🐇🍣明日上がるヨ❕
一旦先こっち上げちゃいます🙂↕️🙂↕️
衝動書きの意味わからん作品だけど12000文字あります本当になんで。
めちゃくちゃ長いのでご注意ください。
あと作品の流れ的に青さんお医者さんじゃないと意味わからんことになるのでお医者さん青さんです
⚠️注意⚠️
・nmmn注意
・キャラ崩壊注意
・青さん医者設定あり
・通報しないで欲しいです
・運営さん愛してます
ここ最近、ないこの体調はおかしかった。
熱が上がったり、下がったり。
そのたびに「平気だよ」と笑って、
水を飲んで、またパソコンの前に座る。
それが何度も繰り返されていた。
赤「ないくん、またおでこ熱いよ……」
桃「ちょっとだけ上がっただけ。すぐ下がるって」
水「“すぐ下がる”って言葉、もう三日連続で聞いてる……」
紫「お前、それ“平気ちゃうやつ”やって、」
ないこは苦笑して肩をすくめた。
顔色は悪い。声も少し掠れている。
そんな中、リビングの隅で黙っていたいふが立ち上がった。
青「ないこ、こっち来い」
桃「え、なんで?」
青「ええから。……診せて」
小さな医療ポーチを取り出して、
体温計、聴診器、ライト。
紫「出た。医者モードのいふくん」
赤「まろ先生ー!」
水「あの雰囲気、誰も逆らえないやつだ……」
いふが真顔で言う。
青「上着脱げ。……呼吸浅いな。喉見せてみ?」
ないこが少し戸惑いながらも従う。
ライトの光が、喉の奥を照らす。
青「……あー、こりゃあかん。炎症あるし、熱も上がりっぱなしや」
桃「いや、昨日は37.2まで下がったし……」
青「“下がった”んやなくて、“無理やり下げた”んやろー?薬でごまかして、また仕事しとったな?」
図星すぎて、ないこが目をそらす。
黒「……おい。ほんまにやっとったんか」
紫「お前……どんだけ無理すんねん」
赤「そんなの、体がかわいそうだよ……」
水「僕、ないちゃんの笑顔見たいだけなのに……」
5人の声が重なる。
ないこは苦く笑うしかなかった。
桃「……俺、リーダーだからさ、みんなの前で弱いとこ見せたくなくって」
青「リーダーやからなに?人間なんやから限界があるやろ」
黒「お前が無理することが、一番メンバーに刺さんねん」
紫「お前な、無理して笑われへんなったら意味ないやろ」
赤「ないくんの笑顔、りうらだいすきなのに」
水「僕も。だから無理しないで」
少し沈黙が落ちたあと、いふが静かに言った。
青「これ以上は、俺が止める。今日から“医者命令”で、仕事禁止。解熱剤もちゃんと飲め。
それから――」
いふはゆっくり指を鳴らして、みんなを見回した。
青「交代制で監視。夜中にPC触ったら即没収な」
桃「え!?待って!」
紫「おーけー、まろせんせーい」
水「僕、看病係する!」
赤「りうら、冷えピタ持ってくる!」
黒「俺は布団とポカリやな」
桃「……いやいや!過保護すぎだろ!」
青「お前には過保護ぐらいでちょうどええからなぁ。無理しすぎるんやし今日くらい甘えや」
桃「……まろ、医者のくせに台詞がずるいな」
青「黙れ患者」
夜。
ないこはベッドの上で、うつらうつらしながら
部屋の隅で5人の影を見た。
初兎といむがゲームで小声ではしゃぎ、
りうらが冷えピタを替え、
いふが熱を計り、
悠佑が静かにタオルを絞っている。
――ああ、俺、こんなに守られてたんだな。
熱のせいで涙がにじむ。
けれど、そのぬくもりは確かだった。
桃「……ありがと、みんな」
その言葉は誰にも届かなかったけれど、
部屋の空気が少しだけ、やわらかくなった。
朝。
カーテンの隙間から光が差し込む。
