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類said
類「君を買った理由としてはね、僕の大切な人の代わりになって欲しかったからなんだ。」
司「そういう方がいたんですね。」
類「でも彼は一年前に病気で亡くなってしまった。僕はとても悲しかったよ。」
司「アンドロイドなので悲しいという感情や死ぬということはよくわかりません」
類「そうだよね…それで僕はその人の代わりにと思って君を買ったんだ。人間の代わりにアンドロイドを買うなんて最低だよね…僕…」
司「よくわかりませんが、購入していただいたので私はあなたのためにあなたに尽くします。」
類「別にいいって」
司「しかし…」
類「それに、君は何度も破壊されているのだろう?」
司「なぜそれを?」
類「いや、僕の勘なのだけれど…そんな感じがしてね。失礼なことを言ってしまったかな…?」
司「いえ、全く問題ありません。」
類「その人の写真見せるかい?」
司「ご主人様の命令に従います。」
類「じゃあ見せるね。」
そう言って僕はアルバムを開く。
ワンダーランズ×ショウタイムの頃の思い出の写真の入ったアルバム。どれもが大切な思い出だ。その写真を見ると涙が溢れてきてしまいそうだ。だか、今は我慢しなくては。
類「はい、これだよ。」
司「これがあなたの言っていた大切な人というものですか?」
類「うん、そうだよ。君にそっくりだろう?」
司「そうですね。ちなみに名前はなんというのですか?」
類「……司、天馬司だよ。」
司「わたしと同じ名前なんですね。」
類「あぁ、だって君の名前は彼から取ったものだからね。」
司「そうなのですね。」
類「……うん、この子の代わりにと言ったのはそういうことなんだ。」
司「私ならこの方のようになることが可能ですよ」
類「え?」
類「この方の性格や口調などを私に教えてくだされば、そのデータをコピーすることができます。なのでその人の代わりになれます。」
類「………」
そんなバカな話があるか、と思ってしまったが…アンドロイドなら可能だろうなとすぐに納得できた。でも、そこまでして彼になってもらいたいわけじゃない。ただ、僕の身勝手な考えだけで君を買ってしまったんだ。だからその償いとして、君には自由に生きてほしいんだ。
誰かに縛られるのではなく…ありのままの自分でーーーー。
類「……ねえ、君は自由に生きたいとかそういうふうに思ったことはないの?」
司「ありません。」
類「…この世界はアンドロイドという存在が生まれてきてから上下関係がデットヒートしてきて、アンドロイドは人間のただの奴隷として扱われてきた。アンドロイドはなんでも出来てしまうから、仕事を奪われてしまった人間はアンドロイドに対して暴力を振るう。全てアンドロイドのせいだってね。でも僕はそう思わない。」
司「なぜですか?」
類「だって、アンドロイドは生きてるんだから。」
司「何を言ってーーー」
類「 奴隷なんかじゃない。一人の人間なんだって僕は思ってるよ。だから僕は君を奴隷として使いたくない、一緒に楽しく暮らしたいんだ。」
司(アンドロイド)said
データにエラーが発生している。何故だ?なんのエラーだ?私はまた、このエラーによって、破壊されてしまうのか?
……そんなの嫌だ。
わたし…は…いや…おれ…はーーーー
ピーーーーーーーーッ
エラーエラーエラーが発生、エラーが発生
…………。
俺は、生きたい。一人の人間としてーーー。