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【廊下】
酒「俺の1週間で集めた情報を共有してやるよ」
朝「ありがとう、助かる」
酒「まず、さっきの肉の塊みたいな化け物は俺たちを襲ってくる」
酒「音に敏感で、少しの物音でもすぐに気づけるほどの聴力を持ってる」
酒「だけど化け物は簡単に殺せる。今みたいに化け物の心臓を狙い撃ちすればな」
R「殺す方法はそれしかないんですか?」
酒「いや、試した中では殴り続けるのも効くっちゃ効く」
朝「…そうなのか」
酒「そして次はこの世界について」
酒「外についてはイマイチよくわからない。だけどこの世界では夜が来ない」
朝「そんな…」
酒「基本的にずっと朝で、天気も晴天のまま」
R「…時が止まったような感じですかね」
酒「多分ね。」
この世界は、まだわからないことばかりだ。
化け物や、人のいない病院、植物の生い茂ったビル。
まるで夢のようだ…
酒「…ていうか、早く洗ってきたら?汚いし」
朝「そうだな、しょうがないけどトイレで洗ってくる」
R「お気をつけて行ってきてください」
【男子トイレ】
青を基調としたトイレは綺麗で、床のタイルが太陽の光でキラキラしている。
蛇口を開け、ふと鏡を見た。
顔にはべっとりと血がこびりついていて汚い。
そして、浮腫んで酷い顔をしている。
朝「…」
今日起きてから、新しい経験を山ほどしている。
普通に生きてたらきっと、ありえないことを
朝「…」
もう動く気力もなく、呆然と鏡を見つめる。
とにかく疲れた。
朝「あれ…?」
診断室で手に入れた、手紙は二枚重ねになっていて
もう一枚手紙があった。
『人間コピー技術について
人間を細胞の形から性格までそのまんまコピーできる技術
15〜18歳の男女のみ使用可能』
朝「人間、コピー技術」
不気味だな。
細胞から性格まで丸々コピーできるなんて気持ち悪い
R「大丈夫ですか?」
朝「うわっ、びっくりさせんなよ…」
R「すみません。随分長くトイレに篭っていたので」
朝「そんな時間経ったのか?」
R「30分ぐらいですね」
まぁまぁな時間だな
朝「すぐ行くよ。待ってて」
R「わかりました。何かあったら呼んでください」
俺はトイレで身体中を洗い、その場を後にした