静かな朝のリビング。
テーブルには、昨日の夜そのままになったマグカップと、
寝落ちした5人の姿。
いふだけが早く目を覚ましていた。
手には小さな医療ポーチ。
聴診器の冷たい輪を指であたためながら、
ないこの部屋をそっとのぞく。
布団の中、ないこが息を荒くしていた。
青「……おはよう、ないこ。起きられるか?」
桃「……おはよ、まろ……ちょっと、だるいかも」
青「しんどいよなぁ、、熱計ってみ。一旦」
体温計を差し出しても、ないこの手がふるえて受け取れない。
いふがそのまま静かに手を添える。
ピッ。
表示された数字は「38.9」。
青「……うーん上がっとるな」
桃「うそ、下がったと思ったのに……」
青「体温計は嘘つかんやろw」
そう言いながら、いふは手際よく冷えピタを貼り替え、
聴診器を胸に当てた。
青「息吸って、吐いて。……もう一回。はい、止めて。」
青「うん。軽い気管の炎症。喉も腫れとるね。完全に過労性の発熱やなぁ」
桃「なんか、医者みたいだな……」
青「医者やからねー」
桃「……ほんとに?」
青「ほんまに。医籍登録済みやで。まぁもう辞めたねんけど。」
ふっと笑って、いふは薬を取り出す。
青「解熱剤飲んで、スープ飲んで、寝る。それが今日のお前の仕事。わかった?」
桃「……反論したら?」
青「点滴コース」
桃「……はい」
そのやり取りを聞きつけて、
寝ぼけ眼の初兎といむが顔を出した。
紫「おはよ……って、うわ、まだ熱高いん?」
水「ないちゃん……顔真っ赤だよ!」
赤「ないくん大丈夫なの?」
黒「おーい、落ち着けお前ら。まろに任せとき。」
いふは慣れた手つきで氷枕を整えながら、
淡々と指示を出す。
青「りうら、ポカリもう一本持ってきてー
初兎はスープ温めてきて
ほとけお前はタオル濡らしてこい
あにきは俺らの朝ごはん作って🥹
水「おけ」
紫「りょーかい!」
部屋が一気に動き出す。
桃「……みんな、そんな大げさにせんでも……」
青「喋らんでええから喉休ませな」
桃「……まろ、なんか優しいね」
青「いつも優しいやろー?w」
いふはないこの手首を取って、脈を測る。
その手は医者らしく正確で、同時に仲間らしくあたたかい。
青「ないこ」
桃「ん?」
青「真面目な話するで?」
桃「はい」
青「熱上がったり下がったりっていうのは、体が“もう限界”ってサイン出しとる証拠なんよ。薬で一時的に下げても、原因治さな意味ない」
桃「……ストレス?」
青「そう。身体的にも、精神的にも。お前は無理する分、治るのも時間かかる。せやけど……その間、俺らがおる」
桃「……俺、リーダーなのに」
青「リーダーでも人間や。人間は、ちゃんと休む生き物や」
少し間があいて、
ないこが目を細めて微笑んだ。
桃「……ありがと、まろ」
青「よろしい。合格」
その瞬間、ドタドタと他のメンバーが戻ってきた。
赤「ポカリ持ってきた!」
紫「スープもー!」
水「タオルしぼってきた!」
青「おう、よくできました!全員看護助手合格やねー」
紫「うわ、まろちゃん謎にテンション高い」
赤「まろ先生すごい!」
水「僕たちもお医者さんチームだ!」
みんなの声があたたかく混ざる。
その真ん中で、
ないこは半分眠そうに笑いながら、
小さくつぶやいた。
桃「……ほんと、みんなおおげさやな……でも、ありがと」
いふは苦笑して、毛布を直した。
青「大げさぐらいでええやろw全員ボケたら、俺がツッコむ」
部屋の中に、小さな笑いが広がった。
熱で赤い頬のないこは、
その笑い声に包まれながら、静かに目を閉じた。
