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ぺ( らーだぁ!!!
秋の終わり頃。
放課後残っていると廊下から名前を呼ばれた。
目線を上げると黄色髪の彼が俺の教室に入ってきていた。
ら( 帰ってなかったの?
ぺ( らだこそ帰ってなかったの?
( 俺は課題終わらなくてさー、
ら( そっか笑 お疲れ様。
ぺ( ありがと!!
( らだは?
ら( 俺は自主勉。
ぺ( 家でやったらいいじゃん?!
ら( ……。
ぺ( …?
ら( …学校の方が集中できるくない?
ぺ( 分かるー!
( 家だとスマホ触っちゃうし!!
ら( 笑笑。
ぺ( …その怪我どうしたの?
俺の頬を見て彼はそう聞いてきた。
ら( あー、これ?
( 大したことないよ笑。大丈夫。
ちょっとぶつけただけ。と付け足した。
ぺ( らだ?
ら( ん?
ぺ( 何かあるよね
急にそう言われびっくりする。
ら( 何が?
ぺ( 無理してない?
ら( 何言ってんの。笑 してないよ。笑
ぺ( ……そう。
納得してなさそうな表情を浮かべる彼。
ら( 俺まだちょっとかかるよ?
ぺ( いいよ。見てるから
そう言い彼は前の席にこちらを向いて座った。
ぺ( 難しそうなのやってるね
ら( 習ったとこだよ。復習。
ぺ( 俺 数学苦手でさー笑笑。
ら( 俺でよければ教えようか?
ぺ( え?!いいの?!教えて!!
ら( じゃあまず________
…
ら( 今日はとりあえず終わり。また今度
ぺ( らだ教えるの上手いね!分かりやすい!
ら( そう?
ぺ( うん!
ら( よし、 帰ろっか
ぺ(うん
…
ぺ( 家 居たくないの?
彼が唐突にそんなことを聞いてきた。
今日は変な質問が多いな。
ら( なんで?
ぺ( なんとなく。
( らだがそんなとこぶつけないと思って。
ら( …..。
ぺ( その、らだの辛さは俺には分からないよ。
( けど話聞くくらいならできるからさ。
( 俺 頼りないかもだけど、頼ってよ
ら( うん、。
全部分かってたんだ。こいつは。
ぺ( 叩かれたんでしょ?
ら( うん。
ぺ( この間のテスト?
ら( そう。100点取れなくてさ。
ぺ( だから勉強してたの?
ら( うん。 次こそはって。
ぺ( ご飯は食べれてる?
ら( ……。
ぺ( 俺の家泊まりにおいでよ!
ら( え、?
ぺ( あ、 らだがよければ!ね。
ら( いいの?
ぺ( 俺は全然!!
ら( 行きたい、!
ぺ( いいよー!!!
( でも、大丈夫?
ら( うん。親テストしか見ないからさ。
ぺ( わかった!
ら( おじゃまします〜…。
ぺ( 今日親いないんだよね笑
ら( …そうなんだ。
ぺ( 話聞こうか?
ら( んー…。
ぺ( 話したくない?
ら( まだちょっと…。ごめん。
ぺ( そっか。大丈夫だよ。
ら( ありがとう。
俺の部屋に気まずい空気が流れる。
5分くらいかな。お互い黙ってしまった。
次に口を開いたのはらっだぁだった。
ら( 1つ…。聞いてもいい?
そんなことを言ってきた。
ぺ( うん。 いいよ
すぐにそう答えた。
ら( …..ぺいんとはさ、
名前を呼ばれて少しびっくりした。
ぺ( ….
ら( なんで、俺と居てくれるの?
何を言ってるのか理解できない。
なんで一緒にいるか?
理由なんてあるのかな。
ぺ( ごめん。どういうこと…?
ら( 俺はぺいんとみたいに明るくないし。
( ぺいんとはクラスの人に囲まれてさ。
( なのに全部断って俺に来るじゃん。
ぺ( うん
ら( …俺はクラス違うのにさ。
ぺ( それが、?
