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#イラスト部屋
高橋えのき
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「んんー!おいしぃ!!」
イタリアンのお店でピザを頬張るととろとろのチーズとベーコンの香ばしさが交わり食べた瞬間思わず言葉が出る。
「シンプルなの1番美味しいんだよねぇ。お酒も美味しいし」
「飲み過ぎんなよぉ?」
揶揄うようにいうと、グラスを置いて
「流石にベリ子の前でそんな飲まないよ」
「え?」
なんて言うから思わず心臓が跳ねる。
違う違うよ、これトラの…いつものやつ。
…いつもの、?
「どう、して?」
配信でもよく甘い言葉は言ってる。
優しくて、頼れるお兄さんが渚トラウト。
でも、なんだかそれがつっかえて思わず聞き返すと今度はトラがえ?と言って視線が絡む。
「や…それは…」
「失礼致します、お待たせ致しました」
トラが何か言おうとした時頼んでいたグラタンを店員さんが持ってきてくれる。
2人でお礼を言うとにっこりと笑顔を向けて去っていく。
それは…何だったのかな。
「熱いから気をつけなよ」
「うんありがとう」
取り分けてくれたお皿をもらう。
私はあんまり食べれないから全部ベリーとトラで半分こ。
これもいろんな野菜が入ってて美味しい。
「あ、ベリ子そういえばあの映画みた?今流行ってるやつ」
スマホで見せてくれたのは良く話に出てくる人気のアニメ映画だった
「見てなぁいっまじ気になってんだよねそれ」
「明後日休みなら一緒に行きません?」
「え、行きたいっ行こ行こ!あ、ベリーそこの近くにできたカフェ気になっててぇ」
いつもの楽しい会話に段々と酔いが回りぼやけていく思考。
「ふはっヤバかったよねあれ!またみんなで集まってやろぉ」
ご飯を食べ終わってデザートも食べて。
外に出る頃には少しだけ足元がふらつく。
「大丈夫?」
「うん、楽しいぃ」
「ふふっならよかった」
「ね、ちょっと散歩しよぉ。めっちゃ夜風気持ちぃよ!」
楽しくなって踏み出すと段差があって踏み外す。あ、やば…
「っ…わ”!」
ぐらっとする視界に思わず目を瞑ると腕を掴まれてトラの元に引き寄せられる。
「ちょ!あぶな!俺も酔ってるんだから気を付けてねぇ。」
「うぅ”、ごめん。」
「ふっ良いけど、ごめんね腕痛くなかった?」
「うん、ありがと」
体制を立て直し歩き出すと危ないと思ったのか無意識か車道側にトラが行く。
私から手を繋ぎ少しだけくっつくと少しだけぴくりと身体が跳ねる。
「何」
「またこけるから」
言い訳にもなってないような言葉が飛び出たがそれ以上トラは追求せずいつもより少しだけゆっくり歩いて夜道の散歩を楽しんだ。
ずっと、続けば良いのに。
トラの顔を見上げると優しく微笑んでくれる。
好き。
そのふた文字の言葉。
離れ際に言うつもりだったのに。
「またね。今日はありがとう!」
「ん、ありがと。ちゃんと鍵閉めて寝るんだよ」
なんていつもの会話で終わっちゃった。
トラの背中を見えなくなるまで見つめる。
こうやって、あと何回…
「何回でぇ、言えるかなぁ」
夜中に呟いても誰も答えてくれない。
私は触れた彼の体温を思い出し、ベッドで眠りにつく。
明後日…には、言いたいな。