ゆるくカーテンが揺れていた。
窓の外は昼の光。
部屋の空気はあたたかくて、
毛布の中で眠っていたないこが、ゆっくり目を開ける。
体の芯にまだ熱がこもっていて、
頭が少しぼんやりする。
枕元の時計を見ると──12時半。
桃「……昼か」
寝過ぎたな、と思って起き上がろうとすると、
体が思ったよりも重い。
ふらっと視界が傾いたそのとき。
トントン──。
静かにドアがノックされた。
水「……ないちゃん、起きてる?」
桃「……あ、うん。起きてるよ」
ドアの隙間から、優しい声と一緒に顔を出したのは、柔らかい笑顔のいむだった。
水「起きたばっかり?」
桃「ん、まあ……起きてぼーっとしてた」
水「まだ熱ある?」
桃「ちょっと下がったかも。たぶん……」
いむがベッドのそばに腰を下ろして、
おでこに手をあてる。
水「……うーん、まだ少し熱いね」
桃「お医者さんみたいなこと言うやん」
水「僕いふくんの助手だから」
桃「まろでいいんだww」
ふっと笑う。
その笑い方がやさしくて、
ないこの胸の奥が少しあたたかくなる。
水「みんな、リビングで静かにしてるよ。
“ないこ起きるからうるさくしたらあかん”
って、あにきが」
桃「……あにき怖いな」
水「怖いけど、優しいでしょ?」
桃「まぁねw」
水「僕ね、ないちゃんが寝てる間ずっと思ってた」
桃「んー?なにを?」
水「ないちゃんって、“頑張る”って言葉を誰より簡単に使うけど、ほんとは一番重い意味で使ってるなって」
ないこが、少し目を伏せる。
桃「……そう見える?」
水「うん。でもね、僕たちもうちょっと、“頼られる”ってことしたいんだよ」
桃「……いむ」
水「僕らのリーダーは、無理してる姿より、笑ってる方が似合うから」
その言葉に、ないこは少しだけ笑った。
まだ声がかすれてるけど、笑い声はやさしい。
桃「……そんなこと言われたら、泣きそうになるやん」
水「泣いたらいいよ。泣いたら、また笑えるでしょ?」
桃「……うん」
小さくうなずいて、
いむが手元の水を差し出す。
水「はい、お水。薬も一応置いとくね」
桃「ありがと」
水「ごはん食べれそう?」
桃「……少しなら」
水「よし、じゃあいふくんに言っとくね。“患者さん回復傾向です”って」
桃「報告制なんや……」
水「うん。報告大事だから」
ないこは苦笑しながら、
枕にもう一度体を預ける。
桃「いむ」
水「なに?」
桃「……ありがとね。なんか、いむが来ると空気が柔らかくなる」
水「えっ、ほんと?じゃあ今日一日、僕ここにいていい?」
桃「……うん」
水「やった!」
いむが笑って、そっと毛布の端を直す。
部屋の中には、昼下がりの光と、
二人分の穏やかな呼吸音だけが流れていた。
しばらくして、部屋の中はほんのり静かだった。
外では誰かが小さく話してる声がするけど、
ここだけはまるで時間が止まったみたいに穏やか。
いむはベッドの横の椅子に座って、
ぶらぶらと足を揺らしながら、
ぼんやりと寝顔のないこを見ていた。
水「……やっぱり寝顔もかっこいいなあ」
桃「……聞こえてるからな」
水「あっ、起きてた」
ないこ「寝たふりしてたらなんか言うかなって思って」
水「うわ、ズルい」
そんなやり取りをしていると、
廊下の方で、
“コンコン”と優しいノックの音がした。
水「どうぞー」
静かにドアが開いて、顔をのぞかせたのは──りうら。
手にはトレイを持っている。
そこには温かそうなおかゆと、
少し冷ましたポカリのコップ。
赤「……入ってもいい?」
水「もちろん!」
りうらがゆっくり入ってきて、
