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楽屋のソファの真ん中で、NAOYAはいつものようにTAKUTOの隣にぴったりと身体を寄せていた。
「ねえたっくん、今日の衣装もめちゃくちゃ似合ってる。というか、今日も今日とて顔が良いね?」
距離感ゼロで覗き込んでは、コロコロと嬉しそうに笑う。普段通りの光景だ。NAOYAのストレートすぎる愛情表現に対し、TAKUTOはいつものようにフッと息を吐き、視線を目元の前髪に隠しながらそっけない態度をとるはずだった。
「はいはい、ありがとう。ちょっとナオ、近いって……」
そう言って軽く肩を押して距離を取るのが、二人のいつもの決まり文句。……のはずだった。
しかし、今日のTAKUTOの様子はどこか違っていた。NAOYAに肩をすり寄せられても拒む様子を見せず、それどころか耳の先端まで分かりやすく真っ赤に染めている。
「……たっくん? どうしたの、顔赤いよ? 体調悪い?」
不思議に思ったNAOYAが顔を覗き込もうと身を乗り出すと、TAKUTOは視線を小さく彷徨わせたあと、キュッとNAOYAのジャケットの裾を指先でつまんだ。
「……悪くない。体調は、ぜんぜん普通」
ぽつりと呟かれた声は、いつもより少し低くて、どこか甘えてねだるような響きを含んでいる。そのままTAKUTOは、逃げるようにNAOYAの肩口へと自分の額をこてんと預けてしまった。
「えっ……」
予期せぬ反応に、今度はNAOYAの方が硬直する。いつもはツンツンしていて、どれだけNAOYAが絡みに行ってもクールにあしらわれるのが常だった。それなのに今のTAKUTOは、まるで甘えたい盛りの子猫のように、おとなしく身を委ねてきている。
「……ナオの匂い、落ち着く」
TAKUTOの口からこぼれた言葉に、NAOYAの胸が跳ねた。いつも攻め気満々なNAOYAだが、いざTAKUTOから不意打ちの「デレ」を浴びせられると、キャパシティがあっという間にオーバーしそうになる。
だが、ここで焦るわけにはいかない。いつも自分をかわしてばかりのタクトが、奇跡的にこんなにも素直で可愛い姿を見せているのだ。
(……待って、今日のたっくん可愛すぎない? やばい、よしよししたい)
驚きを通り越して愛おしさが爆発したNAOYAは、すぐに表情をやわらかな笑みに変えると、そっと腕を回してTAKUTOの身体を抱き寄せた。
「なーんだ、たっくん。今日は素直で可愛い日なんだ?」
NAOYAは優しく微笑みながら、TAKUTOのサラサラとした髪にゆっくりと指を通し、頭を撫で始めた。そのまま頬を擦り寄せるようにして、トントンと背中をあやしてあげる。
「……ツンツンしてないたっくんも、すっごく可愛い。ずーっとこうしてていいよ」
いつもの「デレ」をさらに増量させて甘い声で囁くと、NAOYAの腕の中でTAKUTOは小さく息を漏らし、さらに深く身体を預けてきた。
「……今日だけだから。……ナオがうるさいから、合わせてあげてるだけだから……」
口ではまだそんな可愛らしい抵抗を試みているものの、ぎゅっとNAOYAの服を握りしめる手には全く力が入っていない。
普段の立場がすっかり逆転し、素直に甘えてくるTAKUTOの可愛らしさを全身で噛み締めながら、NAOYAは「明日からもこのモードになればいいのに」と密かに心の中で願いつつ、愛おしそうにその頭を何度も何度も撫で続けた。
コメント
1件
えみさん、読ませていただきました〜! 普段はツンツンしてるTAKUTOが、今日だけすごく素直で甘えたさんになってて、そのギャップに胸がきゅんとしました💕 特に「ナオの匂い、落ち着く」って呟くところ、普段のクールなイメージからすると破壊力ありすぎです…!思わず「ずるい!」って叫びたくなりました。 ナオヤが戸惑いながらも優しく撫でてあげるシーンも、ふたりの距離がいつもと逆転してて新鮮でした。続きも楽しみにしてますね!