ら( クラスの人優先しないの?
ぺ( しないよ
ら( なんで?
ぺ( なんでって……
俺も別に意識してるわけじゃない。
何となく頭にらっだぁが浮かぶだけ。
らっだぁが明るい人とは言えないのは分かる。
だけど俺はらっだぁと居るのが1番安心する。
しばらく考えた。
けど考えても気持ちは変わらない。
ぺ( らっだぁといると安心するんだ。
ら( …..??
安心する??
ぺ( 確かにクラスの人は話しかけてくれる。
ら( じゃあ_
言いかけると彼がまた話し始めた。
ぺ( でも優先する理由にはならないよ。
その瞳は真っ直ぐこちらをみていた。
ぺ( 言ってなかったんだけどさ、
( クラスで俺は“いじられキャラ”なの。
ら( …そうなんだ。
知らなかった。
ぺ( でもたまに苦しくなるの。
( 相手にしてもらえるのは嬉しいけどさ。
( いじられたいわけでもないし傷つく。
( でも怒ったら嫌われちゃうからさ笑
ら( ….。
苦笑い混じりそう言った彼の声は震えていた。
ぺ( でもらだは俺をいじったりしないから。
ら( …そりゃあね。
当たり前。
ぺいんとはみんなを笑わせてくれる。
俺もそれは分かる。
それはぺいんとの性格であり無意識にしていること。
けどそれといじられるのは話が違う。
それはぺいんとの性格を良いように利用しているだけ。
ぺいんとはみんなのお人形ではない。
ぺ( らっだぁの前だと自分らしく居られる気がして。
( だから、らっだぁといるの。
ら( …そう。ありがとう。
…
そのあと少ししてからのこと。
ぺ( おなかすいたぁーー!
ら( そうだね
いつもと同じような会話に戻る。
ぺ( なんかウーバーしよっか!!
( 何食べたいー?
ら( ぺいんとにまかせるよ。
ぺ( じゃあー、ピザ!!
ら( おーいいね
ぺ( マルゲリータ?チーズピザ?
ら( どっちでもー
ぺ( これはらっだぁが決めて!
ら( えぇー、
ぺいんとが好きそうな方……。
ら( チーズピザかな
ぺ( おっけーマルゲリータね!!
ら( いや_
ぺ( 俺のことはいいのー俺ピザなんでも好きだし。
見抜かれてたか。笑
ぺ( あー、らっだぁごめん。
ら( ん?
ぺ( 注文お願いしてもいい……?
ら( 全然いいよー
ぺ( ありがとう!!マルゲリータね!
ら( はいよー
人見知りだからね。
ぺいんとからスマホを受け取り電話をかける。
「はい」
ら( すいませんピザの注文をしたいんですけどー
…
ら( はい、かけたよ
ぺ( ありがとう
( 映画でも見る?
ら( いいね、見よー
ぺ( 何にしようかなーー
( ホラー見る?笑
ら( ぺいんとがいいならいいよ 笑
ぺ( じゃあ見るぞー!!!
そう言うとテレビでホラー映画を探す。
ぺ( これとか面白そうだよね!
ら( 確かに……めっちゃ怖そう。笑
ぺ( これにするか!!
( 俺飲み物持ってくるね!
ら( うん。ありがとう
なぜあんなに明るく居られるのだろうか。
ぺいんとが豆腐メンタルなのは知ってる。
辛いはずなのに俺の事を気遣ってくれる。
無理してないか不安になるくらいだ。
ぺ( はい! どーぞ!
ら( ありがとう
ぺ( ピザ来てから見始めよっか!
ら( そうだね
ら( ぺいんとってさ、
ぺ( ん?
ら( なんでいつもそんな明るいの?
ぺ( ….
不思議な質問に戸惑った。
ら( 無理してない?
