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ただそっと肩が当たる。
隣のアイツの頬が赤く染まる。肩が触れ合って、心臓がドキンと跳ね上がる。
どうしてこうなったんだろう?
俺はどうして気になってるやつと相合傘をしているんだ…?
放課後.雨は雨足を強め、降っている。
最悪…今日傘を持ってきていない。
天気予報なんて見る暇なかったから…
どうするもんか…
「いーるま?どうしたの?」
「あ、なつ」
「ん?もしかして、傘忘れた?」
「…」
「んだね(笑」
「悪いかよ」
「んーん、別に〜」
おちょくるかのような声でそう言うなつ。
…腹立つ…かわいい
「ん〜、そうだ!俺の傘、入る?」
「いいのか?」
「うん。」
そう言いながら、なつは傘を開き、手招きしてくる。そして、
「ん、」
と、傘を差し出す。
「は?なに?」
「持って」
「え、あ、は?」
こんなこといいたくないが、お前の方が背が高いんだし…ゆうて2センチ“しか”高くないんだけど。お前が持った方いいと思うんだが?
「疲れるからさー?持ってほしくって。あ、でもいいの?俺が帰ったら、いるま濡れて帰ることになるよ」
「う”」
それは嫌だ。
「わかったよ。」
「ありがと〜。はい、」
「ん、」
左手で傘を受け取る。なつの肩が濡れないようにと、少し傘を左に寄せる。と、その行動に気づいたのか、なつが、傘を真ん中に戻しながら、
「いるまが濡れる」
と、言ったきた。
「別にいいよ。なつは体弱いでしょ?風邪でも引かれたら困るからね」
「っ、そう」
済ましたような声で答えてたけど、頬が赤く染まってるのは知ってる。
歩くたびに、指先がそっと触れて、肩がそっとぶつかる。
「俺さ、雨の日が大好き」
「なんで?」
「んー、秘密」
お前と距離が近いまま帰れるから、なんて秘密。
「え〜〜!」
「まぁまぁ、なつは雨の日は?」
「話逸らしたなー?まぁ、いいけど、俺はね〜…好きだよ」
「っ!」
俺じゃない。それはわかってる。でも、俺の方見て“好きだよ”って好きなやつに言われたら…誰だって、同じようになるだろ?恋する乙女共め。
「ん?どうしたん?」
「あ、や、別に。意外だなって」
「そう?」
「うん。嫌いそう。理由は?」
「え?…秘密」
「お前も?」
「俺も」
少し沈黙が流れる。
耐え切れなくなってか、なつが口を開く。
「いるまは、好きな人、いる?」
「はぁ!?急にどうした?」
「いいじゃん。別に。恋バナだよ。恋バナ」
「男2人で?」
「そう。いいから答えてよ。あ、嘘ついてもバレるよ?いるまのことなら何でもわかるから!」
「は?わかるか?」
「わかるもん!」
そう、頬を膨らませるなつ。可愛い。可愛すぎません?
「で、好きな人は?」
「…いるよ」
「っ!へー、いるんだ〜?だれだれ?どこのドイツ?」
お前だよ。今近くにいるお・ま・え!
まぁ、言わないけど。
「秘密」
「えー?減るもんじゃないし、いいじゃーん!」
いや、減ります。お前に振られたら俺のライフが。
「まぁ、じゃあ一つだけ。」
「えっ!何何?」
「笑顔が可愛いやつ」
「えー?誰だ?同じクラスのやつ…?」
なつはそんなことを考えながら俺の隣を歩いてる。歩幅が小さいのも可愛いなー、と俺は呑気にその姿を見たいた。
そして。
「あ、家着いたぞ。なつ」
なつの家についてしまった。まだ、一緒にいたかったが、仕方ない。俺たちは幼馴染で親友がから。恋心に蓋をすれば、まだ、隣に居れる。
「えー…?森谷さん…?とか?えー…誰だろ…、」
当の本人は家についたことを知らないが。
「ほら、着いたぞ、(背軽押」
「わ、あ、着いてたんだ。ここまでありがと」
「ううん。真隣だし」
「あ、そうだったな(笑」
「ん、じゃあまたな」
「うん。また明日」
なつとの距離は空いている。この雨音だし、この声は届かないだろう。
ドアノブに手をかけるなつに俺は小声で言う。
「答えはお前だよ(小声」
「えっ?今なんて…?」
「え?聞こえてた?」
「うん。バッチリ…で…どういうこと?」
「マジか。地獄耳だな、お前」
「え?で、は?」
「はぁ…」
聞こえてしまったから仕方ない。
「俺の好きな人の答えを言っただけ」
「それ、マジ?」
「うん。小さい頃からずっと好き」
「そ。…じゃあさ、俺の好きな人も教えてあげる…」
「は?誰?」
もしかして、振られた?
「お前だよ。ばーか(照」
そう言われた瞬間、目の前のドアが勢いよく閉まった。
今日も雨が降っていた。
俺たちはまた、相合傘をする。
「付き合った日も雨だったよな。」
「言うなバカ。」
「まさか、あんな形のOKの仕方とは…」
「恥ずかしかったんだもん。」
「好きって言うのが?」
「…そうだよ。悪い?」
「別に。かわいい」
「…っ(照」
照れてるなつの手をそっと握る。
「は?え?何っ?」
そのまま恋人繋ぎをする。
「恋人繋ぎ。あの日とは違うな。好きだよ。なつ。」
「ちゅっ、」
「〜〜っばかっ!(照」
付き合って一年が経つのに恋人繋ぎも、キスもまだ慣れてない君が____ただただ、愛おしい。
〜end〜