目に映ったのは、
笑顔でないこの顔をずっと見ながら足をぶらぶらさせてるいむ。
赤「……ほとけっち、なにしてんの?」
少し笑いながら首をかしげる。
水「看病中!」
赤「看病っていうか……“観察”だよね?」
水「ちがうよ! 癒しを届けてるの!」
桃「いや、完全に見守りっていうか監視やろ……」
赤「ふふっw……なんか、平和だね」
りうらが静かにベッドのそばに来て、
おかゆをサイドテーブルに置く。
赤「にきが”お昼になったら食べさせてあげて”って」
水「おおっ、ナイス助手その2!」
赤「え、助手制度あるの?」
桃「さっき勝手にできてた」
りうらが小さく笑って、
スプーンを手に取る。
桃「ほら、ないくん。少しでも食べなきゃ。冷めちゃうよ」
桃「……ありがと。りうらが作ってくれたの?」
赤「そう!俺とにきで作った!まろは味見してた。」
水「えっ、それずるい!僕も食べたかった!!」
桃「……なんか二人してほんま保育士みたいやな」
赤「だってないくん、子供体温だからね」
桃「またそれ言う……」
りうらが笑って、スプーンをそっと差し出す。
ないこが一口食べると、ほっとしたように小さく息を吐いた。
桃「……うんま」
赤「お、よかった」
いむがその様子を見て、満足そうに頷く。
水「ね、元気出てきたでしょ?」
桃「……まあ、そうかも」
赤「じゃあこのあとちゃんと寝直すんだよ?」
水「うんうん、“いふくんの指示”だからね」
桃「……まろ、俺より強い気がする」
赤「そうだね。でも、ないくんより優しいよ」
桃「俺も優しいけどな?」
水「いやそうなんだけど、でも“無理する優しさ”だから、今日は“休む優しさ”にしてね」
その言葉に、ないこが少し黙って笑う。
桃「……お前ら、ほんまにずるいな」
水「え?」
桃「そんなこと言われたら、また頑張ろうって思っちゃうやん」
赤「それでいいよ。また頑張るときは、りうら達の隣で頑張って」
いむがうれしそうに頷いて、
りうらがそのまま静かに座る。
三人だけの小さな部屋で、
午後の光がやわらかく差し込んでいた。
窓の外の風がカーテンを揺らして、
いむの足のぶらぶらがまたゆっくり動く。
赤「……やっぱり、こういうの、いいね」
水「うん。ないちゃんが笑ってると、空気まであったかい」
桃「……お前らのおかげだよ」
言葉のあと、
静かな沈黙。
でもその沈黙は、ちゃんと“幸せな音”をしてた。
おかゆを半分ほど食べ終えたころ、
部屋の中はすっかり穏やかになっていた。
湯気が静かに立ちのぼる。
カーテンの隙間から差す光が、
ないこの髪をやわらかく照らしていた。
赤「ないくん、少し顔色戻ってきたね」
桃「ん……さっきより楽かも」
水「でしょ?僕の癒し効果!」
赤「それはおかゆの効果でしょ」
水「え〜!僕も関係あるもん!」
ないこがふっと笑う。
その小さな笑い声に、
二人はちょっとほっとしたように顔を見合わせた。
桃「……こうやって笑うの、久しぶりな気がする」
赤「最近ずっと忙しかったもんね」
水「夜も仕事してたでしょ?あにきといふくん怒ってたよ」
桃「……バレてんの?説教コースやん、、」
赤「ないくん隠し事できないでしょ」
桃「ほんと、俺ってわかりやすいな」
水「でもね、わかるってことは、僕たちがちゃんと見てるってことだよ」
赤「そうそう。ないくんが無理してると、部屋の空気までピリってするんだもん」
桃「そんな伝わってんのか……」
水「うん。でもね、“頑張らなきゃ”って思う気持ち、僕もわかるから、責めたりできないよ」
いむが少し笑って、
ないこの布団の端を直す。
