって、アンドロイドはただのプラスチックの塊にすぎない。人間の奴隷なのだとデータにインプットされていた。だからなんとも思わなかった。それが普通なのだと。
類「じゃあ、ゆっくりしていいよ」
司「いいえ、わたしはあなたのアンドロイド、なんなりとお申し付けください。」
類「…分かった。じゃあ命令するよ。
“自分の思った通りに、自由に生活して”くれ」
司「何をおっしゃっているのですか?わたしはアンドロイド、命令に従うのが役目です。」
類「そうなのは僕もわかってるよ。だからこそのこの命令さ。」
司「なぜーーー。」
この方の言っていることが全く理解できなかった。わたしを奴隷と思っていないのだろうか。
類「じゃあ、どうしてそんな命令をしたのか、どうして君を買ったのかについて、ちょっとだけ、話を聞いてくれるかい?」
司「了解致しました。」