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「ねえ」
赤城ウェンがジュースを飲みながら言う。
「ん?」
小柳ロウ。
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「マナ、変わったよな」
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視線の先。
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「ライ、これどう?」
「いいと思う」
「ほんまか」
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距離、近い。
声、柔らかい。
表情、完全に違う。
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「……あんな顔すんだな」
ウェンがぽつり。
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「前はもっと尖ってたのに」
「だな」
ロウも頷く。
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■わかりやすすぎる変化
「てかさ」
ウェンが笑う。
「ライもライでさ」
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「マナ、寒くない?」
「平気や」
「ほんと?」
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さりげなく距離詰める。
触れる。
離れない。
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「……わかりやすいよな」
ロウ。
「な」
ウェン。
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■結論
「まあでも」
ウェンが肩をすくめる。
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「いいんじゃね?」
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ロウも小さく笑う。
「幸せそうだしな」
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視線の先。
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笑ってる二人。
距離は近いまま。
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「……あいつら、もう離れねえだろ」
ウェンが言う。
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「だな」
ロウが即答。
翌日。
「……ねえ」
赤城ウェンがニヤニヤしながら声をかける。
「なんや」
緋八マナは嫌な予感しかしない顔をする。
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その隣には当然のように
伊波ライ。
距離、近い。
というか、ほぼくっついてる。
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「君たちさ」
ウェンが腕を組む。
「最近隠す気ゼロだよな」
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「別に隠してへんし」
「いやいやいや」
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そこに
佐伯イッテツが割り込む。
「じゃあ今その距離はなに!?」
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「普通やろ」
「普通じゃないよ!」
即ツッコミ。
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■からかいスタート
「ねえライくん」
イッテツ。
「マナくんのどこが好き?」
「え?」
突然すぎる質問。
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「やめろや」
マナが即止める。
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でも。
「優しいところ」
ライ、即答。
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「はっや」
「迷いなしかよ」
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「あと、意外と照れ屋なとことか」
「……言うなや」
耳まで赤い。
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「ほらほら赤い」
ウェンが笑う。
「うるさいわ!」
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■倍返し
「じゃあマナは?」
宇佐美リトがにこっと聞く。
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「……は?」
「ライの好きなとこ」
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「いや、それは」
言葉に詰まる。
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「言えよ〜」
「逃げるな〜」
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「……優しいとこや」
小さく答える。
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「聞こえなーい」
イッテツ。
「もう一回」
ウェン。
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「……優しいとこやって!」
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「あと?」
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「……あと……」
チラッと横を見る。
ライと目が合う。
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「……なんでもできるとこ」
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「お〜〜」
「王道〜〜」
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「やめろってほんま!」
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■止まらない茶化し
「なあなあ」
リト。
「キスとかどっちからすんの?」
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「は!?」
完全に固まるマナ。
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「いやそれは」
「答えろ答えろ」
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「……言うかボケ!」
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でも。
ライがさらっと言う。
「半々くらい」
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「言うなや!!!」
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「え、マナからもいくの?」
リトが笑う。
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「……たまにや!」
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「お〜攻めるねえ」
「意外だわ」
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「うるさい!!」
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■完全に墓穴
その時。
「マナ」
「なんや!」
まだ顔赤いまま。
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「ちょっとこっち」
ライが軽く引く。
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「……なんやねん」
近づいた瞬間——
軽く、耳元。
「照れてるの可愛い」
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「……っ!!」
一気に顔が熱くなる。
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「今なんかした?」
ウェン。
「してない」
ライ、平然。
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「絶対なんかしただろ」
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■限界突破
「もうええわ!」
マナが立ち上がる。
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「帰る!」
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腕、掴まれる。
「待って」
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そのまま。
自然に引き寄せられる。
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「……っ」
距離、近い。
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「ほら、こういうとこ」
ライが小さく笑う。
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「……やめろって」
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「好き」
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「……今言うな」
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「なんで?」
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「恥ずいねん!」
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■結論:もう無理
少し離れたところで。
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「……あれさ」
ウェン。
「自分で燃料投下してない?」
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「してるな」
ロウ。
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「止められないタイプだわ」
イッテツ。
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「でもまあ」
リトが笑う。
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「楽しそうでいいよね」
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■最後の一撃
その時。
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「マナ」
「なんや……」
まだ赤い。
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「今日、帰ったらぎゅーしていい?」
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「……は?」
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「ダメ?」
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「……ええけど!」
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「声でか」
イッテツ。
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「聞こえてるからな」
ウェン。
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「……終わりや」
マナが顔を覆う。
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でも。
その横で。
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「ふふ」
嬉しそうに笑うライ。
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結局。
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どれだけ茶化されても。
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隠せないくらいには。
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もう、好きやった。
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