水「……僕ね、ないちゃんがリーダーでよかったってほんとに思ってる」
赤「うん。りうらも」
桃「……なんで?」
赤「ないくんって、ちゃんと見てくれるじゃん。歌の練習でも、疲れてても誰かのこと優先するし」
水「ね。自分のこと後回しにしすぎだけど」
桃「……癖なんだろうね、学生の頃から生徒会長とか雑用係してたし、」
水「じゃあ僕たちが治す」
赤「リハビリだね」
桃「リハビリて」
水「人に頼るリハビリ」
赤「休む練習でもいいね」
ないこはその言葉に、
しばらく黙ってから、小さく息を吐いた。
桃「……wありがとうねなんか、俺、最近ずっと“頑張らなきゃ”って思ってたけど……今は、ちょっとだけ“甘えてもいいかも”って思えてきた」
水「それそれ!それが正解!」
赤「やっと“患者さんらしく”なったね」
桃「ふざけんな患者じゃないからwwこんな生意気な患者居ないだろw」
水「でも優等生だよ。ちゃんとおかゆ食べたし」
赤「お水も飲んだし」
水「笑ったし」
赤「ちゃんと喋ったし」
桃「採点方式なんだ?これ」
三人の笑い声が重なって、
部屋の空気がまた少しあたたかくなる。
水「ないちゃんさ、今度の休み、僕らでなんかしよ?」
桃「なんかって?」
赤「外出じゃなくていいよ。おうちで映画とか、ゲームとか」
水「そうそう、“何もしない日”を一緒に作るの」
桃「……“何もしない日”か。いいな、それ」
赤「決まりだね」
水「じゃあ僕らが計画立てとく〜」
桃「“何もしない計画”って言葉、矛盾してるけど」
水「いいの!愛があれば成立する!」
赤「それは無理あるけど……まあ、いいか」
ないこが小さく笑って、
目を細める。
その笑顔を見て、
りうらもいむも自然と同じ笑顔になった。
部屋の外では、夕方の光が少しだけ色を変え始めていた。
窓から入る風がカーテンを揺らして、
その柔らかな時間を包み込んでいく。
3人の話は、
しばらくの間、なんてことのない世間話に変わっていた。
水「ねぇねぇ、次の配信でさ〜、なんか“おうちトーク回”とかやりたくない?」
赤「いいね。ないくん家っぽい雰囲気そのまま映せそう」
桃「俺ん家だけはやだ。お前ら散らかして帰るんだもんあの後の掃除大変なんだよ?」
水「でもリスナー喜ぶと思うけどなぁ〜」
ないこが苦笑して、
手元のマグカップを持ち上げる。
まだ少しだけ熱の残る指先が、温かい飲み物を確かめるように包み込んだ。
赤「てか、ないくんほんと喉大丈夫?」
桃「あー……ちょっとかすれてるけど、まぁ平気」
水「“まぁ平気”がいちばん信用ならないけどなぁ」
赤「それな」
笑い声が重なったそのとき──
ノックの音が“コンコン”と軽く鳴った。
青「お邪魔するで」
ドアが少しだけ開いて、
いふが入ってくる。
白いシャツの袖をまくって、
その顔はいつもの穏やかな笑みだった。
青「楽しそうやなぁ」
水「お医者さん来た〜〜!」
赤「まろ先生、回診ですか」
青「何その呼び方恥ずいねんけどww」
青「体温測んでないこ」
ないこが少しだけ苦笑しながら、
素直に体温計を貰う。
ピッ、という電子音が鳴って数秒後——
いふが画面を覗き込む。
青「……お、下がっとるやん」
桃「まじ? よかった……」
青「うん。よう頑張ったな」
いふが手の甲をないこの首に軽く当てて、
体温を確かめるように撫でる。
青「熱もだいぶ落ち着いとるね。まぁ、話しててもええけど、あんま夜更かしせんようにな」
水「はーい!」
赤「やったー!」
桃「またうるさくなるよ、、」
青「でもないこが優先やからな〜」
