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早瀬sid
「 彼奴ならどうせやるだろ 」
「 止めたって無駄だって 」
「 なに言うっても自分のこと押し通すんだから 」
「 ひとりぼっちの王様なんだから 」
中学の頃。
俺は一人だった。
強いはずの強豪のチームメイトは誰も俺の上げるトスに乗り気じゃなかった。
非は俺にあるのかもしれない。
でも俺は人の話だって聞くし人に意見も合わせる。
ホントはこんな自我を通すような奴じゃないんだ。
だけど…
俺はふわふわした勝つのかどうかも分からない状態が嫌だった。
だけど皆で決めた部の目標は「県予選進出」。
“元”強豪だった俺の行っていた学校が県予選に進むには力をつけなければいけない。
だから俺は言った。
「 強くならないと。 」
強くならないと勝てないんだから。
でもその「県予選進出」って目標は目標でしかなくて。
結局はとりあえず掲げられた「県予選進出」だった。
俺はその思想に賛同できなかった。
勝ちたいなら、強くなれ。
強くなければ負けるんだ。
そう言っていた時、チームメイトに言われた。
「 お前に着いて行けねぇーよ 」
「 早瀬はやる気も技術もあるけど合わせらんねぇーもん 」
俺は…
お前らのことを置いていったんじゃない。
お前らのことを…
目標を成し遂げることを目指しすぎて、見失ったんだ