最終回になります…!
ここまで見てくださって本当にありがとうございました。
※ご本人様とは一切関係ありません。
akn→『』
fw→「」
で、進んでいきます。
どーぞ!
どうしてふわっちがここまで来たのか、どこに行けばいいのかよく分からないけど、一応駅の方に歩いていく。
ふわっちがかっこいいからなのか、さっきからずっとすれ違う人達みんなに見られる。
それともホストと大学生が一緒に歩いているのが変なのかな。
『ふわっちー』
「んぇー?どしたん?」
『なんで駅じゃなくて大学まで来たん?』
俺より少し上にあるふわっちの顔を見ながら話しかける。
「嫌だった?」
『嫌、ではないけど…』
「けど?」
『ふわっち…かっこいいからさ…目立つやん、、』
あまり答えになっていないよう気がする答えを、ふわっちに返す。
「……。」
ふわっちは無言のまま俺を見てる。
何か言って!?結構恥ずいんだから、!
『お、俺人に注目されるの、あまり慣れてないから…さ!』
「あきな可愛ええから大丈夫!」
こちらもあまり答えになっていないような答えを返してきた。
ふわっちがあまりにも自信満々に言ってくるもんだから思わず笑ってしまう。
『いや、どうゆうことやねん笑』
「え!?そのまんまの意味なんやけど!?」
ふわっちは至って真面目だったらしい。
俺は可愛いから注目されても大丈夫ってこと?
可愛いから恥ずかしがる必要ないってことで合ってるの?
これは。
てか……。
『てか、ふわっちさぁ、俺の事揶揄うのやめて…』
「??俺あきなのこと揶揄ったつもりないで?」
『すぐ可愛いって言ってくるやん!!』
「え、だってあきなほんまに可愛ええやん。」
『……え?』
え?……それってガチのヤツだったん…?
ホストが女の子とかによく言うあれじゃなくて?
可愛い?俺が?ふわっちに可愛いって思われてるの?
可愛い…?かわいい…?
『……。』
顔が熱くなってるのが自分でも分かる。
今の俺絶対顔赤い。
「あきなぁ〜?」
『う、うわぁ!』
顔を覗き込んできたふわっちにビックリする。
だってふわっち、あまりにもかっこよすぎるよ、、。
本人はにゃはは、とか言って笑ってるけど。
そんな笑っている顔にも、ドキドキしてしまうくらいには俺はもう手遅れみたい。
『…ずるいよ…』
どんどん好きにさせてさ。
ふわっちに聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で呟いた。
気づいたらもう駅に着いていた。
ふわっちと話しながら歩く道は本当に何よりも楽しくて、早く感じて、寂しくて仕方ない。
「あー、着いてもうた」
『…うん、そうだね』
「あ、これ。ほんまにありがとう!」
これと渡されたのは、俺が貸したお金の何倍ものお金。
『え!いや、お金いらな…』
「それはダメ」
俺の言葉を遮るようにふわっちが言う。
「借りたものはちゃんと返さへんと」
急に真面目な顔して言ってくるから、さっきから鳴り止まなかった胸のドキドキが更に早くなる。
『で、でも俺こんなに貸してないよ!』
「いいからいいから」
『でも!』
「見ず知らずの人に道案内してお金まで貸してくれるって、そんな親切なことないで?だからそのお礼も込めて。」
受け取ってよ、ってそんな優しい顔で言われたら受け取るしかないじゃん。
「ん、ありがとうあきな」
『…うん………!』
それから少しだけ無言で見つめあった。
見つめあったというか、俺がふわっちのこと見てた。
もしかしたらふわっちは、なんでこんな見てくるの?って思ったかもしれない。
でもこれが最後なんだ。
キモイかもしれないけど目に焼き付けるくらい許して欲しい。
初めて一目惚れをして、初めて恋をした人。
大好きだよ、ふわっち。
ありがとう。
『…ふわっち、もう行った方がええんちゃう?』
「んーそやなぁ。じゃあ俺行くわ!ありがとあきな」
『……うん』
泣きそうな顔を見られたくなくて、俯いた。
今のうちにふわっちが行ってくれればって。
こんな最後悲しいけど、俺にはきっとお似合いだから。
「あきな」
突然名前を呼ばれ、上を見上げる。
『……えっ』
次の瞬間、俺はふわっちの腕の中に居た。
『……ふわっち…?なにして、』
「あきなを抱きしめてる」
待って待って。なんで…?どういうこと?