水「分かってるよー!」
青「お前らもちゃんとはよ寝るんやで。じゃ、俺リビング戻るわ」
ドアの前でいふが振り返る。
柔らかく笑って、
青「……よう休んでな。このまま熱、もう上がらんように」
そう言って、静かにドアを閉めていった。
残された3人は、
ほんの数秒だけ沈黙して、
そのあといむが小さく息をついた。
水「……ね、いふくんってやっぱり頼れるよね」
赤「え、ほとけっち珍しくない?」
水「ふと思ったの!僕だって褒めたい時はあるんですー!」
桃「まろってなんであんな落ち着いてるんだろうね」
水「それが大人の余裕ってやつ?」
赤「ないくんも似てると思うけどね」
桃「え、俺?どこが?」
水「たまに空気落ち着かせる声してるもん」
桃「そんなことないけどね、w」
ないこは少し照れくさそうに笑った。
いふが部屋を出てから、
しばらくの間、3人はなんとなく小さな声で話していた。
いむが笑ったり、りうらがうんうん頷いたり。
いつの間にか、窓の外では風がゆっくり鳴っていて、
部屋の中はぽかぽかと温かかった。
桃「……お前ら静かになったな」
水「んー……ねむ……」
赤「……ねむい……」
ないこが思わず吹き出す。
桃「話し始めたのそっちじゃね……?」
けど返ってくるのは、
いむの寝息と、りうらの小さな呼吸の音だけ。
ベッドの横で半分崩れ落ちるように、
いむがそのまま寝落ちしていた。
その隣でりうらも、いむにこくん、と頭を傾けて眠っている。
桃「……ほんま、自由やなこいつらw」
桃「仕方ないなぁ、、」
小声で笑いながら、
ないこはりうらをそっと起こさないように腕を差し入れて、
軽く持ち上げるようにしてベッドの上へ。
同じくいむもお姫様抱っこでベッドの上に寝かせた。
いむはふにゃっとした顔のまま、
ないこの肩に一瞬頭を預けてから、そのまま枕へ。
りうらは寝ぼけた声で「……ないくん……」と呟いて、
布団の端をぎゅっと掴んだ。
桃「……あー、もう……なんなんだこいつら」
布団を整えて、2人の肩までかける。
そして静かに電気を落とす。
暗い部屋の中で、
寝息が2つ、静かに重なって響く。
桃「……馬鹿面だなぁ、w」
ないこは小さく笑って、
自分もその真ん中に身を滑り込ませた。
いむが少しだけ寝返りを打って、
無意識にないこの方へ腕を伸ばす。
りうらも反対側から、
そっとないこの服の裾を掴んだまま眠っていた。
桃「……子供かこいつら」
そう呟きながら、
ないこは2人の頭をそれぞれ一度ずつ撫でた。
柔らかい髪の感触。
穏やかな寝息。
それだけで胸の奥がじんわりあたたかくなる。
桃「…俺も寝るか」
桃「おやすみ」
そのまま、ないこも静かに目を閉じた。
少しだけ残る熱と、
それを包み込むような温もりに守られながら。
──その瞬間だった。
ドアが“キィ”っとゆっくり開く音。
そして、部屋に入ってきた誰かの小さな笑い声。
紫「……なにしてんの、これwwww」
突然の爆笑に、ないこが半分顔を上げた。
桃「……おい笑うな、俺がいちばん意味わかってねぇんだよ……!」
初兎はドアのところで膝ついて笑い転げてる。
ベッドの上では、いむがないこの胸元を抱えて寝てて、
りうらは反対側で布団に埋もれてる。
紫「いや、絵面やばいってwwどんな修羅場やねんこれ!」
桃「修羅場って言うなww寝かせたらこうなったの!w」
初兎が笑いながら近づいてきて、
ふわっと布団の端を持ち上げる。
紫「え、じゃあ僕も混ぜてや」
桃「は?おま──やめて上乗らないでwwお前重いからやだww」
初兎がにやっとして、
