医者「重い心臓病です。手術をしても時間稼ぎだと」
母は言った。
母「で、でも手術をすれば時間は伸びるんですよね??だったら、」
医者「1億3000万」
母「え?」
医者「それが手術費です」
母「そんな….」
『お母さん、もういいよ』
『私は大丈夫だから』
『ね?だから家に帰ろ?』
母「ごめんね、ちゃんとした子に産まれさせてあげれなくて」
「ごめんね」
『お母さんが謝る事じゃないよ』
そう私梨沙(リサ)高校1年生の私は部活で走っている時心臓が痛み、医者に行ったところ重い心臓病と告げられました。
余命2年だそうです。ギリギリ高校は卒業出来る事にまず私は喜びました。
でもそれは早びく事もあるので、大好きな運動、音楽は出来ない事になりました。
そんな私は学校でなにをしているのかと言うと図書室で図書委員の同級生と話すことでした。
名前は亜蝶(アゲハ)くん。私の好きな人です。
クラスは違いますが、放課後誰もいない図書室で会えるので私はラッキーと思っています、
『ねぇ、亜蝶くん』
「ん?どうかした?」
『もし私に余命が下されたら亜蝶くんはどうする?』
私は家族以外に余命の話はした事はありません。
「ん〜とりあえず好きな事をさせるかな?」
『じゃあ私と付き合って』
「いいよ」
『え…..』
「えってなに?」
『だって断られると思ったから』
「断らないよ。だって僕言ったじゃん」
「他になにかして欲しい事ある?」
『もう満足です( ´͈ ᵕ `͈ )』
「なにその顔(笑」
『えへへー』
それから月日は流れ、1年が経とうとしてました。
私は病体が悪化し、学校には行けずほとんどの時間を病院で過ごす事になりました。
そんな退屈を無くしてくれたのが亜蝶くんでした。
ほぼ毎日と言ってもいい程病院に来てくれ、今日学校であった事や勉強を教えてくれました。
でもそんな日がずっと続く訳も無く。
私は薬の副作用でどんどん痩せていきしまいには髪も抜けていきました。
もうこんな惨めな姿、亜蝶くんには見せたくない。だからもうここには来ないでといいました。
『私って最低だな』
自分から付き合ってと言っといて私はこんな事は無いなと思ったのです。
もう少しで1年半を経とうとしてました。
もう長くは生きれない。
バカな私でも分かりました。
分かるのです自分でも息がしにくくなっている事、足元がフラフラしてベッドからは出られない事も全部。
そして私は17歳でこの世を去りました。
母「亜蝶くんよね」
「あ、はい」
母「梨沙がよくあなたの事を話していたわ」
「”私には勿体ない人”だって」
「そうですか」
母「亜蝶くんこれ見てあげて」
「何ですかこれ」
母「あの子が1人でよく撮ってたのよ」
「聞いてみたらビデオメッセージだって自慢げに」
「良かったら見てあげて」
「でもそんな大事な物」
母「きっとあの子は私じゃなくてあなたに見て欲しいのよ」
僕はそのビデオを見てみた。
『ヴゥ。やっほ亜蝶くん』
そこには元気に笑っている梨沙がいた。
『今私は学校ではなく病院にいますー!』
『見えてるかな?』
「見えてるよw」
そう自分で返事をしてしまった。
『じゃ本題に移ろうかな』
『まず今までこの病気の事、余命の事を黙っててごめんなさい』
『でもあなたが好きだったのは嘘じゃないです』
『こんな惨めな姿亜蝶くんには見せたくなかったんです』
『あなたには沢山笑って欲しい』
『きっと私の事も乗り越えられますよ』
『だってあなたは私が惚れた亜蝶くんなんだから』
『自分に自信を持って生きてください』
そこでビデオを終わった。
「何だよそれ」
「まだ僕好きって君に伝えてもいないのに」
君がもうこの世にいない事が僕には信じられなかった。
ビデオが入っていたケースに目がいき中には日記が入っていた。
内容は今までの出来事。
僕らが付き合った事や病気の事が沢山書いてあった。
そこには未来の僕の予想も、
「何でもういないんだよ….」
その時僕は自分を恨んだ。
コメント
3件
めっちゃいいお話でした
泣ける....よぉ、、
1番初めに書いてある、梨沙ちゃんのがそのまま日記に書いてあった的に書きたかったんだけど伝わったかな