なんで、そんな冷静なん?
『…営業?』
「なわけあるか笑笑」
『…じゃ、あ…なんで…?』
「笑ってあきな」
『……え?』
震える声でなんとか返す。
涙は今にも溢れそうだった。
「そんな悲しい顔しないで。あきなは笑顔が似合うよ」
抱きしめられたままそんなことを言われた。
やめてよ…ふわっち…。
もっと寂しくなっちゃうじゃん。
泣きそうなのだってふわっちと離れなきゃいけないからなのに…。
「流石に寂しいか」
にゃはっていつもみたいに笑ってる。
あまりにもいつも通りすぎるふわっちが少し面白くて思わず笑ってしまう。
同時に俺の頬に涙が流れた。
『…もぅー、なんで笑ってん…』
「えー?会えるのこれが最後って思ってそうやなって」
図星だ。
…そりゃ思ってるよ。だって実際そうなんだから。
そんなことを思っていると、抱きしめられていた体を離されふわっちと目が合った。
優しい笑顔で見つめられる。
俺の涙を拭いながら、
「いつでも会えるで俺ら」
え……?
いつでもってどういうこと…?
本当にいつでも…?
それとも、ふわっちのお店でってこと、、?
願ってはいけないことを願ってしまう。
会えるなら、会っていいのなら今みたいに外で。
『……お店は…やだ…』
お店じゃなくて、ホスト不破湊じゃなくて、ふわっちがいい。
ハッと気づいた時には遅かった。
心の中で留めとこうと思った言葉が、無意識に口から出てしまった。
ぁ、、。俺今めんどくさい人みたいな事言った。
ふわっちは俺を見つめたまま、何も言わない。
あぁ…きっと困らせてる。
困らせたかったわけじゃない…のに。
ダメだってこと分かってたのに。
『…ご、ごめん…。やっぱりなんでもな…』
「俺も店は嫌やな〜」
『え?』
目の前でふわっちが悪戯っぽく笑う。
……ふわっちも、そう思ってくれてるってこと?
だって、それってホストとお客さんの関係じゃないってことだよ?
ふわっち仕事忙しいのに、それなのに、仕事以外で会ってくれるの?
いいの?俺、勘違いしちゃうよ。
『…いいの?』
俺なんかがふわっちの1番を取っちゃっても。
「いいに決まっとるやん」
俺の頬にあるふわっちの手に涙が零れた。
「にゃはは、あきな泣き虫やなぁ」
困ったように笑うふわっちが、また俺の涙を拭いてくれた。
『…ありがとう、ふわっち…』
…好きふわっち。大好き。
改札までの道を2人で歩く。
『ねぇ、やっぱり営業ちゃうん…?』
「ちゃうよ!笑 ほんまに会いたいよ!」
未だに営業を疑う俺にちょっと焦ってるふわっちが可愛い。
『じゃあ、ホストのふわっちにも会いに行こうかな?』
「いやー明那とはプライベートがいいよ?」
似たような口調で返されて、それが面白くて2人で笑い合った。
「じゃあ行ってくるね明那。また後でLINEする」
『うん!行ってらっしゃいふわっち!』
今までで1番元気に見送れた。
遠くになっても度々後ろを見てくるふわっちに笑いながら、手を振った。
ふわっちも笑いながら振り返してくれた。
…なんか付き合いたてのカップルみたいやな俺ら。
と思ったら少し恥ずかしくなってきた。
まだカップルでは無いんだけど。
まだ、というか!全然なんだけど…!!
でも多分きっと、ふわっちには伝わってると思う。
ふわっちも俺と同じ気持ちだと思ってるんだけど…違うのかな…。
まぁでも、違くても、ぜったい絶対好きにさせるから。
これからは沢山会えるんだもん。
ふわっちのことが好きって絶対伝えるからね。
待っててね、、!
って、言えるかな俺……。笑
―完―
ここまで見届けてくださって本当にありがとうございました…!
拙い文章で申し訳ないです。
少しでも皆様が楽しんでいただけたら幸いです。
これから少しずつ頑張っていきますので、見てやってください…!!
ありがとうございましたーー!
コメント
1件
最高すぎる小説ですね!😇✨💕