わざとベッドに上半身を乗せようとする。
桃「やだって!落ちる落ちる!wwいむが潰れるからやめろ!ww」
紫「いむくん柔らかいし大丈夫やろ!」
桃「大丈夫じゃないから!w」
笑い声を抑えながら、
ないこは初兎の肩を軽く押して退かす。
初兎は“ちぇー”と子供みたいな顔して、
ベッドの端に座り直した。
紫「てかないちゃん、めっちゃ優しい顔して寝かせてるやん。お父さんかと思ったわ」
桃「うるさいなぁ……誰のせいだと思ってんだ……」
紫「りうちゃんといむくんか。あー、でもこの並び落ち着くわぁ〜」
そう言って、初兎は勝手に布団の端に潜り込んで、
ないこの足のあたりに丸まった。
桃「え、そこなん?猫かお前は……」
紫「にゃー」
桃「やかましいわww」
声を殺して笑い合いながら、
そのまましばらく静かになる。
寝息のリズムがまた3つに増えて、
ないこは天井を見上げて、
ぽつりと小さくつぶやいた。
桃「……ほんと、賑やか通り越してうるさいな」
その声に、
初兎が眠そうに
紫「……ええやん、それが僕らやろ」
とだけ答える。
ないこは少し笑って、目を閉じた。
静かで、あったかい夜。
全員そろってるってだけで、
それがいちばんの癒しだった。
ゆっくりとカーテンの隙間から光が差し込む。
部屋の中はまだ静かで、寝息がぽつぽつと混ざっている。
ないこはふわっと目を開けると、
足元から小さな気配を感じた。
桃「……ん?」
目を凝らすと、初兎が布団の足元から、顔だけひょっこり出していた。
紫「おはよ、ないちゃん〜」
ないこは思わず目を丸くして、布団の端まで手を伸ばす。
桃「お前まだそこ居んの!?体バキバキだろそんなん大丈夫?」
紫「だって、混ぜてって言ったやん」
桃「いや、言ったけど!夜中になったらソファとかに移動すると思ってたのww」
初兎は小さくぷいっと口を尖らせる。
その顔に、寝ぼけながらも愛嬌があって、ないこは苦笑した。
桃「……あー、でも、なんか落ち着くからいっか」
紫「ふふ、せやろ? みんなで寝ると楽しいねん」
視線を上に移すと、
いむはまだ寝ていて、足だけないこの胸元にかかっている。
りうらも反対側で布団に潜ったまま、静かに寝息を立てていた。
桃「……こいつら、朝までぐっすりだな」
初兎がにやっと笑って、
布団をちょっとずらしながら、
ないこの腕の上に頭を乗せようとする。
桃「おい、やめww お前重いからやだって」
紫「え〜、しょうがないやん〜」
桃「いや、足元で寝とけww」
初兎は小さく“ちぇー”と舌を出しながら、
それでもほんの少しないこの腕に頭を寄せて丸まる。
その隣で、いむが軽く寝返りを打つ。
手がないこの腕にかかり、
りうらは布団に潜ったまま少し体をくっつける。
ないこは思わず小さく息を吐き、
目を閉じたまま、胸の中のぬくもりを感じる。
桃「……まあ、いっか。みんな揃ってるなら、朝からこうやってても」
小さな笑い声と寝息が混ざり合う中、
部屋の外では朝の光がゆっくりと広がっていった。
紫「……ねえ、ないちゃん」
桃「ん?」
紫「このままもっかい寝ててもいい?」
桃「……いいよw俺は付き合うよ」
ふふ、と笑い合う声が、朝の光に溶けていった。
ふとした瞬間、
ドアの開く音と元気な声が響いた。
黒「おい、はよ起きろおまえら!」
その声に、ベッドの中で目を閉じていたないこが慌てて起きようとする。
しかし、悠佑の視界に飛び込んできたのは、信じられない光景だった。
ベッドの上には
•足元に丸まった初兎
•胸元で腕を絡めて寝るいむ
•反対側で布団に潜ったまま寝てるりうら
