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第9話 好きな人
-🎼📢side-
事故から一週間が経った。
今日はひとりで病院に向かった。
病院に着き、なつの部屋のドアを開ける。
ガラガラ
🎼📢 なつー
🎼📢 あれ、
なつはいなかった。
🎼📢 (どっか行ったのかな)
🎼📢 (待ってたら帰ってくるか)
すぐ帰ってくると思い、部屋で待つことにした。
🎼📢 (いつもここで何してんだろ)
🎼📢 (ずっと病室じゃ退屈だよな)
病室を見渡すと、ベッド脇の机に一冊のノートが置かれていた。
🎼📢 なにこれ
ノートを手に取り、開いてみると
🎼📢 日記、?
それがなつの書いた日記であることに気づいた。
目が覚めた日から綴られていた。
最初は事故のこと、記憶がないこと、メンバーのことなどが書かれていた。
そして
『忘れてごめん____』と。
文章の途中で何度も謝っていた。
『事故から4日が経った。高校の同級生らしき人に会った。向こうから話しかけられたけど、俺は相手のことを覚えてなくて傷つけてしまった。謝ることすらできなかった。忘れることは何よりも残酷だよね。メンバーもいつか俺から離れちゃうのかな。』
胸が痛くなる。
その日の日記にはまだ続きがあった。
『けど、らんが本当の気持ちを聞いてくれて少し心が和らいだ。抱きしめてくれたときも優しくて、あったかくて、らんになら全部話せる気がする。』
知らなかった。
けど思い返してみれば、その日からなつはよくらんには甘えていた。
俺はなつの1番にはなれない、、、
ガラガラ
🎼📢 、!
ドアの前に立っていたのはなつだった。
🎼🍍 いるま?
🎼🍍 あ!そ、それ!
🎼📢 ご、ごめん!勝手に!
🎼🍍 よ、んだ?
🎼📢 、、、少しだけ
🎼📢 ほんとごめん
🎼🍍 いいよ、別に笑
なつは少し恥ずかしそうに言う。
🎼📢 なつ、らんのこと好きなの?
🎼🍍 えっ、!
聞くつもりなんてなかったのに、気づけば口から溢れていた。
なつは少し黙ってから、口を開いた。
🎼🍍 わかんない
🎼📢 、、、、そっか、
返す言葉が思いつかなかった。
🎼🍍 けど
🎼📢 え?
🎼🍍 記憶をなくす前、好きな人がいたんじゃないかって
🎼🍍 そんな気がして
🎼🍍 聞いたことない?前の俺から
なつの好きな人。
事故の前に聞いたことはなかった。
🎼📢 ごめん、
🎼📢 前はお互い活動が忙しくて、そういうのあんま話してなかったから
🎼🍍 そうだよな笑
🎼📢 らん、優しいもんな笑
🎼📢 頑張れよ
頑張れなんて少しも思ってないのに。
🎼🍍 、、笑
なつは少し気まずそうに笑った。
話を続けたくなくて、別の話を切り出した。
🎼📢 そういえば、さっきまでどこ行ってたん?
🎼🍍 あ!そうそう!
🎼🍍 先生に呼ばれてお話ししてたんだけど
🎼🍍 俺、来週退院できるって
🎼📢 まじ!?
🎼🍍 うん!
🎼📢 じゃあ会議のときみんなに伝えとくな
🎼🍍 ありがと
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
家に帰り、自分のPCに向かう。
会議までまだ時間があるが、なつのことも話したかったため少し早めに入ることにした。
多分みんな作業してるだろうし、ちょうどいい。
ピコン
🎼📢 おつかれー
🎼👑 あ、おつかれ
🎼📢 全員いる?
🎼☔️ いますっ!
🎼🍵 いるよぉ
🎼🌸 はいはい
🎼👑 はい!
🎼📢 会議の前に一個いい?
🎼🍵 いいよぉ、どしたの?
🎼📢 なつがさ、来週退院できるって
🎼👑 うぇぇ!
🎼☔️ ほんと!?
🎼📢 ほんとほんと笑
🎼🍵 けど大丈夫なの?
🎼🌸 うーん、確かに少し心配だね
🎼📢 一応、本人は大丈夫って言ってるけどな
🎼🌸 じゃあさ
🎼🌸 なっちゃんが今の生活に慣れるまで誰かの家に住むのはどう?
🎼🌸 まぁなっちゃんがそれでもいいって言ったらの話だけど
🎼👑 うん!その方がいいと思う!
🎼🍵 けど誰のお家にするの?
🎼🌸 明日なつに決めて貰えばいいんじゃない?
🎼☔️ さんせーい!
俺は黙って考えた。
これって、、、チャンスなんじゃないか?
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