小さい頃から見えていた人の薬指についていた赤い糸。
それを運命の赤い糸であるということは俺がまだ子供の時に俺の親に教えてもらっていた。
「これはね。内藤家に古くから伝わる、神様が与えてくれた魔法の力なんだよ」
桃「まほー、?」
「そうだよ。この力は皆にはバレてはいけないよ。私たち一家は運命の人と結ばれるように手助けをする事が私たちの役割なんだからね」
桃「うんっ!」
恋とか愛とかこのころの俺はあまりよくわかっていなくって、沢山の赤い糸が絡まっている町中を「あの人はどんな人と繫がっているのだろうか」そんなことばかり考えていた。
時はたち俺が高校生となった時、俺は自分の運命の相手を見つけた
相手は高校から新しくできた友達の猫宮威風。
彼は容姿端麗で性格もよく、成績優秀だと噂されていた男だ
初めて知ったときはこんな人が俺の運命の相手…!?とテンションが上がってしまっていたことを思い出す
話してみたらやっぱり彼は優しくて一緒にいて落ち着く人。
頑張ったときには頭を撫でてくれて、悲しいときには傍にいてくれる
青「なぁーいこ、笑」
何よりその俺を呼ぶ優しい声と、俺を見つめる優しい目が好きだった
赤「ねえ!ないくんッ!きーてる?」
名前を呼ばれ、ハッと我に帰る
いけないいけない
りうらと話してる途中だった
桃「あっ、ごめん、笑 どうしたの?」
赤「どーしたのって…だからー!おれ、」
赤「まろに告白しようと思ってるんだって!!」
桃「えっ?あ、そ、っか」
赤「でもりうら自信ないし…まろに好きな人いるかもしれないし…」
赤「だからないくんがまろに好きな人聞きに行ってよ!」
桃「え、えー?笑自分でいったらいいじゃん」
赤「好きなのばれちゃうじゃんっ」
俺だって、ばれちゃうよ
桃「うーん、笑 仕方ないな~」
赤「やったー!!ありがとうないくんっ」
あー言えない
だって、俺にとってはりうらも大切な友達だから
「俺もまろが好き」
そういえたら楽になれたのだろうか
赤「それでね!りうらまろに弁当作っていこうと思ってるんだぁ~」
赤「喜んでくれるかなぁ、?笑」
桃「うん、いいんじゃない?」
赤「ほんとっ?へへ、やったぁ」
すごいなぁ…
好きな人のためにここまでできるなんて、
俺なんか…
まろが運命の相手だからってそれで安心してなーんにもしてなかったな
赤「放課後絶対告白するから!!」
桃「いいじゃん、頑張ってね!」
赤「…っ!!うんっ!!」
ほら やっぱり何も言えない
静かな教室に一人、ポツンと自分を席に座り、窓を眺める
『まろに告白しようと思ってるんだって!!』
桃「まろ、俺さどっちもりうらもまろもどっちも大切だよ。だから俺はりうらを傷つけるような真似なんかできないよ…」
りうらにいわれた通りに、俺はまろに好きな人を聞いた
桃「ねー、まろ?」
青「どしたんないこ?」
桃「あのー、好きな人っている、?」
青「は、えー、うん。いる」
恥ずかしそうに顔をほんのりと紅く染める
桃「っ、へー」
青「何でそんな顔するん?」
桃「別にっ、ふつうだよ」
サッと顔を背けるが無理やり顔を前に向けられてしまう
桃「っあ、」
青「なぁ、ないこ。おれ、期待してもいいん?」
桃「何のこと?何言ってんのかわかんないよ」
青「だったら何で泣いとん」
桃「っ、こんなの何ともないから」
桃「おれちょっと用事があるから行くね」
用事なんて何もない
まろから離れるための口実に過ぎない
だけどあのままあの場所にいたらおれはどうにかなってしまう気がして、咄嗟に逃げてしまった
薬指についている運命の赤い糸を見る
こんなものがあるから俺はダメなんだ
桃「やってみるかぁ…」
はさみを取り出し自分の指に巻かれた赤い糸を切った
桃「あ、切れた」
思ったよりも簡単に切れてしまった
薄れていく糸を見つめる
糸が完璧になくなった時、安心とほんの少しの後悔で何だか心がいっぱいになった
桃「今頃りうら、まろに告白してるのかな―、」
うまくいかないで、
なんて
桃「今さら過ぎるわ、笑」
もう叶わない恋心
まだ忘れることはできないからさ、
もう少しだけでも、好きでいさせて…
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話がごちゃごちゃだ
初投稿なんですけど、これからたくさん投稿できたらいいなって思ってます。
どうぞ宜しくお願い致します。
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