そう、4人がぎゅうぎゅうで同じベッドに寝ているのだ。
黒「……え? ええっと、ソファに2人、ベッドに2人やろな、とか思っとったんやけど……w」
その予想は完全に裏切られ、思わず吹き出す。
黒「お前ら何しとるんwwww」
桃「やめろ悠佑!写真とか撮るな!w」
黒「なんでそんな馬鹿やっとるん?www」
いむとりうらはまだ寝ぼけて半分目を開け、
初兎は寝返りしながらにやにやしている。
桃「助けてぇ〜!なんでこうなんの!」
紫「ふふ、おもろいやんww」
赤「みんな起きてんの、、」
水「ないちゃん……重いけど可愛いから許す」
桃「こっちのセリフ!!重いんだよおまえら!!」
ないこはベッドの端に手をつき、
なんとか体勢を整えようとするが、
すでに4人の体重で押しつぶされかけていた。
桃「悠佑……助けてぇ……!」
黒「はいはい、わかったww」
そう言って笑いながら、悠佑は手を伸ばし、ぎゅうぎゅうの中のないこを救出すべく手伝おうとする。
ベッドの上は混沌そのもの。
笑い声と寝ぼけ声と、必死に脱出しようとするないこの声が、
朝の光の中でふわっと弾ける。
紫「ないちゃん足の裏くすぐっていい?w」
桃「お前それだけは──やめwwwおいwwwwやめてwww」
朝のベッドは完全に“笑いと混乱の巣窟”と化した。
桃「あにきぃ……ほんとに助けてぇ……」
黒「しゃーないなぁ、ほら、動かんとじっとしとけよ」
そう言うなり、悠佑はベッドに近づいて、
軽々とないこをひょいと抱き上げた。
桃「わっ、ちょっ、え、ちょ待っ──!」
黒「ほら、脱出成功。……まったく、朝からなにしてんねんお前らは」
ないこは完全にお姫様抱っこのまま、ぽかん。
後ろでいむとりうらが同時に声を上げた。
水&赤「え!? 僕らは!?!?」
悠佑は振り返って、満面の笑み。
黒「お前らは──初兎に運んでもらえ」
紫「え僕!?!?!?」
その瞬間、りうらが無言でスッ……と動く。
そして、ためらいなく初兎の背中に乗っかった。
紫「ちょっ、ちょっと待てぇ!? なんでやねん!!」
赤「最年少なんだからいいでしょ」
紫「どんな理屈やねんwww」
いむは隣で口を尖らせながら笑っている。
水「じゃあ僕は?!」
紫「ほな、いむくん一人で下来なよww」
水「えぇぇぇ!?!?!」
ないこは悠佑の腕の中で笑いながら、
桃「いやもう自由すぎるやろお前らww」
と肩を震わせる。
悠佑はそのままないこを抱えたまま、
階段をゆっくり降りていく。
後ろでは、初兎がりうらを背負いながら、
いむが「待ってよぉ〜!」と追いかけてきた。
黒「こら、廊下で走んな!朝から騒がしすぎや!」
桃「……俺、これ本当にリーダーなんだよね?」
黒「せやで。見た目は抱っこされてるけどな」
桃「言うなそれww」
リビングに着く頃には、
全員笑いすぎて半分息が上がっていた。
紫「りうら、重いってぇ!」
赤「僕、軽いもん!」
水「僕だけ歩きでずるくない!?」
紫「いむくんかわいそー」
水「思ってないじゃん!!!」
桃「まぁまぁ、朝から笑えたしいっか」
黒「ほんまや。ええ目覚めになったわ」
笑い声がリビング中に響いて、
カーテンの隙間から朝の光が差し込む。
あたたかくて、やさしい朝。
そして、今日もこの6人らしい騒がしさで始まった。
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コメント
7件
なんか、まさに家族って、感じ
すごい嬉しい序盤の文なんだけどww 🍣🐇たのしみー!! やわらかいない子ハウスって感じして良い
