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小鳥遊みや
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#BTS #テテ #テヒョン
小鳥遊みや
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コメント
1件
めっちゃ微笑ましかったです…!「好き」って言いかけて慌てて「ラーメン!」に繋げる誤魔化し方が可愛すぎて、思わず声出して笑いました。しかも無意識に顎撫でちゃうとか、もう完全にバレバレですよね(笑)。メンバーたちの「胃薬が必要」ってオチも含めて、この絶妙な気まずさと甘さのバランスがたまらないです。二人の関係性が自然と伝わってくる、素敵な第1話でした。
テヒョンとジョングクには、メンバーや事務所しか知らない秘密がある。
同じアイドルグループのメンバーであり、恋人同士。
もちろん、ファンやメディアには内緒。
もしバレたら大変なことになるということは、本人たちも十分に自覚している。
――自覚している、はずだった。
「じゃあ撮影始めまーす!」
スタッフの声がかかる。
今日は動画撮影。
テーマは「メンバー同士で褒め合おう」。
「Vさんからジョングクさんへ、一言お願いします」
テヒョンがカメラを見る。
ジョングクが隣で待っている。
「うーんと、ジョングギは……」
テヒョンがジョングクを見る。
目が合う。
ジョングクが微笑む。
テヒョンも微笑む。
そして。
「……好き――」
その場の全員が固まった。
「あっ……」
「……」
「……」
テヒョンは一瞬目を泳がせる。
「……好き、な、食べ物が多いです!」
ジョングクが即座に合わせる。
「そう! 僕、いつも食べるの大好き!」
「特に?」
「えっと…ラ、ラーメン!」
「そう、ジョングギはラーメン!よく食べてます!」
スタッフが笑いをこらえている。
ジミンが小声で呟いた。
「苦しすぎるだろ、その誤魔化し」
テヒョンは耳まで真っ赤だった。
ところが。
「ではジョングクさんからVさんへ!」
「は、はい!」
ジョングクがカメラを見る。
そしてテヒョンを見る。
「Vヒョンは……」
少し間が空く。
「……本当かわ――」
テヒョンの目が輝く。
他のメンバーたちの目が死ぬ。
「…かわ…川遊び、よくしてます!」
「へー?そうなんですか?」
「あ、えっと…最近ハマってて!」
「か、川遊びに…?ぶふっ…二人とも、必死すぎ!」
とうとうスタッフが笑い出した。
ジョングクは両手で顔を覆った。
「やっちゃった……」
テヒョンが隣から慰める。
「だ、大丈夫だよ」
「ヒョンのせいですから!」
「う…ごめん」
「……でも、好きです」
「!」
小声だった。
カメラには入っていない。
テヒョンだけには聞こえた。
テヒョンは嬉しそうに笑う。
そして無意識にジョングクの顎を撫でる。
「は〜かわいい…」
「……」
メンバー全員が振り返る。
スタッフもガン見する。
二人は固まる。
「……今の、聞こえちゃいました?」
テヒョンが恐る恐る聞く。
「はい。ばっちり」
「……」
「……け、消しといてください!」
「もちろん編集しますけど、二人とも本当に気をつけてくださいね」
「はい……」
ジョングクも小さく頷いた。
◇◇◇
そして翌日。
事務所の会議室。
テヒョンとジョングクは並んで座っていた。
向かいにはマネージャー。
その後ろには、メンバー全員。
「昨日の撮影ですが」
「はい」
「『大好き』と言いかけたのは、何ですか?」
「だ、大好きな食べ物です」
「……」
「ラーメンです」
「……」
マネージャーが額を押さえる。
「では『かわいい』と言いかけたのは?」
「川遊びです」
「………分かりました」
マネージャーは深く息を吐いた。
「二人とも、仲がいいのは分かっています。ですが、仕事ではもう少し……」
「気をつけます!」
「気をつけます!」
「あと、撮影中に見つめ合って笑うのもほどほどに」
「はい」
「肩を寄せすぎない」
「はい」
「顎を撫ですぎない」
「……はい」
「あと――」
マネージャーが資料を見る。
「テヒョンさんの『ジョングギが世界で一番かわいい』という発言はカットしました」
「!?」
テヒョンが立ち上がる。
「そんなこと言ってません!」
「言われてないです!」
ジョングクも立ち上がる。
「僕…口には出してない!」
「無意識に心の声が漏れてたってことだろ」
ジンがボソッと言う。
「……」
「……」
テヒョンとジョングクが同時に黙る。
メンバーたちが一斉に天を仰いだ。
「もうダメだこいつら」
「付き合ってるのバレる前に、俺たちの寿命が尽きる」
二人は顔を見合わせる。
そして小声で。
「……ごめんグガ」
「僕も気をつけます」
「でも」
「はい」
「今日のグガもかわいい」
「テヒョンイヒョン……!」
ジョングクの頬が思い切り緩んだ。
「おいおい!」
会議室にナムジュンの叫びが響いた。
「今!事務所から注意された直後だぞ!?」
「ご、ごめんなさい!」
「すみません!」
二人が揃って頭を下げる。
そのあまりにも仲良しな姿に、マネージャーはとうとう笑ってしまった。
「……まあ、二人とも」
「はい」
「好きなのは分かりますから」
「……」
「せめて、ファンの前では隠してください」
二人は顔を見合わせる。
「「頑張ります!」」
◇◇◇
その日の午後。
ファン向け動画の撮影。
「それじゃあ最後に、armyの皆さんに一人一人メッセージを!」
メンバー皆がカメラを見る。
「army!いつも応援してくれてありがとう!」
「これからも頑張ってくのでよろしくお願いしまーす!」
などなど、メンバーが順番に話していく。
テヒョンがジョングクを見る。
ジョングクもテヒョンを見る。
二人とも顔がデレデレだ。
ジョングクが口を開く。
「ヒョン大好き――…あ」
周りの視線が一気に集中する。
「……です!」
「……メ、メンバーとして!」
「友情!」
「友情です!」
二人は赤面しながら必死に言い訳する。
後ろのメンバー全員が机に突っ伏した。
スタッフが笑いながら叫ぶ。
「もういい! 今日は二人を離して撮影します!」
テヒョンとジョングクはしょんぼりしながら別々の位置へ移動する。
けれど。
離れた場所からこっそり目を合わせて。
二人だけで、にっこり笑った。
その笑顔を見て、ジミンは思った。
――これは、多分一生隠し通せない。
そして今日もまた、メンバーたちは二人の恋を守るため、胃薬を必要とするのだった。
end.