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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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氷潔の続きです

書いて欲しいとの声がありましたので書かせて頂きました




昨日の世一くんは可愛かった

最後の最後は惚け顔でもっと、もっとって…

あぁ、なんてかわええのやろ

鼻水と涙でぐっちゃぐちゃの顔しながら抵抗して快感から逃れなずにガクガクと震える姿は哀れで惨めで可哀想で可愛くて、震える目は舐めてしまいたいくらいに綺麗だったのを覚えている

いや、忘れられるわけないやろ

どうしてってなんでって、何を言っても無駄なのに助けてと呼ぶ声も小動物みたいで可愛く口に指を突っ込んでもみた

嘔吐して精液と汗と吐瀉物で液体まみれになった有様

「…はよ起きてくれへんかなぁ」

僕の隣で赤い跡と噛み跡で沢山になった体をベッドに任させてスヤスヤと眠る世一くんはとても可愛ええ

「そうや、逃げてまうかもしれへんからなぁ…その脚…要らへんやろ?」



なぁ、世一くん





潔side

「…んッ…ぁれ、暗い…」

「おはよぉ、世一くん」

「ひっ…!」

暗い部屋の中で顔に深く影を作っている先程まで保護者として大好きだったようくんは目にドロドロと赤黒い感情が潜んでいるように見えた

「怖がらんでもええやろ?僕も傷ついてまうわ…」

しくしくと涙を流しているというジェスチャーに恐怖を覚えた

「なっ…は?…」

「ああ、混乱してはるん?大丈夫、僕がいる」

「さっ、わんな!」

「まだ状況飲み込めてへんのやね…」

ドンッとようくんの肩を押しベッドから足を踏み出し扉に手をかけるはずだった

扉にも届かず走ろうと足に力を入れた途端床に倒れたのだ

ようくんは俺を見下ろしていた

見下ろしていた…?

何故?俺は何故倒れている

てっきりようくんに抑えられたのかと思った

でも違う

足に力が入らない

あ…え?足?…脚…?

足はある

けどもう俺のものじゃないみたいな

俺の足なのについてる感覚はあるのに言うことを聞かない

なにこれ

「イケないこやね、世一くんは」

「…な、で…ちが、…これは」

「…あ、足のこと?心配あらへんよ、もう使わないんやから」

「…ぇ」

「足、使わへんよな?」

ようくんは俺がサッカー好きなこと知っているはずなのに

そのはずなのに

何故…?

「な、んで」

「なんでって…心配やもん僕」

「…は?」

「世一くんが逃げてしまへんかどうか…でもその予感は当たってたみたいや、悪い子やなぁ世一くん…僕なぁ自分の元から離れられること嫌いやねん、世一くんなら知っとるやろ?」

「ぁ…ぁ、ぁ」

どんどん黒く染った手が俺の方に伸びてきて頬をさすった

「なのに、僕から離れていくなんて…とんだドMなんやね」

宝石を触るような大事なものを扱うような触り方から一気に壊していくように雑く乱暴に髪を掴みあげた

「いっ?!いた、い!」

「ドMやもん、好きよな?こういう事…世一くんは昔から泣き虫やねぇ、犯されてる時も昔みたいにアリを踏み潰しただけで罪悪感にひたってギャン泣きしてたみたいやった」

昨日のことを思い出しながら髪を掴んでいた手を離しようくんがつけたであろう噛み跡にスーと手で撫でた

床は冷たくこの先一生暗闇だと伝えているかのようなそんな冷たさがあった

「どないしよ、昨日のこと思い出したら勃ってもうたわ…」

そんなことをひとりブツブツ話していると急に俺の体を昨日を思い出すような動きをしながら触りだした

「!や、やめ…」

「言うこと聞かな過ぎやない?そろそろ切れてまうわ」

笑っているのにどこか冷たく幸せそうに笑うようくんは今ここにいない

それがものすごく闇に堕ちたようなそんな感じがした

腕を乱暴に捕まれベッドにほおり投げられる

「やだっ、ほんとに…お願いしますっやめてください…」

「…そんな顔で言われても説得力ないのわかっとるん?」

どんどん使えなくなった足を触られ頭の中が機能しなくなり真っ暗になった

「…でも僕、好きな物は最後に食べる派やから…また今晩な」

ガチャりとドアが閉じシンっと静まり返った部屋

「…かひゅっ…はっ、ぁッ苦しっ…はぁっ…」

今までの緊張がなくなりその温度差に呼吸困難に至ってしまった

ベッドの上でもがき何回も首も引っ掻き誰もいないこの部屋は余計に会いたくないようくんと会いたいと思ってしまう

撫でて欲しい

触って欲しい

褒めて欲しい

いつもみたいに優しく触ってだきしめてほしかった

それでもモヤモヤしてしまう

そんな気持ちに気づかないように見て見ぬふりをした

自覚してしまったら自分ではいられなくなる気がしたから




いつの間にか寝てしまっていたらしい

「…ぃま…なんじ」

「10時31分」

「ぅあっ」

「ふふ、可愛ええ声出すね」

俺の腹の上にようくんが跨っていて何故かずっといたいと思ってしまった

本当はいたくないはずなのに

本当は逃げたいのに

本当は…

本当は…?

何がしたかった?

俺はようくんと一緒にいたくて…違う逃げたいんだ

この部屋から

…何故?こんなに可愛いと言ってくれて気持ちいこともしてくれる

こんな愛してくれる人はいないのに

なんで逃げたいと思うのか

サッカーか出来ないから…?

でももうこの足じゃ出来ない

…なんで使えない?

ようくんが…あれ?

なんで?違う

いや、違くない

ようくんが俺の足を切って…

でもなんで?

…俺を愛してるから?

逃げなきゃ

逃げなきゃ

逃げなきゃ

逃げなきゃ

逃げ…なきゃ…

「愛してはるよ、世一くん」

もう…ここにいてもいい気がする

「可愛ええね、あぁ…可愛ええ」

触って欲しい

昨日みたいな触り方好き

触って…

「…なぁ、世一くんは僕が好きよな?」

あれ

ほんとに好き?

ようくんは無理矢理俺の事犯して…

でも気持ちよくて…

もっと激しくされたくて

気絶するまで気持ちいことして欲しい

…好きなのかも

うん、好きかも

「…うん、好き…だぁいすき」

「……世一くんはホント僕のこと好きやね」

「ずっと…一緒に」

「もちろんや…ずっと、ずっとやで」

永遠に彼は僕のものに





(2024/12/22 08:25:32)完

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