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テスト期間が終わり、騒がしくなる。

テストの出来は、良い方だろう。

周りの人は皆、赤点だの、補習、追試なんて騒いでいる。こんな箱を抜けて、早くギターを弾きに屋上へ行きたかった。

帰りのホームルームが終わり、人に変に思われないくらいの速さで、屋上へ向かった。

ギターは、いつも音楽室に置かせてもらっている。持ち歩いていたら、どんな目で見られるか。

ギターを手に取り、いつものように屋上で座る。

空気がとても澄んでいるように感じた。

久しく来たのもあるだろう。

田舎にあるから緑ばかりなのも、ある。

サァという風に揺れる木々の音もとても気持ちよく感じた。

ギターを自然を思い浮かべて鳴らした。

派手じゃなく、静かに、のんびりと。

自分に溜まったものが浄化されるように。

___________

どのくらい、経っただろうか。

少し休もうと、手を止める。

なんとなく屋上の扉の方を見ると、

彼女がいた。今日も何処かを見つめている。

私がじっと見ていたせいか、彼女がこちらに振り向いた。振り向く姿は、箱のときとは違う、とても静かだった。

「もう終わり?」

彼女が問う。

「いえ、少し休もうと思ったので」

少し距離を縮めたらと思ったが、元々関わりを持つことのない私は、他人行儀になってしまう。ましてや、人に囲まれる彼女とは、縮められない。

「良かった。もう終わるのかと思ったよ」

彼女は少し微笑んだ。

「まだ、そこまで経っていないので」

「あまり、長く弾いても、疲れますが」

上手く話せない。

「そうだよね」

「柳さんてさ、教室では、【無】て感じだけど、屋上でギター弾いてるときは活き活きしてるよね」

活き活きしてる。とは。あの箱では、存在をなるべく出さないようにしている。【無】と言われても仕方がない。

「そうでしょうか。特に考えて無いので」

「活き活きしてるよ?何か楽しそう」

「楽しそう…ですか」

そう見えていたのか。少し恥ずかしくなった。

それを隠すようにまた、ギターを弾いた。

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