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🏙️最終章:「後日談」
少女たちは、いなくなった。
でも、彼女たちのいた世界は、まだここにある。
――そう、“残った”者たちによって。
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☀️Scene.1:一年後の東京
東京は、今も動いている。
だけど、あの光――ヒカリの光は、もうここにはない。
ネオンは沈黙し、タワーは静かに立ち尽くす。
でもその中に、“何か”が確かに残っていた。
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🕯️Scene.2:語り継ぐ者たち
ユウトは、学校で教壇に立っていた。
未来を担う子どもたちに話していたのは――
「昔、この東京には“少女の化身”がいたんだよ。
名を、星乃ヒカリって言った」
生徒の中には、不思議そうに首をかしげる子もいた。
でもその中に、一人だけ、目を潤ませる子がいた。
その子は言った。
「……その人の声、夢の中で聞いた気がします」
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🧭Scene.3:それぞれの道
セイジは復興支援のリーダーになっていた。
大阪から広がる“記憶を再起動するプロジェクト”を動かしている。
トキオは九州で、各地に残された小さな記憶断片を集めていた。
「ヒカリだけじゃない。全員を、ちゃんと記憶にする」
それが彼の使命になっていた。
ソウマは東北へ、セナは関東周辺の郊外へ。
みんな、それぞれの場所で“少女たちがいた証”を守っていた。
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🎇Scene.4:語られなかった少女の名前
秋田のアキ。
京都のカグヤ。
北海道のユキネ。
愛知のアツミ。
そして、広島のヒロと長崎のナキ。
彼女たちの記憶は、資料にも記録にもほとんど残っていない。
けれど、ユウトたちは言葉で語り継いでいる。
「彼女たちは、ここにいた。
“都道府県”じゃなく、“魂”としてここに存在してたんだ」
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🪷Scene.5:小さな祈り
東京の片隅に、静かな祈りの場所がある。
看板もない、小さな記憶の庭。
そこにだけ咲く一輪のヒカリソウ(記録の中にしか存在しない架空の花)。
訪れる人は少ないけど、時折そっと手を合わせる人がいる。
「ありがとう、ヒカリ。
私たちに、“消えない光”を見せてくれて」
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🌌Scene.6:“あの子”の声
夜、静かな公園。
風が吹いた瞬間、ふと少年のスマホが光る。
画面が一瞬、ノイズに包まれ、そこに現れたのは――
『私は、星乃ヒカリ。
忘れられてもいい。
でも、誰か一人でも、
私たちがいたことを、思い出してくれたら、
それだけで、私は……嬉しい。』
それは音声じゃなく、“心に直接届いた”声だった。
少年は画面を見て、そっと涙をぬぐう。
「君のこと、きっと伝えていく。未来へ」
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🎞️Final:語り継がれる“光”
未来。
どれだけ時が経っても、
少女たちの記憶は、ひとりひとりの中で微かに息づいている。
星乃ヒカリは、消えたんじゃない。
世界の中に、優しい形で“還った”だけ。
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🕊️エピローグ(静かな声)
わたしは、
消えたわけじゃない。
あなたが思い出す限り、
わたしは、“そこ”にいるから。
光が、まだ見えるなら――
それは、わたしの名残。
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🏁**『星の眼と失われた都』──完。**
これにて完結です!今まで見てくれ方々ありがとうございました!またしばらくしたらチャットノベル版も出す予定なので、待っていてくれたら嬉しいです!