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「時間戻りの魔石よ」
エトガルは驚いたように視線をはずし、今度はアンジェリカの顔を確かめた。
「あなたがわたくしにこれを託したの」
アンジェリカは覚えていることを伝えるように、ゆっくりと話し続けた。
「三年後の未来で――」
エトガルはアンジェリカの顔と、彼女の手のひらで輝く石を見比べて目を見開いた。
「おれが……?」
「ええ」
やはり魔導師のエトガルでさえ驚くようなことなのだ。
アンジェリカはエトガルの様子をうかがい、ソファへと座るように促した。
「時間戻りの前に起こったことを詳しく説明するわね」
二人はソファへと静かに腰をおろした。
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