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※台詞、擬音・擬態語のみ。 過激なシーンあり。
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。
繭「あっ、あっ、あっ、あっ。」
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。
逹「はっ、はっ、はっ、はっ。」
ぎし、ぎし、ぎし、ぎし。
逹「…っ、いきそっ。」
ぎし、ぎし、ぎし、ぎし。
繭「いって。中、だしてっ。」
逹「わかってるよっ。」
繭「あ、こっちこっち。」
沼又「ごめん、少し遅れちゃった。」
繭「全然いいの。」
繭「ほら、早く行こ。」
沼又「それで、話ってなに。」
繭「いや、それがね。」
繭「昨日、逹くんと朝までしちゃってさ。」
沼又「え、腰大丈夫なの?」
繭「まぁね。慣れてるから。」
沼又「そう。それで、その事がどうしたの?」
繭「いや、そろそろ子供出きるんじゃないかなって思って。」
沼又「そんな簡単に出来るものじゃないと思うけど。」
繭「わかってるよ。でも、少しでもそう信じたいの。」
沼又「へぇ。彼は子供好きなの?」
繭「いや、あんまり好きじゃないみたい。」
沼又「え、それって大丈夫なの?」
繭「うーん、どうなんだろ。」
繭「子供の世話はしたくないって言ってたな。」
沼又「え、そんな人と子作りしたわけ?」
繭「うん。彼、私の体も顔も性格も好きみたい。」
沼又「ごめんけど、彼、ヤリモクってやつじゃない?」
繭「まさか。そんな訳ないよ。」
繭「私と逹くんの小指は、しっかりと赤い糸繋がってるもの。」
沼又(不安だな。)
ぷるるるる、ぷるるるる。
沼又「繭からだ。」
ぴっ。
繭「沼又ちゃん、大変っ!」
沼又「ど、どうしたの!?強盗とかっ!?」
繭「そんなんじゃないわ!」
繭「子供が出来たのよっ! 」
沼又「え?」
繭「あれ、聞こえなかった?」
繭「子供だよ。こ ど も。」
沼又「い、いや、聞こえたけど。」
沼又「彼で、大丈夫なの?」
繭「ま、なんとかなるわよ。」
沼又「そ、そんなんで子供なんて生まないでよ。」
繭「な、なによ、急に。」
繭「もしかして、嫉妬?」
沼又「そんな浅はかなもんじゃないわよ。」
沼又「繭、貴方子供をなんだと思ってるの?」
繭「え、子供は子供よ。私たちの愛の結晶よ。」
沼又「今すぐおろしたほうがいい。」
繭「と、突然なにを言い出すの!?」
沼又「子供の気持ちになってみて!」
沼又「子供嫌いで子育てしたくないという父親と、父親の事が大好きな母親。」
沼又「子供は、家族のもとにいて、幸せに感じると思う? 」
繭「もう、うるさいっ!」
繭「彼氏が出来ないからって、そんなこというのはひどいわっ!」
沼又「…どうなっても、知らないからね。」
ぴっ。
繭「もう。沼又ったら、心配しすぎなのよ。」
繭「あ、逹くんに伝えないと。」
繭「逹くん。」
逹「ん、なに?」
繭「子供、できちゃった。」
逹「は?」
繭「やっとだよ。ずっと子作りしてきたまんね。」
繭「嬉しいわよね。」
逹「は、ちょっと待てよ。」
繭「逹くん、子供嫌いだって言ってたけど、」
繭「私たちの子供は、別だよね。」
逹「っ黙れっ!」
どんっ。
繭「な、なにするのよ!」
繭「子供が潰れたらっ!」
逹「今すぐお前と別れる。」
繭「え、なんでよ!?」
逹「俺がいつ、お前と子育てしたいなんて言ったよ?」
繭「そんな…っ。」
ぎゅっ。
繭「待ってよっ。嘘でしょ?」
繭「冗談だよね?」
逹「嘘でも、冗談でもねぇよ。」
繭「なんで!?」
繭「なんでよ!なんでよっ!」
逹「お前なんかっ!」
逹「恋人として、見てるわけないだろ。」
繭「!」
逹「…二度とメールなんて送ってくるなよな。」
がちゃん。
繭「嘘でしょ…。嘘だと言って…。」
繭「…。」
子供「おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー。」
繭「…。」
子供「おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー。」
繭「はぁー…。」
ぴりぴりぴり。
繭「おむつ、もうないんだよな。」
子供「おぎゃー!おぎゃー!おぎゃー!」
ぱちんっ。
繭「うるさいわね。少しは黙れないの?」
子供「ふぇ、ふげっ。」
繭「…。」
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ…。
繭「あ、もしもし?」
繭「子供、また預かってくれない?」
沼又「繭、また子供に手を出したでしょ。
」
繭「うるさい。さっさと預かって。」
沼又「…。」
沼又「繭。 」
繭「なに?」
沼又「あんたが、昔言ってたこと。」
沼又「『子供は愛の結晶。』」
沼又「本当に、そうだった? 」
繭「…違う。」
繭「子供は、…。」
沼又「…それじゃ、預かっとくね。」
繭「待って。」
繭「やっぱり、大丈夫。」
がさがさ。
繭「…。」
子供「きゃっ、きゃっ。」
繭(笑ってる…。)
繭「ばいばい。」
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