🎼💙主人公
ライラック 『大切な友達』
ピンクのガーベラ 『感謝』
➥のちのち分かります!
親愛なる君たちへ、”ありがとう”を
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
真夜中、一筋の鋭い叫び声が、住宅街に響いた。
「みんなぁッ!!」
燃える家の炎に照らされる、1人泣き崩れる青年。
彼の周りにはいつも、5人の親友がいた。
だが、今、そこに、彼らの姿はなく、彼一人だけだった。
(なんで、こさめひとりだけッ…、)
(なんでこんなことにッ…、)
「おっはよーう!」
「こさめぇ!おはよう!!今日も可愛いね!」
「キモイよらんくん……」
「うえぇ……」
「ホントのことだぞらん。」
「朝からうるせぇ……」
「あっ!いるまくん!おはよ!」
みんなが続々と起きてくる朝。
キッチンにはらんくんとなつくんがたって、朝ごはんを作ってくれている。
そして、起きるのが遅いすちくんをみことくんといるまくんが起こしに行く。
こさめはその間に食器などの準備をする。
そんないつも通りの朝を過ごす。
「おはよぉ〜……」
「ったく……30分も格闘したわ……」
「ほんとだよ……全く起きないんだもん……」
「お疲れ様〜!」
疲れきったみことくんといるまくん。そして、まだ眠そうなすちくんが2階から降りてくる。
「おつかれ、ご飯できたから食べよ」
「おお!ありがとうな。」
「おいしそー!!早く食べよ!」
「こさめお腹すいた!!」
本当に美味しそうな朝ごはんが机に並ぶ。
「はいはい。ゆっくり食べなよ?」
こういう時だけ、本当にお母さんみたにいなるらんくんが実はちょっとだけ好きw
「ごちそー様でした!」
「らんらん、ひまちゃん、片付けは俺がやるよ。」
「すちほんと!?ありがとうー!」
「サンキューなすち!」
「じゃぁ!こさめもてつだう!」
みんな何かやってるんだし!こさめもお手伝いしよ〜!そんな気持ちで、みんなの手伝いをした。
「テレビでも見るか〜」
『続いて、ここ数日連続的に起きている、火災についてです。』
『これらは全て、放火事件の可能性があり、警察が操作を進めているところです。』
「火事かあ……」
「しかも事件の可能性があるんでしょ?」
「やだな……」
「てかさ、事件現場ここから結構近くね?」
「確かにね……」
こさめは、この時、お手伝いしてたから、こんなニュース知らなかった……
知ってたら、あの時、何とかなったのかな…、
「終わったぁ!」
「おつかれ、!」
「なー!せっかくの休日なんだし、出かけねぇ?」
「いいね!行こ!」
みんなと出かけるの久々だなぁ!
「この服かわいい!」
「あ〜確かにね!こさめ似合うんじゃない?」
「あれおいしそー!」
「食べたいの?」
「うん!」
色んなお店を見て、色んなものを買って、最高の一日になると思ってた。
「あっ、お花屋さんや!」
「ほんとだー!」
「キレー!」
「なんやろこの花……?」
「それ、ライラック。」
こさめは花に結構詳しいと思ってる!
だから、みことくんの質問に答える。
「ライラック。?」
「そう。花言葉は”大切な友達”」
「へぇ〜!」
「んじゃこれは?」
「カーネーション。」
「ピンクのカーネーションは、”感謝”」
「へぇ〜。」
こさめはこのふたつの花が大好き。
「こさめちゃん物知りやな!」
「こさめ、花が好きなんだ!」
「へぇ〜!じゃぁ、これからはこさめちゃんにお花のこと聞こ!」
「へへ!いつか、お花屋さんで働きたいんだ。自分のお店開いて、たくさんのお客さんをお花で笑顔にするの!」
「さいこーじゃん!その夢!」
らんくんがそう言ってくれた。
「ありがとう!」
「そろそろ帰るか、」
「うん!すごい楽しかった!」
「またみんなで来ようね!」
「うん!!」
帰路に着く。
この先、地獄が待ち受けているとも知らず。
これが、6人で出かけられる最後の日になるとも知らずに。
「はぁ〜疲れたー!」
「そーだね!」
「もう今日は寝よっか!」
「うん!おやすみなさい!」
「ああ、おやすみ!」
「またあした〜」
これが最後の挨拶になるなんて、誰が思っただろうか……
『この付近を放火事件の犯人がうろついている可能性があります。』
『十分お気をつけください。』
「ゲホゲホッ…」
なんだろう。息苦しい……
煙……?なんで……?
