テラーノベル
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「ニーナ、大丈夫か!」
ダグラスはニーナにそう話した。
「…クライズっていう金髪の人、意外と厄介で…」
ニーナは手に刺さったガラス片を引き抜いた。手袋からは、かすかに血が流れている。
「アズウィンド。これだけはお願い。」
ニーナの表情が突然、変わった。
「ここで…アズウィンドが持っている銃を撃ってもらいたくない。だって、ハリスンさんとか、市民がいる場所で…そして、モノレールに万が一銃弾が当たってしまったら……」
アマデウスは席から立ちあがって、
「市民、交通…様々な所に影響が出る。」
「それ、私のセリフ。」
「それはごもっとも。」
「私の言葉を奪うなんて…最低ね。」
アマデウスは何も言わず、メガネを直した。
「なぁ、アマデウス。この娘さんと戦うのが飽きてきてね…そろそろ交換してくれないか?」
「私はまだ戦わない。」
クライズは茫然としながらも、
「え?ちょっ…上司の言う事聞けないの?」
「クライズさんなら、COMAに入隊して間もない隊員なら、余裕だろう。」
「…ったく、お前がそういうなら仕方ない。」
そしてクライズは、ニーナに視線を合わせ、
「まだまだしぶとい娘さんだなぁ…でも、すぐに仕留める。」
ニーナはすぐに、
「こんなヤツに、負けてたまるか……!」
とクライズに蹴りかかった。
「…ダグラス君と、ニーナさん。大丈夫なのかなぁ。」
「分からない。」
サキは心配そうに、ダグラスとニーナがいる車両を見つめていた。あたりは静かである。そして、サキとリチード以外に、乗客はいなかった。
「私、ずっとここにいられない。どうにかして、ダグラス君と、ニーナさんの無事を確認して…」
「やめて……!!」
リチードは、立ちあがったサキの腕を強く握った。
「ねぇ、放して、リチード君。」
「サキがここで傷ついたら、僕はどうやって里に帰ればいいの…?」
サキはリチードを見つめる。
「ダグラス君がまた、傷つくのが嫌なの、私……」
「それは僕も見たから、分かってる。でも、これ以上傷つく人が増えるのは、僕はもう見たくないんだ!!」
リチードはありったけの声量で叫んだ。あたりの空気が震える。
「……」
「どうするの?それでも、ダグラスがいる場所に向かう?」
「…信じることにする。ダグラス君が、帰ってくること。」
「え~、こちらフランツ。COMAの隊員2名の足止めに成功しましたァ。」
トケア地方に向かった2人は、倒れていた。
「…これが、ノース……トラッカーズ、か。」
ライナルトは声を振り絞って、フランツに話した。
「今後、一応こちらで後処理をしようと、考えております、ってね。」
「こちらルート、サウサーン地方の足止めも成功です。」
セシルは涙を流しながら、
「マグダレーナさんをこんな事する、なんて……っ、なんて卑怯なんだ!!」
と、ルートとエリザに向かって叫んだ。
「あら、それは悪かったみたいねぇ…もしかしたら、彼女、危篤状態なのかもしれない、わねぇ…」
「…はぁ、ボクが思っていた以上に…強いみたいだ…」
クライズは鼻血を拭い、ニーナに語り掛けた。
「でも、まだこれで終わりでは、ない。アマデウス、お前のこのバカバカしい装置をあの2人に向けろ。」
「はい。」
アマデウスの左腕には、装置が装着されていた。
「これですか、クライズさん。」
「そうそう、あの気色悪い音で何かなるヤツ。」
ダグラスはアマデウスの装置に向けて、銃を向けた。
「あれ…何?」
「動くな!!」
そして、アマデウスの装置が作動した。瞬く間に、ダグラスとニーナは、気絶してしまった_
コメント
1件
ああっ、第29話読み終えたよ…!今回も全然油断できない展開だったね💦 リチードがサキを止めるシーン、すごく響いた。「これ以上傷つく人が増えるの見たくない」って叫ぶところ、彼なりの精一杯の気持ちが伝わってきて…。でもサキの「ダグラス君がまた傷つくのが嫌」っていう気持ちもわかるんだよね…どっちも正しいから余計に切ない。 そして最後、アマデウスのあの装置…ダグラスとニーナがやられちゃったの、本当に衝撃的だった。まだまだ物語は続くって感じがする…次がすごく気になるよ。
#オリキャラ
須古星 れい
512
#一次創作
ぷち
186
アサガオワンコ
354
#ハッピーエンド
菫🎀💐💎
38