らっだぁは俺の事をよく見ている。
ぺ( 暗かったら誰も来てくれないんだ、笑
ら( …小学生時代なんかあったの…?
そう言うとらっだぁはすぐ気づいた。
俺とらっだぁが出会ったのは中学1年生の頃。
だから互いの小学生の頃を知らない。
ぺ( んー、
らっだぁなら話してもいいかな。
ぺ( 他の人に言わないでね。絶対。
そう言うとらっだぁは俺の目を見て、
ら(当たり前だよ。
そう言った。
小学生時代 ぺ
「ぺいんとーー!」
ぺ( ん?
「今日遊ぼうぜー」
ぺ( あー、、
「あ?またなんかある?」
ぺ( うん。ちょっと。ごめんなさい。
「おう」
こんなことを繰り返している内に周りから話しかけてくれる人は居なくなった。
いじめの標的にもなった。
みんな地域の中学に行くのが一般的。
だけど俺には耐えられないと思った。
だから受験して別の学校へ行った。
その学校も頭がいい所では無い。
別地域の中学でみんなグループが出来ていた。
その知り合いもいない所に俺は行った。
周りからはチラ見されていた。
人見知りな俺は話しかける勇気なんてなかった。
そんな時俺に話しかけてくれた人がいた。
ら( そんな暗い顔してどうしたの?
らっだぁだった。
俺の隣の席で落ち着く声をしていた。
ら( 見たことないな…。はじめましてだよね
ぺ( あ、う、うん、そう、
ら( 緊張してる?笑
ぺ( あ、いや、その、
ら( 大丈夫だよ笑
( 名前は?
ぺ( ぺ、ぺいんと、です、
ら( ぺいんとね!よろしくね
ら( 友達なんだから敬語やめよーよ
ぺ( と、友達……?
ら( うん 友達
その言葉がとても嬉しかった。
俺を認めてくれた気がした。
…
中3
ぺ( らっだぁー
ら( んー?
ぺ( 高校どこ行くのー?
ら( ぺいんともどこ行くか気になるー
ぺ( せーので言う?
ら( いいよー
ぺ( せーの!
ら ぺ( 𓏸𓏸高校
ら( え?一緒?
ぺ( やったー!!!!らっだぁと一緒だー!
ら( そんなに?笑
ぺ( 高校でもよろしくね!!
ら( 当たり前でしょ笑
ぺ( みたいな…?
ら( それは辛かったね。
( まぁどうするかはぺいんとの勝手だけどさー、
( 俺の前くらいは素で過ごしてもいいんじゃない?
ぺ( でも、
ら( 俺は嫌わないよ。大丈夫。
ぺ( …..
ら( まぁすぐにはぺいんとも難しいだろうけどさー
あくびをしてそう言う彼。
素で話す。かぁ、、
ぺ( いいの?
ら( うん
ぺ( でも俺めんどくさいよ?
ら( べーつにいいけどねー
ぺ( ……
涙が出てきた。
優しすぎるんだよほんと。
ら( え? ぺいんと?
ぺ( …..泣
ら( 大丈夫?じゃないよなー….
何も言えず泣いていると。
暖かいものが俺を包む。
らっだぁが隣にいて俺に肩を組んでいた。
柔軟剤だろうか、ふわっといい匂いがする。
俺の背中をさすってきた。
ら( 大丈夫だよー辛い時は泣け泣けーー
ぺ( 泣
ら( お前は頑張ってるよ。俺は知ってるから
( 俺には頼れよーー
この時俺は気づいた。
いや、気づいてしまった。
俺、らっだぁに恋してるんだ……。
らだぺん短編集大分増えたのでこれからはこちらの方に書いていきますね。
1話で終わる話もあれば2〜4話くらいの長い話も書いていくのでよろしくお願いしますー。
リクエストも大歓迎なのでよろしくお願いします。
それではまた次のお話で会いましょうー。