ドンドン!!
「こさめ!こさめ!?」
らんくん………?
「こさめ!早く!家が燃えてるから!」
え?
「ゲボッ…、はや、く……」
「らんくんッ…!ゴホッ……」
「逃げ、て!早く!」
「俺はもう無理だから……ゲホッ…」
「嫌だ!らんくん!」
「はや、く……まだ、こさ、め、はだい、じょーぶ……」
いや!置いてけないよ!
「はやく、行って?」
「ゆめ、かなえてね……ゲボッ…、」
「らんくんッ…!」
「らん!こさめ!」
「なつくん!らんくんが!」
「ごめ、なつ、も、むり、ゴホッ…」
「ッ…!」
「こさ、め、つれて、はや、くに、げて?」
「ああ、ごめんならん……」
「いやぁ!らんくん!」
「こさめッ!」
「なつくん!?」
なつくんが、倒れてきた家の柱の下敷きにされる……
「やだ!なつくん!」
「暇ちゃん!こさめちゃん!」
「なつ!こさめ!」
「なっちゃん!こさめちゃん!」
「みんなぁ!なつくんが!」
「ッ…!?みこと!こさめ連れて先に逃げろ!」
「俺とすちでなつをたすけるから!」
「わかった!」
「ねぇ!やだ!こさめものこる!」
やだよ、。みんないなくなっちゃうのはやだよ……!!
「こさめ、叶えたい夢があるんだろ?」
「いるまくん……?」
「その夢叶えろよ。絶対!」
何言ってるの!?やだよ!?お別れみたいな言い方じゃん!?
「こさめちゃん!」
「夢、絶対叶えてね!」
「こ、さめ……!ゆ、め!叶えろよ!」
なんで!?なんで2人まで?!
お別れみたいじゃん!やめて!?
「行くよ!こさめちゃん!」
炎が大きく上がる。
こさめを飲み込もうとする。
ドンッ!
「うわぁぁぁッ!」
「みことくんッ!?」
「こさめちゃん!」
「俺は大丈夫ッ……!だから逃げて!」
「嫌だ!置いてけないよ!」
「いいからッ……!」
「逃げて、生きて、夢を叶えて!」
「約束!」
やだ!やだよ!
「はやく!」
その後こさめは消火に来た消防隊によって助けられた。
ほかのみんなは助からなかった……
なんでよ……なんでこさめだけのこしてみんないっちゃったの?
「こさめ!」
「こーさーめー!!」
「こさめ!」
「こさめちゃーん!」
「こさめちゃん」
ずるいよみんなッ……!
こさめしねないじゃんッ……
「いらっしゃいませー!」
数年後、こさめはお花屋さん「シクフォ二」をオープンした。
毎日が楽しいけど、やっぱり5人がいないと少し寂しい。
今日はお墓参りの日
「みんな!久しぶり!」
「今日はね、こさめのお店のお花だよ!」
「覚えてる?」
「ライラックとピンクのカーネーションだよ!」
風が吹く。
みんなが、返事をしてくれているように思えた。
「またね、」
大切な友達へ……
感謝を……
ボツだ!
ここまで読んでくださりありがとうございましたー!
良かったら感想教えて貰えると嬉しいです!
コメント
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なんか泣いてた。これがボツなら俺の作品どうなんだよ…笑