mykg
寝返りをしようとすると何時も感じられるの温もりを感じなくて。
驚いて身体を起こすとやはりあの人はいなくて。一緒に寝たよな、と数時間前まで遡って考える。
「一緒に寝た……はず…」
暗い空間に独り言が吸い込まれていった。二人だと丁度良かった空間が今ではとても寂しく、広く感じる。
ベッドからリビングへ移動する。胸の辺りがざわざわする。
あの人はいくら愛されても、愛しても、遠い所へ行ってしまいそうだ。
遠い所でただ一人。
あぁ、あの人の顔が、笑顔が、見たい。
寝起きの頭で考えていると、リビングに着いた。
二人で向かい合ってご飯を食べるために買った机の上に一枚の紙が置いてあった。
紙には__
「はっ、」
驚いて飛び起きる。さっきのは夢だったのか?
やけにリアルだった。変な冷や汗をかいていて、服が張り付いて気持ち悪い。
何かを確認するように隣を見ると居ない。
黛さんが、いない。
寝室からリビングまでを壁にもたれながら、ふらつく足で歩く。急ぐ。
さっき見た光景。
思いでの詰まった机の上に紙が置いてあった。胸がざわざわする。夢で感じたあの感覚。
これも夢ではないかと頬を軽くたたく。
どうやらこれは夢ではないらしい。
END
コメント
2件
だいすきですありがとうございます助かります 😭